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  • 2024年2月21日

西武鉄道など駅ホームの「時刻表」撤去の動き ウェブサイトでの案内広がる…その背景は?

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次の電車は、いつ来るんだろう? 
そんなとき、あなたはどんな方法で「時刻表」を確認しますか。 
スマートフォンですか。それとも駅のホームなどに掲示されているものですか。

実は、その駅に掲示されている「時刻表」。 
鉄道会社の間では、スマートフォンの普及や経費の削減などを背景に数を減らして集約したり、時刻表を掲載するウェブサイトを案内したりする動きが広がっています。

どういうことなのか、まとめました。

駅の時刻表…集約する動きが

6つの路線を運行する「名古屋市営地下鉄」は、ダイヤの改正などにあわせて3つの路線については、3月までに駅のホーム上にある時刻表をすべて撤去することにしています。

駅の改札口付近などでは時刻表の掲示を続け、また、スマートフォンなどで時刻表を確認できるよう、ウェブサイトにつながるQRコードの掲示も進めています。

名古屋市交通局によりますと、ダイヤの改正などにあわせて新しい時刻表を掲示するための経費は、1つの路線で印刷代や人件費などあわせて、およそ数百万円かかるといいます。

名古屋市交通局営業本部電車部駅務課 丹羽孝夫さん 
「乗客の数は回復傾向だが、コロナ禍前を下回り、さらに物価上昇で経費も増加していて経費削減が必要な状況だ」

西武鉄道でも時刻表撤去

首都圏の「西武鉄道」でも、91の駅のうち88の駅でホーム上の時刻表を撤去しました。

▼次の列車を知らせる電光掲示板が設置されていることや、▼時刻表や列車の位置を確認できる自社のアプリが普及したことなどが背景にあるとしています。

ただ、スマートフォンを持たない乗客などには、窓口で紙に印刷した時刻表を無料で配布しているということです。

この会社でも、駅に掲示する時刻表の数は減らすものの、乗客の目にとまりやすい改札口や券売機の近くなどに、必ず1つは残すことにしています。

鉄道会社の間では、このほか、南海電鉄も一部の駅でQRコードでの案内を増やしているほか、東武鉄道やJR各社では、一部の駅で時刻表の掲示を減らしています。

時刻表以外にも駅設備を見直す動きが

鉄道会社の間では、時刻表以外にも駅の設備を見直す動きが出ています。

このうち、JR東日本は駅の構内に設置している時計のうち、老朽化したものなどについては、管内の駅のおよそ3割にあたるおよそ500の駅で、2021年から10年程度かけて撤去を進める計画です。

携帯電話やスマートフォンの普及で、乗客が駅の時計以外でも時刻を確認できるようになったことなどが理由だとしています。

一方、鉄道各社は駅などのバリアフリー化を進めるために運賃を引き上げる国の料金制度を活用し、▼エレベーターや▼転落防止のホームドア、それに▼聴覚障害のある人のため、遅延や運休などの情報を画面に文字で表示する設備などの整備を進めているということです。

鉄道運輸規程に基づき 駅には時刻表を必ず掲示

国土交通省によりますと、昭和17年に制定された「鉄道運輸規程」に基づき、駅には時刻表を必ず掲示しなくてはいけないということです。

このため鉄道会社の中には、ホームなどにある時刻表は撤去するものの改札口や券売機の近くでは、引き続き、掲示を続ける対応をとるケースがあります。

専門家は…

駅などにある時刻表や時計を撤去する動きについて、公共交通に詳しい計量計画研究所の牧村和彦理事は、次のように話しています。

公共交通に詳しい計量計画研究所 牧村和彦 理事 
「高齢者などにとって鉄道は重要な移動の手段で、引き続き、時刻などの情報を丁寧に伝えていくことが欠かせないと思う。また、ホームなどにある時刻表が減ると、ダイヤの改正などで終電の繰り上げや本数の削減があったときに、利用者が、気が付きにくくなる可能性も出てくると思う。鉄道会社は、ダイヤの変更や運行方針の見直しについて、これまで以上に周知を徹底してほしい」

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