任期満了に伴う埼玉県知事選挙が7月20日に告示され、現職と新人のあわせて3人が立候補しました。
立候補したのは、届け出順に、
共産党の新人で、党県委員会書記長の柴岡祐真氏(39)
無所属の新人で、音楽家の大沢敏雄氏(69)
2期目を目指す無所属の現職で、自民党、立憲民主党、日本維新の会、公明党、国民民主党のいずれも県組織が支持する、大野元裕氏(59)の3人です。
NHKはそれぞれの候補者の演説を、AIを使った「テキストマイニング」という手法で分析し、告示日最初の演説で有権者にどのような内容を訴えたのかを読み解きました。
演説の中で使われた政策や選挙運動に関する言葉の回数を集計し、より多く使われた言葉をより大きく表示しています。
柴岡さんは10分ほど演説をしました。
最も多く使った言葉は「県民」の9回で、次いで「政治」「国」「暮らし」が多く使われました。
演説で「『国』が行うことに対し間違っていて県民のためにならないことにはきちんとノーと言える埼玉県を作っていく」と述べました。
さらに、「知事」や「自民」も多く使われています。
埼玉県にある自衛隊基地について「『国』が決めることを言っていたら『県民』の命と『暮らし』は守れない。『自民』・公明『政権』にしっかり物を言える『知事』になる」と訴えました。
このほか、マイナンバーカードをめぐるトラブルが相次いでいるとして、健康『保険』証の存続を『国』に求めていくとしています。
大沢さんは、12分ほど演説しました。
この中で最も多かったのは「政治」の7回で、「保守」系の無所属候補として「県民と一緒に新しい埼玉をつくる『政治』」を目指すと呼びかけました。
ほかにも多用したのは「子供」や「世界」です。「世界」で通用する人材を育成するために「英語」が話せるようになる教育を幼いころから実施することや、働きながら子育てができるよう「子供」を預けられる環境を整備することを訴えました。
また「お年寄り」という言葉も多く使いました。「お年寄り」が住み慣れた地域でいつまでも暮らせるよう、イベントやお祭りを開催するなどして「コミュニティー」のつながりを強化していくと述べました。
大野さんは、およそ7分半にわたって演説しました。
最も多く使った言葉は「4年」の7回で、次いで「未来」でした。
演説では「『4年』間、埼玉県政を担い、新型コロナウイルス対応をはじめとし、すべての県民に協力をいただいた。次の『4年』間も責任を負わなければならない」と述べ、現職としての実績を強調しました。
このほか、自身の政策を説明する中で「経済」「子育て」「高齢者」という言葉を多く使っています。
「働く人たちが減る中でも『高齢者』をしっかりと支え、『子育て』を着実に進める」と述べたほか、働く人の数が減っていく中でも、埼玉に作った新しい『経済』拠点で生産性を上げて経済対策に力を入れる考えを示しました。
埼玉県知事選挙の投票日は8月6日で、即日開票されます。