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厳しい暑さ 熱中症は夜間も注意 症状が出たらどう対応 専門家に聞いた

  • 2022年8月2日

夜、帰宅してドアを開けた時に熱気を感じたことはありませんか。夜になっても部屋の中は日中の熱がこもったままになっている可能性があり、専門家は、日中だけでなく夜間も熱中症に注意が必要だと指摘しています。夜間の熱中症対策や、症状がでた場合の対応、さらに新型コロナの感染拡大するなかの熱中症対策についてまとめました。

熱中症 夜間も注意が必要

熱中症に詳しい日本医科大学付属病院の横堀將司 高度救命救急センター長によりますと、夜になっても部屋の中は日中の熱がこもったままになっている可能性があるということで、日中だけでなく夜間も熱中症に注意が必要だと指摘しています。

夜間の熱中症対策 温度管理や水分補給を

このため、熱中症を予防するためには、熱を外に逃がすために対角線上にある窓を開けるなどして換気を徹底することや、寝る前に水分をしっかりとること。目が覚めた時にいつでも水分を補給できるよう枕元に水を用意しておくこと。それに夜間も我慢せずにエアコンを使うことなどが重要だということです。

エアコンが苦手な人は、設定温度をあまり下げなくても扇風機と併用することで体に熱がこもるのを防げるほか、扇風機の前に凍らせたペットボトルを置いたり氷枕を使って首筋を冷やしたりすることも効果的だということです。

熱中症のような症状が出た時の対応は

めまいや立ちくらみ、筋肉がつるなどの症状は、軽度の熱中症のおそれがあります。こうした症状がある場合は、エアコンで室内の温度を下げ、首のまわりやわきの下、足の付け根などに冷たいタオルをあてて冷やすなどの対応が有効だということです。

ただ、意識がないなど重篤な症状の場合には迷わず救急車を呼んでほしいということです。

日本医科大学付属病院 横堀將司 高度救命救急センター長
「熱中症は日中だけでなく夜にも注意が必要だ。特に子どもや高齢者は気がつかないうちに熱中症の症状が悪化していることがある。周囲の人も含めて注意して欲しい」

コロナ流行下の熱中症対策 学会が手引きを改訂

日本救急医学会や日本感染症学会など4つ学会は、「新型コロナ流行下における熱中症対応の手引き」を最新の研究成果を踏まえて改訂し、7月15日に公表しました。

手引きではマスクの着用については、健康な大人ではマスク着用で熱中症のリスクは上がらなかったという実験結果を紹介しています。
その一方で、高齢者や子どもなどは大人よりも熱中症になりやすいことから、マスクの着用に注意する必要があるとしました。

その上で、マスクを外すだけではなくエアコンや水分補給などの熱中症対策は続けるよう呼びかけています。
このほか、熱中症と新型コロナでは発熱や筋肉痛、頭痛やけん怠感など共通する症状も多いことから、症状が出た場合は医療機関に相談して欲しいとしています。

日本医科大学付属病院 横堀將司 高度救命救急センター長
「医療従事者向けの手引きではあるが、マスクの着用やエアコンの効率的な使い方、コロナと熱中症の区別など一般市民も参考にしてほしい」

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