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ラグビーW杯 元日本代表の福岡堅樹氏 松島幸太朗選手 齋藤直人選手に注目 初戦のスタメンも予想!

首都圏ゆかりの選手に注目
  • 2023年9月1日

9月8日に開幕するラグビーワールドカップフランス大会。

大会の見どころや注目すべき選手について、元日本代表の福岡堅樹さんに聞きました。

福岡さんが注目するのは、東京サントリーサンゴリアスに所属する松島幸太朗選手と齋藤直人選手。その理由なども、詳しく聞いたほか、初戦のスターティングメンバーも予想してもらいました。

元日本代表 福岡堅樹さんとは

福岡さんといえば、2019年に日本で開催された前回のワールドカップ、得意のスピードを生かしてトライを量産し、日本史上初のベスト8進出に大きく貢献しました。そして、医師になるという夢を叶えるため2年前に引退。現在は医学部の学生として忙しい日々を送っています。

日本代表・今大会の見どころは?

Q. 前回大会からもう4年になりますけれども、今どんな気持ちで代表チームを見ていますか?

2019年の前回大会で一緒に戦った仲間がたくさん出ているので、本当に自分も同じチームにいるような気持ちで応援してます。

Q. 早速、大会の見どころについて伺います。日本代表は、直前のテストマッチなどでは1勝5敗となかなか勝てていませんが、今回のチームの特徴と実力はどう見ていますか?

しっかりと2019年の勝つ文化を継承した経験のある選手も残ってますし、それに加えて新しい力、本当に勢いを持った新しい選手も入っているところで、いい意味で融合され、そういった部分が出ているチームなのかなと思ってます。

確かに今の現状でのテストマッチの結果というのは、あまり出ていないんですけれども、その中で日本代表らしい攻撃というのも見えてきているので、それをしっかりと形にしてもらってワールドカップ本番で存分に出してほしいと思います。

日本代表の選手たちについて

今回の日本代表は首都圏ゆかりの選手が数多く入っています。リーグワンの所属チームごとに見ると、26人が首都圏から選出されています。なかでも埼玉県熊谷市を拠点とする埼玉パナソニックワイルドナイツからは11名が選出されています。

Q.代表でもやっぱりプラスになりますか?

間違いなくプラスになると思います。やはり選手のプレーを選択するところに関しては、それぞれの癖だったり、特徴というものがあります。それを一瞬でも早く、それに気づくことができて、あわせることができれば高いレベルでの戦いでは、その一瞬が勝負を分けることもにつながるので、非常に大きく左右すると思います。

Q. 福岡さんはもともとウイングをされていたと思います、この同じチームメートがスクラムの連携していくうえで、そこもつながっていきますか?

スクラムというものは8人が1つになることが非常に大事になるので、そういった意味でふだんから一緒にやってる選手のほうが間違いなく、スクラムの1つの力というものも生み出せるのではないかなと思います。

Q. このスクラムに関しても、前回大会から本当にフィジカルも含めて鍛あげてきたんですよね。

前回大会で、やはりスクラム、セットプレーの大事さというものが非常に自分たちも痛感させられたので、今大会でも間違いなく、そこが1つ鍵を握ってくるんじゃないかなと思います。

注目すべき選手は?

首都圏ゆかりの選手の中で、福岡さんが特に注目する選手を事前にあげてもらいました。
それが東京サントリーサンゴリアスに所属する松島幸太朗選手と齋藤直人選手です。
高校は2人とも神奈川の強豪、桐蔭学園ということで、先輩後輩にあたるわけですけれですね。

Q.まずは松島選手について前回はチーム最多の5トライをあげる活躍を見せましたが、今大会で注目するポイントはどんなところですか?

間違いなく日本代表の攻守の要になってくると思います。前回大会では攻撃面で非常に注目されていたんですけど、今回は前回大会からポジションが変わって、おそらくフルバックでプレーすることが増えると思います。キック力のある選手でもあるので、まずはキックでしっかりと陣地を獲得する。相手のキックに対して空中戦で競り合って、しっかりとボールを獲得する。そういったディフェンス面での活躍というもの期待されています。

Q. 松島選手のコンディションはどう見ていますか?

間違いなく上げてきていると思います。テストマッチのプレーを見ていても攻撃において非常に前に出るプレーを出してくれてますし、ディフェンス面でもやはり最後のタックルだったり、そういったところで本当にチームに勇気を与えるようなプレーをしてくれたりしています。

Q. 連絡を取ったりもされるんですよね。

松島選手と私は、実は中学3年生から敵として戦っています。同級生でもあるので、いろいろと頑張れよってメッセージを送らせて頂いています。

Q. そして、もう1人のスクラムハーフの齋藤選手の聞きます。ワールドカップは初出場になるということですが、どんなところに注目していますか?

齋藤選手は、非常にスピード感のある選手です。スクラムハーフというポジションは、はじめに密集から出たボールをプレーする選手なんですけれども、球出しのテンポも非常に速いですし、裏に抜け出して最後の1つのパスがつながるか、どうかっていうところに顔を出せる。そこに走り込むスピードもある選手であり、トライにも絡むこともできる選手なんです。

Q. 福岡さんも現役時代に齋藤選手とは、敵チームで戦ったことがあるそうですが、やりにくさを感じましたか?

彼が入ってくると、非常に攻撃にテンポが出てくるので、守る上でしっかりとタイミングを見て、前に上がらなければいけないという意味で、そこはあわせるのに苦労しました。

ポイントはイングランド戦か

ここからは日本代表の対戦予定についてです。世界から20チームが参加する今大会で日本の1次リーグはプールDです。チリ、イングランド、サモア、アルゼンチンと対戦します。

Q.いずれも強豪ばかりですが、どの試合がポイントになりそうですか?

やはり2戦目のイングランド戦。ここが1つ大きな鍵になってくるんじゃないかなと思います。

Q. それはどうしてですか?

2015年、2019年と日本代表がいい結果を残せたワールドカップでは、本当にそのときの一番強かった、2015年でいえば南アフリカ。19年でいえばアイルランドを。そこを倒したことから流れに乗ったっていうところがあります。だから、そういった意味で現在の世界ランクで8位ですけどもイングランドはラグビー発祥の地であって非常に文化の深いチームです。まだ日本代表も勝ったことがないので、ここに勝てればいい形で流れをつなぐことができると思います。イングランド戦が一番、大きな舞台になると思います。

Q. チームとしても、ここに勝つと空気が変わるんですね。

やはり自分たちがやって来たことが間違ってなかったんだと証明されることになるし、選手たちは自信を持てます。そして、よりプレーに専念できるんじゃないかなと思います。

福岡さん 初戦予想スタメン

Q. では、9月10日に控えたチリ戦。福岡さんにスターティングメンバーを予想してもらいました。どういった戦い方、そして、どんなメンバーが鍵になるのでしょうか?

初戦というのはワールドカップという舞台も相まって、非常に緊張し、なかなか自分たちらしいプレーができない時間が続くことになると思います。そういった意味で2019年の初戦を経験した選手たちもおそらく多数入ってくると思うので、まずはそういった選手たちがしっかりと流れを作るような自分たちを落ち着かせるようなプレーができるかどうかが非常に大事なると思います。

Q. このメンバーの中で、前回大会の経験をいかしてチームを落ち着かせる役割として期待するのは誰ですか?

やはり松島選手が間違いなく、そこにあがってくるのかなと思います。攻撃でも守備でも1つ経験のある選手でもありますし、前回の開幕戦でも3トライをとって攻撃面で非常に活躍してくれた選手でもあるので、そこには期待しています。

Q. どんな戦いになると予想していますか?

チリというチームはフィジカルが非常に強いチームです。まずはしっかりとそこに対して正面から戦っていく。そこで上回ること。日本代表はダブルタックルという1人に対して2人でディフェンスをすることで、しっかりディフェンスを補うことを練習でもやってるので、そこをうまく使って、ぜひ正面から戦ってほしいと思います。

期待しているところは?

Q. そして、今回のワールドカップで日本代表に期待したいこと、どんなことですか?

2019年の前回大会で日本代表は初めてベストエイトを達成していますが、ホームでのベストエイトであって、アウェー敵地でのベストエイトは達成できていません。だから、まずはしっかりとそこを達成できるように1つ1つの試合に集中してほしいなと思いますし、個人的にはやはり一緒に戦った選手もいるので、1人1人が悔いを残さない。後悔を残さないようなプレーをしてほしいと思います。

Q. ワールドカップはこの先のラグビー人気にも直結する大会だと思いますが、選手たちはどんなものと闘って向き合っていると思いますか?

前回大会の成功が大きなプレッシャーになっているのは間違いないとは思います。たくさんの人から期待してもらっているということも選手たちは分かっていると思います。だからこそ、期待に応えられるよう、選手たちは全てをなげうってやっていると思うので、私はそこを心から応援したいです。

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