埼玉県を東西に走る秩父鉄道。羽生市と秩父市の70キロあまりを結び、通勤や通学、観光など多くの人に利用されています。秩父鉄道沿線の深まる秋を訪ねました。
埼玉県西部の秩父盆地には雲海が出現し、幻想的な光景が広がります。
雲海は、山間地などで風がない日に気温が下がり、地表付近で湿った空気が冷やされ続けると見られる現象です。
長瀞駅の近くを流れる荒川上流の渓谷では、紅葉が見頃を迎えています。
名物の川下りの舟から渓谷の紅葉を楽しむことができ、大勢の観光客が訪れます。
カエデやコナラなどの赤や黄色に色づいた木々が渓谷を彩ります。
ふかや花園駅は、2018年に開業した秩父鉄道で最も新しい駅です。
ことし5月、地元の野菜や農業の魅力を発信する施設「深谷テラス」がオープンしました。
体験農園では年間を通じて100種類ほどの野菜を育てています。
旬を迎えた野菜の収穫体験を楽しむこともできます。
行田市駅の周辺では、鉢に彩り豊かな花を浮かべる「花手水」(はなちょうず)が地域を盛り上げています。
コロナ禍で自粛が続いていた2020年、市内の神社が参拝者へのおもてなしとして始めました。
地元では「行田花手水week」と呼ばれるイベントがほぼ毎月、行われています。駅近くの商店など90軒あまりが参加して季節の花を浮かべた花手水を飾ります。
インスタグラムなどのSNSでも注目され、期間中は大勢の人たちが花手水を楽しみます。
秩父鉄道の沿線は、魅力的な秋の風景であふれていました。