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登山のプロが教えるウオーキング術 “省エネ歩行”でバテずに楽しく!

  • 2022年5月20日

散歩やハイキングに出かけるのに良い季節になりました。しかし、張り切って歩いたら足腰を痛めてしまったという方、いらっしゃいませんか? 今回は、多くの登山愛好家を指導してきた、登山ガイドの野中径隆さんに「楽に歩く方法」を教えていただきました。

楽に歩ける“省エネ歩行”とは?

上村
リポーター
 

ウオーキングを楽しみたいけれど疲れてしまうんですよね…いい方法はありますか?

野中さん

体を上手に動かすと楽に歩けるんです。名付けて「省エネ歩行」。
まずは、歩いて腕の振り方を確認してみましょう。

カギは腕の振り方

前には腕を振っているが、後ろにはあまり振っていない

前後均等に腕を振っていないので、効率の悪い歩き方になる。

 

上村さんは、腕を体の前に大きく振っていますが、後ろにはほとんど振っていませんね。これでは効率が悪い歩き方になります。

後ろにも腕を振っている

振り子のように前後均等に腕を振ることが、効率の良い歩き方のカギ。


 

でも、どうして腕の振り方が大事なのですか?

 

腕の動きは、足と連動しているからです。腕を前後に振っていると、足もちゃんと前後に広がるんです。足が後ろに広がると、しっかり地面を蹴ることができ、楽に歩けるようになるんです。

足が後ろに開いている野中さん/あまり開いていない上村リポーター

足を開きやすくする“股関節ストレッチ”


 

でも、足を後ろに開くのは、結構難しいですよね?

 

そういう方多いですよ(笑)。
足を開きやすくするためのストレッチがおすすめです。

太ももの付け根が伸びるように、体を下に沈める。体が前傾すると伸びないので、まっすぐ体を立てて沈める。深呼吸をしながら、1回約20秒、左右両方行いましょう。

※痛みを感じた場合はすぐにやめてください


 

伸びて気持ちいいです。眠っていた筋肉が目を覚ましたかのような。
足の付け根のあたりが、すごく軽くなって、足が開きやすくなりました。

省エネ歩行 正しい足のつき方とは?


 

私、ちょっと歩き方にクセがあって、ペタペタ歩くってよく言われるんです。
正しい足のつき方教えてください。

 

かかとで着地し、足首を前に倒して、つま先を曲げる。
この3段階が滑らかに動かせるようになると、歩行がスムーズになるんです。

着地はかかとから


 

3段階を滑らかに動かすのは難しい…いい方法はありますか?

 

足首やつま先を柔らかくするストレッチをしてみましょう。つま先を地面に押しつけて、指先を曲げます。

つま先を地面に押し付けて、指先を曲げてストレッチ。

※痛みを感じた場合はすぐにやめてください


 

これは、はじめての感覚。歩いてみると、つま先が滑らかに感じます。

 

さっきより、ペタペタ歩かなくなりましたね。

雨上がりは“ベタ足歩行”で


 

でも、ペタペタ歩く方が良い場面もあるんです。
道が濡れていたりぬかるんでいたりして、滑りやすい場所は、足全体をつく『ベタ足歩行』で慎重に進みましょう。

かかとをつくと滑りやすい場所も/そんな時は「ベタ足歩行」で

足全体を地面につき、接地面積を増やすことで、滑りにくくなる。

登山ガイド 野中径隆(みちたか)さん 
「外を歩くのに良い季節ですね。長時間歩く前にストレッチをしてから歩くと、股関節や足首などの可動域が広がるので、歩きやすくなります。上手に体を使って、省エネ歩行。いい季節を楽しんでほしいです」

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