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  • 2023年3月1日

卵の卸売価格 最高値更新 値上がり続くのか?今後の見通しは?

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2月の卵の卸売価格は、飼料価格の高騰や鳥インフルエンザの感染拡大によって、統計を公表している1993年以降で最も高くなりました。

国内では鳥インフルエンザの影響でニワトリの殺処分が増え、卵の出荷数が減少していることから、東京・千代田区のオムライスの専門店では、今後も安定的に卵を仕入れられるか懸念しています。

卵の卸売価格 最高値更新

卵の卸売価格の目安となる「JA全農たまご」の東京地区でのMサイズ1キロあたりの2月の平均価格は327円と、去年の同じ月と比べて152円、率にして86%値上がりしました。

去年12月の284円が統計を公表している1993年以降の最高値でしたが、2月はそれを43円上回りました。農林水産省によりますと、例年、卵の価格はクリスマスケーキやおせち料理向けの需要が多い12月をピークに下がる傾向にあるということです。

背景 “飼料価格高騰と鳥インフルエンザ”

今シーズンは、ロシアによるウクライナ侵攻でとうもろこしなどの飼料価格が高騰していることや年明け以降も鳥インフルエンザの感染拡大が続き、出荷数が減少していることなどが高値につながっているということです。

国内では、鳥インフルエンザの影響で今シーズンこれまでにおよそ1478万羽のニワトリなどが処分されています。 
このうち卵を採るためのニワトリでは国内で飼育するおよそ1割が処分の対象となっています。

卵の出荷数が減少していることから、養鶏農家は家庭向けの供給を優先していて、コンビニやレストランなどでは卵を使った一部の商品が提供できなくなるケースが相次いでいます。

オムライス専門店 “安定仕入に懸念”

このうち、東京・千代田区のオムライスの専門店では、今後も安定的に卵を仕入れられるか懸念しています。

このオムライス専門店では、卵を1日あたり平均で20キロ、およそ300個分使っていて、ほぼ毎日仕入れています。

店によりますと、卵の仕入れ価格は、去年10月1日は1キロあたり333円でしたが、2月27日は482円と40%以上値上がりしているということです。

この店では去年、油や乳製品などの価格上昇を受けて、4月と12月に一皿あたり50円ずつ値上げを行っているため、さらなる値上げはしづらいということで、卵の価格上昇が利益を圧迫しています。

さらに仕入れ先からは、鳥インフルエンザの影響で今後、希望するメーカーや数量の卵を供給できなくなるおそれもあると伝えられているということです。

このため、卵が入荷しづらくなることも念頭に、卵の量を2倍にするトッピングメニューを2月16日から休止する対応をとっています。

神田たまごけん秋葉原店 阿部聖 店長 
「トッピングメニューは人気があるが、卵のことを思うと休止せざるをえない。オムライスはたくさん卵を使うので早く安くなってほしいです」

卵の価格 今後の見通しは?

今後の見通しについて、東京農業大学の元教授で、「日本養鶏協会」のエグゼクティブアドバイザーを務める信岡誠治さんは、飼料価格の高止まりが続いていることから卵の価格の高騰は長引くおそれがあると懸念しています。

「日本養鶏協会」のエグゼクティブアドバイザー 信岡誠治さん 
「ニワトリを殺処分してすぐに養鶏場に新しい鳥を入れるのは簡単ではない。フル稼働にもっていくには1年以上かかるのが実態だ。エサの原材料となるとうもろこしの価格も高いままなので、影響が長引く懸念もある」

農林水産省は、今後の見通しについて「国内では例年3月以降、鳥インフルエンザの発生数が減少する傾向にあるので、引き続き状況を注視していきたい」と話しています。

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