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革靴の汚れは「水拭き」でスッキリ!新生活のスタートは足元から

  • 2022年3月4日

新年度のスタートが近づいてきました。「身だしなみは足元から」といいますが、皆さんの足元は大丈夫?今回は、知っているようで知らない、革靴のお手入れ法をご紹介します。
革靴はデリケートなイメージですが、実は「水」で汚れを落とすことができるそうなんです。専門家にコツを聞いてきました。

革靴の汚れは“水”で落とす!

教えていただくのは、靴の再生を手掛けて40年以上、シューケア アドバイザーの安富好雄さん、84歳です。

安富さん

革靴の手入れは、みなさん磨くことを一生懸命やっていますけど、本当は汚れを落とすことが一番大事。そのために“水”を使います。

上村
リポーター

えっ!革って水に濡らしたら傷みませんか?

 

 

大丈夫です。革は人間の肌と同じ、動物の皮膚ですからね。それに、水はいろんなものを溶かしますので、汚れを落とすのには最高ですよ。

革靴のお手入れ法 水拭きは全体をまんべんなく

1)靴ひもをとり、ブラシで簡単にホコリを落とす
2)雑巾を水が滴るくらいゆるくしぼって、靴全体にしみ込ませる
(あまりにも汚れが落ちないときは、革専用のせっけんを使うのもおすすめ)

 

革全体に水を押し込むようにまんべんなくしみ込ませて、浮いた汚れをしっかりふき取るのがポイントです。

 

雨の日に革靴が濡れて、“輪ジミ”ができてしまったことがあるんですが…

 

革は部分的に濡れるとシミになるんです。全体を濡らせばシミにはなりませんよ。

革の中には汗やホコリなどの汚れがたくさんあります。
部分的に水がしみ込むと、汚れが水と一緒に外側に広がり、乾いたあとに“輪ジミ”などになってしまうんです。

靴全体を濡らして、浮いた汚れをしっかりふき取れば、“輪ジミ”を防ぐことができます。
※合成皮革の靴は水をそれほど吸わないので、表面を水拭きするだけ。

 

 

革が本当にさっぱりして、お風呂に入ったみたいに気持ち良くなりますよ。

革靴のお手入れ法 日陰干しをしてクリームで仕上げる

3)型崩れしないように新聞紙などを入れて日陰干しする
 (ストーブやドライヤーなどで急激に乾かすのは、革が縮むおそれがあるため避ける)
4)保湿効果のある「乳化性」のクリームを少量塗り、布で磨き上げる

クリームは厚塗りすると通気性が悪くなり、ひび割れの原因にもなります。少量を薄く塗り、綺麗な布でこすり落とすように磨きましょう。 

 

これで完成です。

 

お手入れ前と比べると、革が生き返ったようにつやつやになりました!

お手入れ前 お手入れ後

起毛素材の革靴のお手入れは?

 

スエードやヌバックなど、起毛素材の革靴はどうやって手入れしたらいいでしょうか。

 

表面を毛羽立たせてある起毛素材は、毛の中にホコリがたくさん入りこんでいるので、こすって汚れを落とすのが基本です。

 

1)ブラシで毛の中にある汚れをかき出す
2)水拭きして毛の中の汚れをこすり落とす
3)日陰干しをしたあと、ブラシで起毛させ、表面を整える

起毛素材の靴は、ブラシで毛の中の汚れをかき出すのがポイント。こびりついた汚れには、消しゴムを使うのも効果的です。
※素材によっては、強くこすると傷むことがあります。ご注意ください。

起毛素材は水をよく弾くので、水拭きをする時は、水をしみこませるのではなく、こすりながら汚れをふき取るのがポイントです。

日陰干しのあとにブラシで起毛させたら、最後に保湿効果のある専用のスプレーをかけると、より一層長持ちします。
※スプレーは、屋外で使用してください。

 

 

革靴はお手入れすればするほど、手入れされた良さが出ます。そうした風合いの変化を大事にしていただければ、もっともっと靴が好きになると思いますよ。

 

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