長引くコロナ禍、マスク越しやリモートで人と会話することがもう日常になっていますね。
慣れてきたとは言え、声がこもって聞き取りづらい、話が伝わりづらいと感じる人は多いのではないでしょうか?
今回は、マスクをしていても、画面越しでもしっかり伝わる話し方のヒントを、話芸のプロにうかがいました。
今回、アドバイスをしてくださったのは、講談師の神田陽子さん。
講談は、歴史上に起こった出来事や物語を臨場感あふれる語り口で伝える伝統話芸です。ふだんの会話にも生かせるという講談の技とは?
陽子先生、話し方って誰でも上手になるものでしょうか?
なります!
ちょっと意識していただくだけで、マスクをしていてもうまくコミュニケーションができる方法がありますよ。
マスクが一枚あるだけでも声がこもって聞こえにくい!なので、できるだけ滑舌よく話しましょう。そのために一番大切なのは、マスクで見えていなくても口角をキュッと上げることです。
陽子先生が口角をあげた場合と、上げない場合とで講談を聞き比べると…
確かに、口角を上げると、はっきりとした発声につながり、表情も豊かになるので伝わりやすくなりますね。マスクで隠れていると忘れがちですが、しっかり口角をあげて聞き取りやすい話し方をしましょう。
続いては、講談ならではのこちら!
話の区切りに使う張り扇(はりおうぎ)、講談は「間」が大切なんです!
このように「間」を作ることで、聞いている人が理解する時間ができ、話のリズムも生まれてきます。
でも、これってふだんの会話でも役立つのでしょうか…?
役立ちます!張り扇がなくても、手を叩いたり、声に出さずにトントンと間をおいたり。一回ピタッと止まるんです。そうすると、次の言葉が勢いを増して、より大きく伝わりやすくなるんです。
マスクで声が聞き取りづらいぶん、「間」をとって相手に理解をしてもらうことが大切なんです。
新聞などの一節を、手拍子を加えながら音読して「間」を練習するのもオススメです!
最後は、苦手な方も多いのでは? リモート会議にも生かせる技をご紹介します!
まずは上村リポーターがリモート会議をイメージして、ふだん通りに話してみると…
このまま長時間話していると、聞いている人は退屈になりそうですね…
ボディーランゲージを大きくしましょう。
講談はデフォルメ(誇張)です。オーバーに、あたかも見てきたかのように物語を伝えることが講談の伝統話芸です。恥ずかしいと思わずに、楽しむ!という気持ちでトライしてみてください。
ということで、上村リポーターも再度挑戦!
コロナでしばらく人と会えなかったり、誰かと話す機会が少なかったという人は、いつもの話し方を見直してみてはどうでしょうか。
3つのポイントを押さえて、コロナ禍でもコミュニケーションを目いっぱい楽しみましょう!