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コロナ禍の富士山 登山道閉鎖もロングトレイルで新たな魅力を

  • 2020年10月7日

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、訪れる人が激減した富士山。山梨県側におよそ200人いる富士登山ガイドたちも大きな影響を受けています。通常のガイドができない中で、富士山の新たな魅力を見つけて発信しようという取り組みが始まっています。

“富士山ロングトレイル構想” を企画

新たなガイドツアーのコースを作ろうと、富士山のふもとに広がる樹海を歩いて下見を行う登山ガイドたち。

ガイドたちが企画しているのは “富士山ロングトレイル構想” 。
山梨と静岡、両県にまたがる富士山を一周するコースを作り、歩いて回りながらさまざまなスポットを楽しんでもらおうと考えています。

登山ガイド歴14年の太田安彦さんは、これまでに600回以上富士山に登頂。
ガイドだけでなく、富士山のパトロールや環境保全活動にも携わってきました。

例年20万人を超える登山客が訪れる富士山ですが、この夏は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため登山道が閉鎖に。収入の柱である夏山シーズンがなくなり、太田さんの収入も7割から8割減少しました。

このままでは富士山をよく知るガイドが減ってしまうと考え、太田さんは「山頂を目指さなくても楽しめるツアー作り」に乗り出したのです。

太田安彦さん
「富士山の魅力を知って伝えることができるガイドたちがどんどん減っていくということは、富士山にとってはとてもマイナスだと感じているので、そういうところに歯止めをかけたいと強く思っています」

 

富士山一周のトレイルコースを作ろうとしている太田さんは、この日、仲間のガイドとともに、富士山のふもとにある知られざるスポットを下見して回りました。

下見した場所は、武田家の領地を守るために作られたと推測される城跡。古い石塁などが残っています。

訪れる人が期待するのは富士山の眺め。コース上のどこから富士山がよく見えるかもチェックしていきます。

「ここは展望があんまりよくない…」
「そうだね。昔はあんまり木がなくてよく見えたんじゃないかなと思うんだけどね」

下見の際は、倒木がないかなど、歩くのに危険な箇所も確認します。

コースとして考えていたルートの一部には、山登りの経験が少ない人には難しい道もありました。太田さんたちは、より多くの人が安全に楽しめるコースを作りたいと考えています。

太田安彦さん
「もともとあるものの価値を100%、120%伝えて表に出してわかりやすく伝えるということなので、その材料にはなるかなと思います」

富士山周辺の魅力的なスポット情報も

ガイドや富士山の保全活動を行っている人とも会合を開き、魅力的なスポットの情報を集めています。

観光客が減っている今こそ、先を見据えて富士山周辺の価値を高めたい。太田さんたちの挑戦が続きます。

太田安彦さん
「観光客が減って、みんなが『来年の富士山大丈夫なの?』って思っている中で、このロングトレイル構想がきっかけで少しでも明るくポジティブな、希望を持つようなコンテンツ作りをして、それがきっかけでまた富士山に来られる方が戻ってきてくれたらいいなと思っています」

太田さんたちは時期を変えて下見を重ね、来年の春までにはロングトレイルのコースを発表したいと考えています。

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