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埼玉への移住 子育ては?治安は?環境は? 移住者に聞け!

人生を豊かにする“おとなり移住” 首都圏ネットワーク
  • 2024年2月27日

移住を考えた時、子育て環境や治安などの気になる街の情報。さいたま市にある不動産会社は、すでに移住した人にこうした相談に乗ってもらえる仕組みを作り注目を集めています。

さいたま局記者/二宮舞子

移住のことは「メンター」に相談を

一見すると民家に見えるこちらの建物。
さいたま市で不動産仲介業を営むベンチャー企業のオフィスです。
4年前に起業し、埼玉県内を中心に首都圏の不動産を紹介しています。

代表取締役の岡野周平さんは、コロナ禍によるリモートワークの普及などで都内から周辺への移住が進むと考え、2020年6月に起業しました。

この会社の一番の特徴は「メンター」制度です。
首都圏各地の、移住を経験した人たちが中心に相談役「メンター」となり、これから移住を考えている人たちの相談にのっています。
メンターは、会社がインターネット上で募集。面談などを通してメンターとなり、活動する人はおよそ90人います。
年齢や居住地、家族構成、それに趣味などの情報を公開し、相談者が相談する際に参考になる情報を提示しています。

株式会社すんで 岡野周平 代表取締役
「家を買った経験がある人はたくさんいて、家を買う際に税制とかリフォームとか様々な知識が身に付くけれど、その人だけで終わってしまう。せっかく家の購入を通じて学んだことや学習したことがあるなら、それを次に買おうとしている人にバトンを渡した方がいいなと思いました。ナレッジのシェアリング事業というか、これに何か価値がありそうだなと思って始めました」

サイトに登録すれば誰でもメンターにメッセージを送ることができます。
メンターは、その土地に住む人ならではの街の情報を提供します。
相談者は謝礼を支払いますが、その金額は100円から3万1000円まで。

メンター一覧(会社のホームページより)

岡野周平 代表取締役
「各地域に住む人にメンターとして登録してもらって、インターネットで検索してもなかなかたどり着けないような情報にアクセスできることなので、仲介という部分と相談できる部分、2つが組み合わさって支持いただいてるのかなと思います」

生活者ならではのリアルな情報を

メンターのひとり、さいたま市中央区の濱田大樹さん(34)は、群馬県出身で都内の大手人材サービス会社に勤務しています。
子どもが産まれるのをきっかけに、8年前に都内から埼玉県に移住しました。1年間の賃貸暮らしを経て、7年前に中古で一戸建てを購入し、妻と1歳から7歳までの4人の子どもたちと家族6人で暮らしています。

濱田大樹さん
「児童館や公園も近く、スーパーなども徒歩10分圏内でそろうので生活しやすいです。
ベビーカーを押すのに坂があると大変ですが、フラットな土地なのも気に入っています」

濱田さん自身、住宅を購入する際に土地勘のない場所で地域を知るために苦労した経験があり、同じように悩む人を手助けしたいという思いでメンターになったといいます。

例えば、さいたま市浦和区への移住を考えている、子育て中の人から寄せられた相談がこちら。

濱田さんは、自治体が公表している保育園の入園状況やハザードマップなどを紹介したりすることもあり、移住を検討する人に親身になってサポートしています。

濱田大樹さん
「子どもが4人いるので、“保活”どうでしたかとか、学童保育はどうですか、お医者さんちゃんとありますかとか、リアルな生活者しか知り得ない情報は名指しで受けることが多いですね」

3年間で受けた相談はあわせて700件近く。このうち50人ほどが実際に移住につながったといいます。

濱田大樹さん
「どこに住んだらいいかという質問が非常に多い。地縁がないけど、仕事の関係で関東に来ましたという人はすごく多いんだなと。街を調べることに対して時間を割けない方が多いと思うので、私がこうやっている支援する機会があったと思います」

移住者が移住者を呼び込む好循環に

この日は、さいたま市内で濱田さんたちメンターや移住者たちの集まりが開かれました。
集まったのはおよそ30人。
2年前、都内からさいたま市に移住した際に濱田さんに相談したという女性の姿もありました。

メンターさんのプロフィールが公開されているので、似たような家族構成だったり、価値観のメンターを探して相談しました。 
子どもが2人いるので治安が心配でしたが、間違いないと2人のメンターからお墨付きをいただいたので確信しました。

まったく地縁もなく知り合いも少なかったので、なかなか情報入手が難しかった。「この保育園で大量に職員さんが辞めてる」とか、だめなところをいかに避けるかということを考えたほうがいいよ、というアドバイスをいただきました。

メンターさんから、こういう物件があなたに合うと思います、と紹介してもらいました。今まで知らなかった駅やエリアの物件を紹介してもらって新しく知ることができたので発見になって良かったです。

あらかじめ地域の情報を知ることで、移住の前と後でギャップが少ない、満足度の高い移住につながっているといいます。

メンター制度を使って移住した人の中から、新たなメンターになる人も10人ほど出てきているということで、移住者が移住者を呼び込むという好循環も生まれています。

岡野周平 代表取締役
「不動産の取り引きだけだと1回で終わってしまうけれど、継続してコミュニティーに参加し続けられるということで、うちで仲介をするメリットを感じてる人も多いかなと思います。移住というとゼロからのスタートというイメージがあると思いますが、ゼロじゃなくて30ぐらいからスタートができるのがいいところだと思います」

さいたま市の人口増加数は、2022年に7107人と全国3位。ここ10年ほどは、年に約1万人のペースで人口が増えています。
都心へのアクセスが良く通勤や通学が便利なことなどから人気を集めていて、人口の増加傾向は今後も続くとみられています。
こうしたメンターのニーズは今後も増していきそうです。

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  • 二宮舞子

    さいたま放送局 記者

    二宮舞子

    2017年入局。盛岡局を経て2022年8月からさいたま局。 まちづくりや再開発について取材中。愛媛県出身。

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