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リポート・企画

子どもに安心できる居場所を 12月21日

いま、不登校や虐待、自殺など、子どもが “誰にも相談できないうちに問題が深刻化するケース” が相次いでいます。

NHKでは今月、10代の1,000人を対象に『孤独感』についてアンケートを行いました。すると、半数以上が『孤独を感じる』と答え、そのうちの、およそ7割が『相談できる人はいない』、『誰かに相談しようとは思わない』と答えました。

そうした子どもたちを支援しようと、行政と民間が協力して進めている ある取り組みを取材しました。

 

東京・豊島区が、 “中高生の居場所作り” を目的に作った児童館。自由に利用できるため、1日およそ60人の子どもたちが利用しています。

ここでは、区の職員に加え、NPOなどボランティアにも入ってもらい、子どもたちと接しています。何気ない会話から、虐待などの問題が見つかることもあるからです。

スタッフ)「相談っていうより、ぐち話って感じじゃない?」

女子高生)「そうそう。『それってよくないんじゃないの?』と言われて、『そうかもね~』ってなったりとか・・・」

 

豊島区では、悩みを抱えた子どもたちを、NPOや地域の人たちと協力して、支えていこうとしています。

 

「豊島区の施設と職員だけでは運営に限界がある。さまざまな特技を持っている方々や大人、若者に 支援に関わってもらう中で、行政の施設を超えた取り組みにしていきたい」と話すのは、豊島区子ども家庭部子ども若者課の課長、副島由理さん。

 

児童館で活動する団体の1つ『NPO法人PIECES(ピーシーズ)』は、悩みを抱える子どもたちの話し相手になりながら、時間をかけてサポートすることを目指しています。

小学生の時、病気がきっかけで不登校になり、家にとじこもりがちになった中学生のあゆむ君(仮名)。

ピーシーズが あゆむ君のサポートを始めたのは2年半前。スタッフが家を訪ね、交流を重ねていき、今では毎週末2時間かけて出かけてくるようになりました。

 

『たぶん、こうかな?』

この日、スタッフが あゆむ君に子ども用のいす作りを提案しました。

『お~!いい、いい!』

協力しながら、ひとつのことをやりとげる楽しさを感じてほしいと思ったからです。

『たたーん!っでやればいい。たたーん!』

『いや無理 無理』(笑)

「むちゃくちゃ楽しかった。なんか分からないけど、みんなとやると楽しい」とあゆむ君。

 

ピーシーズの副代表、荒井佑介さんは「子どもたちが抱えている背景はいろいろな課題があって、なかなか解決するものばかりではない。 “何があっても大丈夫” と、しっかり、細く長く寄り添うことが重要」といいます。

 

ピーシーズでは、子どもの心の変化に合わせて、地域の人たちとふれあうきっかけ作りにも力を入れています。

町の清掃活動に参加している にわりょうたさんは、両親の離婚をきっかけに、人との深いつきあいを避けていましたが、1年前、ピーシーズに通い始めてから、気持ちが変化してきたといいます。

 

近所の人が声をかけてくれたり・・・出会った子どもたちも飛び入り参加です。

子ども)「なんだこれは?たばこだ!」

一緒に清掃しているのは、自ら声をかけて集めた同級生たち。にわさんは、この活動を楽しみにするようになりました。

 

リーダーとして にわ君はどう?と尋ねると

「すばらしいです」 「すばらしいです」という友達に・・・

「うるせえよ! きれいごと並べやがって」(笑)

 

にわさんは「居場所ってなんだろうな。心の居場所みたいな・・・いろんな人と関係を持って、自分から作ったというイメージが大きい。それを元に、これから行動していけたらと思う」と話していました。

問い合わせ先

◇紹介した児童館
 「豊島区立中高生センタージャンプ東池袋」
 東京都豊島区東池袋2-38-10
 電話:03-3971-4931


◇紹介したNPO
 「NPO法人PIECES(ピーシーズ)」
 E-mail:info@pieces.tokyo


◆悩みを抱えている子どもについて考える番組
 「 “ぼっち” でも大丈夫」 <Eテレ>
 2018年12月29日(土) 夜9時
 https://nhk.jp/kodomo-pj
 ※皆さんのご意見も募集しています。