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コロナ 体調管理のアプリを医師が開発 小中学校に広がる

  • 2020年9月29日

新型コロナ対策のために医師が開発した、体調を管理できるアプリの利用が、茨城県内の小中学校で広がっています。このアプリには医療相談ができる機能も付いていて、利用者の安心につながっています。

アプリで素早くチェック

茨城県つくば市の小学校で、生徒の登校時間前に、担任教諭がチェックしているのは…

「子どもたちの、きょうの朝 測った体温を確認しております」

画面には、保護者が朝、自宅で入力した子どもたちの体温と体調の一覧。
『症状あり』となっている場合は、ポインターを合わせるだけで内容が表示され、体温の推移が見られる機能もあります。

利用しているのは、つくば市の医師などが開発したアプリで、保護者は、表示に従って項目を選択していくだけです。
つくば市とつくばみらい市の公立の小中学校59校がこのアプリを導入しています。

つくば市立学園の森義務教育学校 本橋桂子教諭
「子どもたちにどう接したらいいかを素早く確認できる。大変便利かなと思います」

不安解消する相談機能

このアプリは、子どもの体調管理ができるだけではありません。
新型コロナウイルスだけでなく、体調で不安が生じたときに医師に相談できる機能もあるのです。

体のどの部分にどんな症状があるのか、10問ほどの質問に答えて送信すると、診断ではなく、対応のアドバイスという形で、早ければ数分で登録している医師から回答が届きます。
“すぐに受診すべきかどうか” の判断材料のひとつにしてもらおうというのです。

アプリを利用している保護者の一人、立原典子さんは「このコロナ禍ですので、病院の受診をためらうことがあるんですけど、どこまでの症状なのかを把握できたので、ありがたかったです」と話しています。

開発につながった医師の思い

アプリを開発したのは、在宅診療などに携わっている伊藤俊一郎医師です。
医師として働きながら3年前にベンチャー企業を立ち上げ、自ら運用しています。

かつて心臓外科医として救急医療を担当していたときの経験がきっかけになりました。

伊藤 俊一郎 医師
「夜中寝ずに働きながら、次の日の朝からまた1日働く。医師たちの健康も守れないし、そうなると地域の住民の健康も守ることができない」

伊藤さんによると、救急外来を訪れた人の多くが急を要する患者ではなかったといいます。
すぐに受診すべきなのか、自宅で様子を見てもいいのか… 患者の不安を解消できるアドバイスができればと、2年前に医療相談アプリを完成させました。
そこに、感染が拡大している新型コロナウイルスに対応した、新たな機能を加えることにしたのです。

伊藤 俊一郎 医師
「今回の新型コロナによって、もともと瀬戸際だった日本の医療が、ほんとに破綻してしまうのではないかと怖かった」

アプリで医療現場守りたい

伊藤さんは今、高齢者施設にもアプリを導入できないか、仲間の医師から意見を聞くなどして検討しています。

これからも必要なところに必要な医療を届けるために、自分たちが作るアプリが生かせればと考えています。

伊藤 俊一郎 医師
「医師が患者さんに集中できる環境を整えていくことが非常に重要なのではないかと思っています。取り組みを少しずつ広げていけたらいいかなと考えています」

伊藤さんが開発したアプリは、今月(9月)から、東京や大阪の小中学校でも利用されているということです。

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