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コロナ 重症化リスク低い患者の受診 オンライン診療・発熱外来?

  • 2022年12月21日

新型コロナの診療で、重症化リスクの低い新型コロナの患者は原則、オンラインとする対応を始める医療現場も出てきています。新型コロナの感染拡大などで医療機関のひっ迫が懸念される中、重症化リスクの高い高齢者や持病がある人を優先して対面で診療するためです。診療に関する国の考え方や、東京都のオンライン診療体制などについてまとめました。

同時流行で発熱患者が急増した場合の診療は

新型コロナの感染拡大やインフルエンザとの同時流行で発熱患者が急増した場合、厚生労働省は重症化するリスクが高い人に医療を提供できるようにするため重症化リスクが低い人はできるだけ発熱外来を受診せず、自宅療養するよう呼びかけています。

重症化リスクが低い人は、国が承認した抗原検査キットを使って自分で検査し、陽性だった場合は各自治体の「健康フォローアップセンター」に登録して自宅療養することになりますが、体調に変化を感じた場合は電話やオンラインでの受診を検討し、症状が重いと感じる場合などは発熱外来やかかりつけ医を受診するよう呼びかけています。

重症化リスク低い患者 オンライン診療の対応も

新型コロナウイルスの感染拡大で医療機関のひっ迫が懸念される中、重症化リスクの低い新型コロナの患者は原則、オンラインで診療する対応を始める医療現場も出てきています。

川崎市にある診療所「多摩ファミリークリニック」は新型コロナの感染拡大当初から患者の検査や診療を行い、ピーク時には1日で最大40人を診療してきました。今回の「第8波」でも患者が相次ぎ、診療の予約が取りにくい状況が続いています。

クリニックでは重症化リスクの高い高齢者や持病がある人を優先して対面で診療するため、高校生から65歳未満で、持病がないなど、重症化のリスクが低い人で、自宅などで検査をして陽性だった人は、原則、オンラインで診療する対応に切り替えました。

「多摩ファミリークリニック」大橋博樹院長
「夏の第7波では発熱外来に検査のため大勢の人が押し寄せ、重症化しそうな患者が医療にたどり着かない事態があったが、オンライン診療を導入して診察にかかる負担を減らすことで、重症化リスクの高い患者を迅速に見つけられると思う。患者にとっても自宅で待ち時間なしで受診できるメリットは大きい」

東京都のオンライン診療 年末年始の体制は

〇オンライン発熱診療センター
新型コロナとインフルエンザの同時流行による発熱外来のひっ迫に備え、東京都は臨時の「オンライン発熱診療センター」を12月12日から開設しました。

オンライン診療の利用対象は、都内在住の13歳から64歳までの重症化リスクの低い人で、受診の前に新型コロナの自主検査を行う必要があります。

診療時間は午前9時から夜の0時までで、当面、休診日はなく、年末年始も利用でき、都のホームページから予約できます。

〇東京都 年末年始の診療体制は
また都は、年末年始の診療体制などを強化することにしていて、新型コロナやインフルエンザの発熱外来について、12月29日から1月3日にかけて12の都立病院で診療スペースを整備し、平日と同じ程度の1日で合わせておよそ1000人を診療できる体制にするということです。

診療時間は、午前9時から午後5時までで事前に病院への連絡が必要だということです。

同時流行ピーク時 オンラインでは2万3000人に対応

厚生労働省によりますと、新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行が起きた場合、同時流行のピーク時には都道府県の推計で81万人の患者が想定され、11月の時点で、1日最大で90万人の患者を診療できる体制が整ったということです。

このうち、重症化リスクの高い人が受診する発熱外来などで87万人に対応し、電話やオンライン診療で2万3000人に対応するとしています。

また、重症化リスクの低い人が自主検査で新型コロナの陽性だった場合に登録する各自治体の「健康フォローアップセンター」については1日で最大で20万人が登録できる体制が整ったとしています。

オンラインでの診療を行っている医療機関は都道府県や各自治体のウェブサイトに掲載されています。

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