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ラグビー熱で町の未来を切り開け! ~ 埼玉 熊谷 ~

  • 2023年02月24日
アイデアを発表する学生たち

日本屈指のラグビータウンとして知られる熊谷市。この地にキャンパスを構える立正大学で、NHKBS1「スポヂカラ」の公開収録が行われました。中でも盛り上がったのが、学生によるラグビーでまちを盛り上げるアイデアの発表です。熱い意見をぶつけた学生たちの奮闘ぶりをお伝えします。

(さいたま局/ディレクター 池端祐太郎)

ラグビータウン熊谷

ラグビー場 ラグビー神社 モニュメント

日本屈指のラグビータウン 熊谷市。駅前にはラグビーボール型のモニュメント、まちを歩けばラグビー神社やラグビーボール型のお菓子を販売している店もあります。2万4000人を収容できる熊谷ラグビー場は、2019年のラグビーワールドカップで会場の1つになりました。

去年、開幕したラグビーの国内最高峰 リーグワンでは熊谷を本拠地とする埼玉パナソニックワイルドナイツが初代王者に輝くなど、ますます熱気が高まっています。

埼玉パナソニックワイルドナイツ

若い発想で町を盛り上げる!

そんな熊谷市で去年11月、NHKBS1「スポヂカラ」の公開収録が行われました。会場となったのは立正大学の熊谷キャンパスです。学生やラグビー関係者など約100人が見守るなか、番組MCの田村淳さんが、地元チームの元選手やコーチなどラグビーや地域スポーツに熟知した方々と一緒に、ラグビータウン熊谷の現状と未来について掘り下げていきました。

立正大学熊谷キャンパス内の会場

公開収録の呼び物の一つが、立正大学データサイエンス学部の学生によるラグビーを活用したまちづくりのアイデアの発表です。「縦横無尽」、「りしょざね」、「ワンエッグ」の3つのチームが、3か月にわたって練り上げてきたアイデアを披露しました。

データサイエンス学部の学生たち

バカンス気分でラグビーを満喫!

「縦横無尽」チームが提案したのは、熊谷にまちの外から若者を呼び込むアイデアです。

縦横無尽チーム

彼らがキーワードにしたのが「ホカンス」。ホカンスとは、ホテルで食事やアクティビティーを楽しみながらバカンス気分を味わう、若者向けの新しい滞在スタイルです。注目したのは熊谷ラグビー場近くにあるホテルでした。食事やスパを楽しみながら、ワイルドナイツの練習をバルコニーから間近に見ることができるホテルを活用することで、ラグビーファンをまちに呼び込もうというのです。

埼玉ワイルドナイツの練習を見ながらくつろぐ

「ホカンスの狙いは、若者がラグビーに触れてもらいやすくすることです。例えば、ワイルドナイツに所属する外国人選手の母国の料理をホテルのレストランで提供すれば、選手やチームへの理解も深まると同時に、異国の雰囲気を味わってもらうことができます。また、ラグビーの試合観戦チケットをホテルとセットにしたり、割引チケットを配布したりすることで、ラグビーに興味を持ってもらえるきっかけになるかもしれません。 」
(縦横無尽チーム)

7人制ラグビー女子 元日本代表 桑井 亜乃 さん

「ワイルドナイツの選手たちが練習している姿をベランダから見ることができるのは、ほかのリーグワンのチームにはない魅力だと思います。ホカンスにつながる1つの要素なので、もっと多くの人に知ってほしいと思いました。」 
(7人制ラグビー女子 元日本代表 桑井 亜乃 さん)

タグラグビー大会でラグビーをより身近に

ラグビーの競技人口を増やすためのアイデアを考えたのは「りしょざね」チーム。

りしょざねチーム

彼らが注目したのは熊谷市内の小中学校の授業で行われているタグラグビーです。タックルの代わりに腰につけた紐を取り合う競技で、子どもでも安全に楽しめます。学校単位で競うタグラグビーの“大会“を年1回、市内全域で開催することで、よりラグビーに興味を持ってもらおうというのです。

授業で行われているタグラグビー

「息子や娘が頑張っている姿を見るのは運動会でもできるとは思うんですが、タグラグビーの大会は熊谷独特の大きなイベントになるんじゃないかなと思います。家族ぐるみでタグラグビーの楽しさや魅力を体感することで、多くの市民に”ラグビーのまち”としての意識づけができるのではと考えました。」
(りしょざねチーム)

ラグビー女子 アルカスクイーン熊谷 宮﨑善幸 GM

「タグラグビーの魅力は大人でも子どもでも一緒にプレーができることなので、熊谷市全体で盛り上げるのはよい取り組みだと感じました。決勝トーナメントは、熊谷市の全小学生が見ている中で行って、優勝チームがワイルドナイツやアルカスクイーン熊谷(女子チーム)の選手と対戦できるということがあってもいいと思います。」
(ラグビー女子 アルカスクイーン熊谷 宮﨑善幸 GM)

「まつり×ラグビー」でまちを元気に!

「ワンエッグ」チームはお祭りとラグビーを組み合わせるアイデアをアピールしました。

彼らが考えたのは、キリストの復活を祝うお祭り“イースター”とラグビーを組み合わせるアイデアです。イースターではスプーンに卵を乗せて運ぶレースがよく行われます。卵とラグビーボールの形が似ていることに注目し、卵の代わりにラグビーボールを使うアイデアを提案しました。毎年春に地元で開催される「さくら祭り」にあわせてレースを行うことで、ラグビーのPRにつなげたいとしています。

新レース ”ラグビー&スプーン„

「イースターだけでなく、クリスマスやハロウィンなど、いろいろなイベントにラグビーを絡めることでラグビーの人気に火がつけば、ラグビーが野球やサッカーをこえることができるかもしれません。熊谷発の“イースター×ラグビー”が最初の1歩となれば幸いです。」
(ワンエッグチーム)

サッカー女子 WEリーグ 髙田春奈 チェア

「サッカーの会場でも季節イベントと絡めた取り組みは行っています。しかし、スタジアムに来ない人に、どうやってラグビーの魅力を知ってもらうのかという意味では、大勢の人たちが集まるメジャーなお祭に顔を出すことによって知っていただくというアイデアはすばらしいと思いました。」
(サッカー女子 WEリーグ 髙田春奈 チェア)

アイデア実現に向けて動き出した学生たち

大盛況で幕を閉じたイベントの終了後、アイデアの実現に向けて動き出した学生たちがいます。イースターの企画を考えたワンエッグチームです。市内のデザイン会社を訪問し、レースで使うラグビーボールのデザインの検討を始めていました。

地元の人たちにも協力を呼び掛けて、ことしのさくら祭りでのイベント開催を目指しています。

街の人たちと話し合う学生たち
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