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茨城 潮来のマコモタケ コロナ禍でも観光の主役に

  • 2020年10月20日

シャキシャキの食感が特徴の、イネ科の野菜・マコモタケ。中華料理などの定番食材ですが、日本では生産量が少なく、あまり知られていません。
このマコモタケを栽培していたのが、茨城県潮来市のみなさんです。霞ヶ浦など、湖に囲まれた水郷の町ですが、これといって特産品がないのが、長年の悩みでしたが、このマコモタケを町の特産品にしたいというみなさんの思いに応えて、去年11月、料理研究家の浜内千波さんが開発してくれたのがマコモタケをまるまる一本揚げた、ジャンボフライです。
放送のあと、先生の開発したレシピをもとに、実際にジャンボフライを販売しました。

あれから1年 潮来市のマコモタケは?

1年ぶりに、マコモタケを販売している道の駅を訪ねました。

マコモタケの販売担当 給前優さん
「反響がとっても大きくて放送翌日(2019年11月9日)の開店前、早い方は7時からお待ちになられていて、開店1時間で物が無くなってしまいました。そこからずっと、お客さんに謝罪です」

用意した200食のフライと、1200本のマコモタケがあっという間に、売り切れたそうです。

このマコモタケを24年前から栽培しているのがシルバー人材センターの皆さん。
平均年齢は、なんと75歳です。
ブレイクを信じて作り続けてきた、事務局長の町田信夫さんも、感慨ひとしおです。

町田信夫さん
「こんな経験初めてですから、非常にうれしくて。皆さんに喜んでいただけるモノをたくさん作りたいなと思います」

マコモタケにかける大きな期待

さらに今年は、マコモタケを栽培する農家が増えるなど、作付け面積が一気に倍増しました。
マコモタケを町の名物にしようと、本格的に動き始めるそうです。

原浩道 市長
「農家さんに補助金を出して、作付け面積を来年度は10倍にしたい」

マコモタケにかける大きな期待、そこにはコロナの影響もありました。
毎年5月に行われる あやめ祭りが中止に追い込まれ、70万人以上が訪れる観光客がゼロに。町は大きなダメージを負いました。

マコモタケには、名物としてだけでなく、秋口の観光を盛り上げる主役になってほしい。そんな思いもあります。

市長
「全員一丸となってマコモに全精力を使ってもらい、頑張りたいなと思います」

その思いは、道の駅の給前さんも同じです。

給前さん
「今年は、正念場というか。プレッシャーをひしひしと感じてます」

今年の初売りは…

例年9月末になると収穫期を迎えるため、マコモタケとフライの初売りを今月11日に決めました。
ところが…
10月に入っても、マコモタケが1本も見つかりません。
千葉県や栃木県の知り合いの農家に聞いてみても、収穫の目途は立っていませんでした。

町田さん
「8月の猛暑、それから7月の日照不足が影響しているんじゃないかと…」

■初売り3日前
給前さん、マコモタケの出来が気になって、仕事が手につきません。
ハラハラしているのは調理スタッフも同じです。
今年は、感染予防のために全ての料理にラップをかけなければなりません。

昨年、大好評だったジャンボフライ。カップからはみ出すフライにどうやってラップをかければよいのか、試作をして検討したいところですが。

調理スタッフ
「まだマコモが届いていないんですよ。とにかく早く試作をしたいんです」

何とか試作だけでも先に進めたい。給前さんは、町田さんに頼んで三重県の知り合いの農家からマコモタケを取り寄せてもらい、試作に取り掛かりました。

マコモタケのジャンボフライにラップをかけたり、ポリ袋に入れたりと試しますが…
「見た目がキレイではない」、「中身が見えない」など、あえなく却下。
そこで思いついたのが、カップを被せてテープで止める方法です。

調理スタッフ
「これなら飛沫対策もOK! 見た目もいい! 倒れても大丈夫!」

無事にジャンボフライの販売方法が決まりました。
さらに今年は、マコモタケを細く小さく切って、子どもやお年寄り向けのミニ・フライも考案しました。

調理スタッフ
「食べやすいので、ヒットするかもしれない」
「非常に楽しみですね、お客様の反応が。売れると思います」

■初売2日前
給前さんはいても立ってもいられず、マコモタケの様子を見にきました。
今年は、もう取れないかもしれない、そんな思いが頭をよぎったその時。
なんと!白く膨らんだ実を発見しました。
給前さんから連絡を受けた町田さんが急いで駆け付けました。

給前さん「出来てますよね?」
町田さん「出来てる、出来てる。もうこれ、収穫してもいいよ」

例年より2週間以上遅れましたが、待ちに待った、今年の初収穫です。

町田さん「初孫を見る思いです」
給前さん「ほっとしたのと、ちょっと感動しました」

その後、少しずつ収穫できるようになりましたが、初売りは予定より3日遅れとなりました。

この日、準備できたマコモタケは15本。ジャンボフライとミニフライ、合わせて20セットを用意しました。
午前11時半から販売を開始。平日にも関わらず次々と売れていき、およそ1時間で完売しました。

町田さん
「仲間と苦労して育ててきたマコモタケが、皆さんに喜んで食べていただけて非常に感激してます。潮来に行ってマコモを食べようと皆さんが来ていただければ。そんな事を夢に見てますね」

浜内さん
「新しい食材を手に取るというのはとても難しいことですけど、工夫して調理をして、食べていただいて、次に食材を手に取る。これがとっても大事な役割だと思います。ぜひみなさん、がんばっておいしいものをどんどん作っていただきたいですね」

去年の放送の詳細・マコモタケのフライのレシピはこちらから
https://www.nhk.or.jp/shutoken/ohayo/report/20191109c.html

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