冬になると、特に乾燥してガサガサしやすくなる“かかと”。
「見えない場所だし、そのうち良くなる」と思ってそのままにしている人も多いのでは?
しかし、ひどくなると、切れて痛みを伴い日常生活に支障をきたすこともあります。そこで、簡単なケアの方法をフットケアの専門医、高山かおるさんに伺いました。
済生会川口総合病院の皮膚科医で、フットケア外来が専門の高山かおるさん。
「なぜ、かかとはガサガサするのか」、高山さんにお聞きすると…。
済生会川口総合病院 皮膚科医 高山かおる医師
「かかとは、もともとすごく体重がかかるところなので、他の部位の皮膚よりも厚く角質を作るようにできているんです。さらに、かかとには肌を潤す皮脂腺がありません。汗だけで肌の潤いを保っています。しかし、冬は寒さによって汗も出にくいため、乾燥しやすくなってしまうんです」
(1)余分な角質をやすりで削る
余分な角質を削ることで、新しい皮膚が作られやすくなります。ドラッグストアやホームセンターなどで販売されている、かかと用のやすりを使って削ってください。やすりは、目が粗いと皮膚を傷つけてしまうので、目の細かいものを選ぶようにしましょう。
ポイント! 削るタイミングは入浴後
お風呂上りのきれいで少し湿った状態が一番よい。
入浴前は、足に雑菌が多くついているので✖
入浴中だと、皮膚が柔らかくなり、削りすぎてしまう恐れがあるので✖
お風呂上りの皮膚がきれいになったところで削ってください。
ポイント! 削るときは、外側から内側に。まだ硬いと思うぐらいでやめておく!
上村リポーターのかかとで実践!
さまざまな方向に向かって削ると、皮膚を傷めてしまいます。必ず外側から内側に削ってください。
そして、角質を削り過ぎると、逆に皮膚をもっと作ろうとして、角質がたくさんできてしまいます。まだちょっと硬いな、と思うぐらいで最初はやめておくのがよいでしょう。
まだ硬いのですが、さっきのゴアゴアがなくなりました!ちょっと削っただけなのに、だいぶ柔らかくなりました。
削る回数は、角質がたくさんできている場合は週に1回程度。そうでなければ、月に1~2回程度がおすすめです。絶対に、毎日やらないでくださいね。
(2)保湿クリームを塗る
余分な角質を取り除いたら、角層の中にしっかり潤いを与えてあげましょう。毎日保湿クリームを塗ってください。クリームの量は、片足に対して人差し指の第一関節分くらいが目安です。
ポイント! 優しく包み込むように塗る
ゴシゴシ塗るのではなく、優しくマッサージをするような感じで塗ってあげると、皮膚の代謝も促されます!
ガサガサしていた上村リポーターの足は、10日間でこのように変化しました。
長年の悩みだった私のかかと。こんなにきれいになるとは思いませんでした!柔らかくてつるんとして、生まれ変わったみたいです!
毎日ケアを続ければ、皮膚はよみがえります。かかとは角質ができやすい場所なので、なるべく足にピタッとはまる靴をはくことも大切です。傷口になっているなど症状がひどいときは、皮膚科で相談してくださいね。