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渋谷 ラジオ大好き高校生とブルボンヌ 夢の共演で語る“大人”とは?

  • 2023年1月17日

「6歳からラジオと生活しています」
ラジオが大好きだという東京・渋谷の都立第一商業高校3年生。1月、憧れのラジオ番組に生出演しました。

番組のテーマは「大人ってなんだろう」
夢がかなった日、どのような気持ちを語ったのでしょうか?
18歳の新成人の素直な「大人像」とは?
番組の裏側に密着しました。
(聞き手 山田朋生アナウンサー/取材・撮影 伊津見総一郎)

6歳からラジオと“生活”

東京・渋谷の都立第一商業高校の3年生、橋本貴智さん(18)。小学1年生のころから毎日、ラジオを欠かさず聞いているといいます。学校の登下校や夜、寝るときだけでなく、勉強する間もつけたままです。
ラジオは「生活の一部です」と言いきります。

山田アナ

ラジオのどんなところが好きですか?

橋本さん

ラジオの良さは、耳だけ傾けていれば、何かしながら聞けるところですね。

ちょっと嫌なことがあったり、気持ちが沈んで落ち着かなかったりするときも好きなラジオを聞くことでいったん何もかも忘れられます。

本当に勉強できていますか?

ラジオを聞くことでさらに集中できます!

愛機は“手作りラジオ”

橋本さんの愛用しているラジオ。
実は中学校の技術の授業で作ったものを使い続けています。
スマートフォンでも聞くことはできますが、この“愛機”にこだわっているといいます。

スマホで聞く音はクリアですが、このラジオは少し雑音が入ることでレトロ感が押し出されていて好きです。

どのくらいの期間で作りましたか?

1か月ほどかかりましたかね。不器用で授業の時間だけでは足らず、放課後も残って作りました。

本番を前に、同級生からもエールを送られました。

同級生

すごく真面目に考えなくてもいいよ。自分が思っていること言えば、大丈夫。

リラックスして、自分の率直な思いや意見を全部、話し尽くすね!

ブルボンヌの「ラジオ保健室」

1月13日。迎えた本番当日。
生出演の番組は「ブルボンヌのラジオ保健室」。10代の若者が抱える体や心、性にまるわる悩みや不安。もやもやした気持ち。生きづらさに寄り添い、明るく楽しくかつまじめに語り合います。

パーソナリティーは女装パフォーマーのブルボンヌさん。
ゲストはモデル・タレントの川端結愛さんと文筆業の清田隆之さん。
司会は山田朋生アナウンサーです。

番組のテーマは「大人ってなんだろう?」。成人年齢が引き下げられ、18歳で“大人”になります。現役高校生の声を紹介するとともに、新成人を迎えた橋本さんが放送に参加して深掘りします。

本番!高まる緊張…

いよいよ番組がスタート。百戦錬磨のゲストに続いて、橋本さんにも質問がとびます。

橋本さん

えーと…あの…名前…

ここで、橋本さんに緊急事態。
緊張のあまりゲストの川端結愛さんの名前がすぐに出てきません!

川端さん

ゆめちゃんでいいよ!

川端さんのさりげないフォローで自分を取り戻したのか、飾らないことばで語りはじめます。

ブルボンヌさん

自分に甘えないみたいな。厳しい条件をクリアできるのが大人なんじゃないかという意見もある。

私は3日で日記もすぐにやめちゃう。大人の条件ってどう思う?

自分自身もひとつの物事をやり抜くことはできなくて…。夏休みとか1か月ぐらいありますが、スキルを身につける勉強とか将来のためだとは思うけどなかなか続きません。

さらに、意見を求められると率直な気持ちが出てきました。

理想の大人像…これから人生長いので、人生をまず楽しむことは大切だなって思います。でも、自分の場合は不安が大きいです。…これから大人になる過程がすごく不安で…

“思いやる心”を持てるのも大人

橋本さんの等身大の思いに、ブルボンヌさんから最後にメッセージが送られました。
その全文を紹介します。

ブルボンヌさん
上の世代からは子ども扱いされたり、もう大人なんだからって言われたり。気分で使い分けられている気もしちゃうよね。

法的にできるようになること。経済的に自立すること。分かりやすい大人の権利や条件はあるけれど、実は多くの大人たちも自分という存在はそんなに成熟できているかなとも思っているもの。

ひとつ言えるのは自分が年をとる分、思い出が増えて下の世代は多くなるでしょう。悲しい別れを経験したからこそ存在のありがたみを知り、守り育てたい気持ちにも気付ける。

身近な誰かから世界中の寄る辺ない人たちまで、自分以外を慈しみ思いやる心を持てるのも大人なのかな。

死ぬまでずっとすてきな大人を目指していきたいものです

改めて「大人って何だろう」っていうのもよく考えさせられました。皆さんの意見やアドバイスを頂けて本当に貴重な時間でした。ありがとうございました。

これからもラジオ、愛してね。

将来の夢は“アナウンサー”

憧れのラジオ出演を終えた橋本さん。最後に大きな夢を打ち明けてくれました。

橋本さん

夢の時間でした。生出演できて本当に光栄です。将来の夢はアナウンサーの仕事につくことです。人生明るく夢を持って生きていきたいと思います。

 山田朋生アナウンサー
出演を終えた橋本さん。
初めて会ったときには大丈夫かな?と心配することもありましたが、出演後の姿は“大人の1歩”を踏み出し、少しだけ成長して自信をつけたように見えました。ブルボンヌさんのメッセージのように、自分以外を慈しみ思いやる心を持った“すてきな大人”を一緒に目指していきましょう。

アナウンサーの夢、全力で応援しています!

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