心臓の難病、「拘束型心筋症」を患い、全国からの募金でアメリカで心臓移植を受けた佐久市の小学5年生、中澤維斗くんの治療費用が、円安などの影響で大幅に増えたことから、再び募金活動を始めることになりました。父親の智春さんは「みなさんにまたお願いすることは心苦しいですが、いま一度、維斗のために力を貸してほしいです」と話しています。
長野県佐久市の小学5年生、中澤維斗くんは(11)、50万人に1人といわれる心臓の難病、「拘束型心筋症」を患い、2022年2月、全国から寄せられた2億3700万円の募金でアメリカに渡り、入院して心臓移植を待ちました。
維斗くんは10月に心臓移植を受け、手術はおよそ11時間に及びましたが、その後の体調はよく、近く帰国できる見通しです。
ただ、父親の智春さんによりますと、4月上旬から維斗くんの心臓の機能が低下し、食べ物を吐いてしまうなど、体調が悪くなっていったということです。医師からは「補助人工心臓」をつけないと移植を受けられないほど体が弱ってしまうと告げられ、手術を受けたということです。
父親の智春さんは12月14日、長野県庁で会見を開き、移植手術を待つ間に体調が悪化して必要となった「補助人工心臓装置」の手術や、集中治療室での費用が追加でかかったことに加え、円安による影響も受けて、新たに3億6000万円の募金が必要になったことを明らかにしました。
智春さんは「みなさんにまたお願いすることは心苦しいですが、いま一度、維斗のために力を貸してほしいです」と話していました。
募金活動は14日から始まり、募金先の銀行口座は支援団体のホームページに掲載されているほか、県内外の店舗などに募金箱設置の協力をお願いするということです。