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コロナ禍で広がった花手水の輪 埼玉県行田市

  • 2022年09月13日

埼玉県行田市では、鉢の水に色とりどりの花を浮かべる「花手水」を神社や商店、民家の軒先に飾るイベント「花手水week」が毎月、開かれています。花手水を楽しみに多くの人が訪れ、地域の活性化につながっているそうです。行田おもてなし観光局の富山紀和さんに猪崎那紗キャスターが伺いました。

花手水weekはどんなきっかけで始まったんですか。

2020年4月、コロナで自粛が続いていた時期、行田八幡神社で参拝者へのおもてなしとして始まりました。神社や寺院では、コロナ禍の感染拡大防止の観点から参拝するときの手水舎の利用を中止することが相次いだんですね。代わりに手水舎に花を浮かべたのが花手水の始まりです。

手水舎とは神社で手を洗うところ、手を清めるところですよね。

はい。その後、インスタグラムなどのSNSなどを通じて注目され、花手水を目的に訪れる人が増えたので、地域を挙げておもてなしをしようと、地域の商店や民家に声をかけて、同じ年の10月に本格的にイベントが始まりました。 翌年4月には地元の観光名所である忍城にも置くようになりました。

行田市以外にも花手水を飾っているところはあると思うんですが、行田市ならではの魅力はなんでしょうか。

最初は14件からのスタートだったんですが、今では86件になっています。おそらく全国的にも類を見ない規模のイベントになっていると思っています。また、商店だけではなく、市民にも協力していただいている点が魅力だと考えています。

市民のみなさんはどういった理由で協力してくれたのでしょうか。

純粋に取り組みに賛同してくれて、地元を盛り上げたいという方が非常に多かったですね。あとは若い人が訪れてくれて活気がでたことが嬉しいとか、花が大好きで自宅で育てている花を見てもらいたいという理由で参加している方もいます。

花手水を見に来た人の反応はいかがですか。

みなさん、花手水の数に驚かれますね。「すごく頑張っているね」とお褒めの言葉をいただくこともあります。

あとは、若い人たちとリピーターが増えたという印象です。嬉しいのは、花手水を通してお店とお客さんとの間で会話が生まれているということで、非常によい効果が出ていると思います。

花手水weekはいつ開催されているのでしょうか。

毎月1日から14日に開催されています。1月と11月は15日から月末までとなっています。また、8月は暑さで花が傷みやすいので休止しています。

月に1度、特別なイベントも開かれるということですね。

月に1度、「希望の光」という花手水をライトアップするイベントを開催しています。昼間とは違って幻想的な花手水を見ることができます。6鉢の花手水がライトアップされる行田八幡神社や和傘や竹灯籠を利用した忍城が特にお勧めです。

どのように花手水をライトアップするんですか。

花手水の鉢の下にLEDのライトを設置して、花を下から照らす形で演出しています。

皆さんにどのように花手水を楽しんでいただきたいですか。

当然ですけれども、毎回、同じデザインの花手水はないんですね。季節によって花の種類が代わります。ここが花手水の大きな魅力だと考えています。何度も足を運んでいただいて、お気に入りの花手水を選んでいただければと思います。

キャスターからひと言

富山さんによりますと、イベントのおかげで訪れる人が増えて、売り上げが増えた商店も多いということです。詳しいイベントの内容は市の公式観光サイト「行田市観光NAVI」に掲載されています。また、行田おもてなし観光局に電話(048-577-8442)で問い合わせることもできます。

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