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学校でのマスク着用 どうする?場面に応じ柔軟対応の学校も

  • 2023年2月17日

新型コロナ対策をめぐる動き、3月13日から個人の判断に委ねられる方針となった「マスクの着用」についてです。
東京・新宿区にある小学校のなかには、4月以降、基本的には児童にマスクの着用を求めない一方、児童の個別の事情に応じて着用を続けてもよいとするなど、場面に応じて柔軟に対応するよう見直しを進めているところもあります。
変化に備える学校の動きをまとめました。

文科省 マスク着用求めないこと基本

文部科学省は、学校での教育活動では4月以降、着用を求めないことを基本とする方針を全国の教育委員会などに通知しました。

通知では4月以降の学校での教育活動について、「マスクの着用を求めないことを基本とする」と明記していて、「教育活動」には体育を含めた授業全般や合唱、運動部の活動などが含まれるということです。

また卒業式については、マスクを着用しないことを基本としますが、国歌や校歌の斉唱、複数の児童、生徒によるいわゆる「呼びかけ」などでは、マスクなどの対策をした上で実施するように求めています。

着用のあり方見直す学校も

学校現場では変化にどのように備えているのでしょうか。

東京・新宿区にある淀橋第四小学校では、現在、区の指針に基づき、屋内での授業などでは児童にマスクの着用を求めていますが、体育の授業などでは屋内・屋外ともに着用を求めていません。

16日、校内で行われたマラソンでは、教員が事前にマスクを外してもよいと声をかけていましたが、なかには外さずに走り続ける子どももいました。

この学校では学年が上がるほどマスクを着用する子どもが多くなる傾向があるということです。

こうしたなか学校は、国が示したマスク着用の新たな方針を踏まえ、学校現場でのマスク着用のあり方を見直すことにしています。

基本着用求めず 当面マスク持参を

このうち、3月24日の卒業式では国の通知を踏まえ、校歌の斉唱やいわゆる「呼びかけ」などを除きことしは卒業生にマスクの着用を求めないことを決めました。

また4月以降の体育を含めた授業全般や合唱、運動部の活動などでは国の通知を踏まえ、基本的には屋内・屋外ともに児童にマスクの着用を求めないことにしています。

ただ、基礎疾患のある家族がいるなど子どもたちの個別の事情に応じてマスクの着用を続けてもよいとするほか、今後の感染状況によっては改めて授業などでの着用を求めるなど、場面に応じて柔軟に対応するということです。

また、必要に応じて感染対策が速やかにとれるよう当面は児童にマスクを持参してもらうことにしていて、学校は近く、こうした方針を保護者に通知し、理解を求めることにしています。

淀橋第四小学校 久保田恵美校長
「校内の感染状況は落ち着いてきていて、このタイミングでの国の判断についてはよかったと受け止めています。マスクを外して表情が見えれば友だちどうしでの学びも深められると期待しています。安心できる環境を作れるように教職員が知恵を出し合い子どもにとって何を一番大切にすべきか考えながら取り組んでいきたいです」

専門家「子どもの声を拾い上げて」

生徒指導に詳しい大東文化大学文学部教育学科の山本宏樹准教授は、国が学校教育の現場で4月以降、マスクの着用を求めないことを基本とする方針を示したことについて、次のように指摘しています。

大東文化大文学部教育学科 山本宏樹准教授
「“マスクを外すべき”ではなく“マスクを外してもよい”として、最終的な判断を子どもたちに委ねる形になるのだとすればよいことだと思う。

それぞれの学校が感染状況や子どもの個別の事情などを総合的に判断して、マスク着用のルールを作ることが必要になる。家族に基礎疾患のある人がいるなど、さまざまな理由でマスクを外したくないという子どももいるので、そうした子どもが周りにあわせてマスクを外すことがないようにアンケートをとるなどして、子どもの声を大切に拾い上げる取り組みを進めることがいっそう大切になる」

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