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12月12日放送
“手のひらの芸術” 豆本の魅力

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アナウンサー 石井 かおる
アナウンサー
石井 かおる
手のひらに乗るサイズの小さな本、『豆本』。この豆本が、最近、書店に専門のコーナーができるなど、密かなブームになっているそうです。その魅力を石井アナウンサーがお伝えします。
大小さまざまな豆本。
大きいものでも長さが7センチ。小さなものは、直径2センチの1円玉と比較すると、すっぽり中に入ってしまうほどの小ささです。
革で装丁されたこの本、中を開けると・・・
文字や挿絵がしっかりと描かれています。
これ、手作りなんですよ!
この豆本を作ったのは、作家の、赤井都さんです。
きょうは、赤井さんのアトリエにお邪魔しています。
「よろしくお願いいたします」

この豆本、世界中で作られているんですけれども、赤井さんは、今年(2016年)、アメリカで行われた世界的なコンクールで最優秀賞を受賞したんです。
その作品を見てみましょう。
スッキリとした装丁の中に、いろんな技があるんですよ!
背表紙のところは革でできていて、金色の箔でタイトル文字が押されています。
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表紙には竹の繊維で作られた和紙が使われていて、中を開けると、ストーリーや挿絵、そして、折り込みにはまた違った和紙で雰囲気のある絵を差し込んでいるんです。

こうしたトータルのデザイン力や装丁する力が評価されて、世界的な賞を受賞しました。

いま、こうした豆本を作る人も増えているそうですが、赤井さん どういったところが魅力ですか?
「いろんな材料を組み合わせて、自由な表現ができるところでしょうね。材料も少なくて済みますし、全てが手作りで、自分の思ったようなものが作れるんですよ」

家族が出かけたあとの、この朝の時間帯というのは、集中して豆本づくりに当たれるということで、貴重な時間なんだそうです。
いま手がけているのが、宮沢賢治の『雨ニモマケズ』です。
文字の大きさや形、それから挿絵をどんなふうに配置するか、総合的に決めていくのが、豆本作家の仕事なんです。
赤井さんは、雨ニモマケズの文章を読んだあと、賢治のふるさとを訪れて、岩手山をスケッチしました。
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こうしたスケッチをもとに、活版用の版に落とし込むんです。
文字も小さいですよね〜・・・豆本ですから。
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1枚の紙の中に、数ページ分を刷り、切り取ってとじていくんです。
いま、赤井さんはとじる作業をしています。
一つ一つ、手でとじていくのですが、使うのは 丈夫な麻糸です。
何気なく見えますけれども、これ、力を入れすぎると糸で紙を切ってしまうし、ゆるすぎるとページをめくる時に、ガタガタになってしまうということで、力の入れ方がとても重要になってくる作業なんです。
こうした豆本。
世界中で作られていると言いましたけれども、これまでにも何度かブームを呼んでいて、いろんな使われ方をしてきました。
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銀の装丁が豪華な、イギリスの豆本。
これは聖書なんです。
19世紀の 鉄道が発達した時代に、旅に携えて持っていくように作られました。
簡単に持ち運びといいますと、イタリア・ミラノの観光ガイドブック。
お土産品なんですよ。
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日本でも、明治の初めにこんな豆本が。
西南戦争をテーマに、出来事を歌にして宴会のネタ本などにして使っていたそうなんです。
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最近では、こんな豆本が注目されています。
ご存知、あれですよ! コインを入れて、つまみを回しますと・・・
出てくるのはもちろん豆本。
切手が表紙になっているんですね。
「これは、気軽に豆本を楽しんでもらいたいなと思って考えました。カプセルから出てくると、楽しいですよね〜」

次々とアイデアを繰り出しながら、豆本の世界を広げています。
豆本の今についてお伝えしました。

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問い合わせ先

◇現在開催中の展覧会について
 【手のひらの中のアリス 〜小さな宝物・豆本アートの世界〜】
 〜12月19日(月)12:00〜19:00(最終日17:00まで)
 (12月14日(水)休廊)
 「ギャラリー・リトルハイ」
 東京都中野区中野5−52−15 中野ブロードウェイ4F
 電話:050−3597−7222

◇豆本常設店舗
・「神保町いちのいち」(番組内で紹介した他の作家の豆本を扱っている)
 東京都千代田区神田神保町1−1 三省堂書店内

・「東京堂」
 東京都千代田区神保町1−17

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