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コロナ抗原検査キット 研究用と医薬品の違いは?表示確認し購入を

  • 2022年11月16日

新型コロナの感染拡大、専門家が「感染拡大の第8波に入りつつある」と認識を示すなか、政府は医療ひっ迫を防ぐため、重症化リスクが低い人は、まずは自分で抗原検査キットで検査を行い、自宅療養をお願いするとしています。
厚生労働省は性能が確認されていない「研究用」のキットが通販サイトなどで販売されていることから、承認されたキットを示す「医薬品」の表示を確認して購入するよう呼びかけています。

墨田区 検査キット無料配布

東京・墨田区では、第8波に備えて、医療機関の負担を軽減させようと独自に抗原検査キットの無料配布をしていて、区内の薬局では、11月に入りキットを受け取りに訪れる人が少しずつ増えています。

配布の対象は次の通りです。

・発熱などの症状があり、感染が疑われる人
・濃厚接触の疑いがある人

区内35か所の薬局で、あわせて3万個の検査キットを準備しています。

「ひばり薬局」 薬剤師 樋口真美さん
「抗原検査キットを求める人たちは第8波が近づいてきていることを感じ取っている印象です。気になる症状があった場合はふだんよりも積極的に検査を受けて健康状態を確認してほしい」

墨田区保健所 杉下由行所長
「区内でも2週間くらい前から新規陽性者が増えてきていて第8波の入り口にさしかかっていると考えている。食料・医薬品だけでなく抗原検査キットの準備も進めてほしい」

薬局でも買い求める人増加

新型コロナウイルスの感染者数が増加傾向にある中、千葉県内の薬局では、抗原検査キットを買い求める人が増え始めていて、薬局では在庫の確保を進めています。

千葉県印西市にある薬局では、抗原検査キットの売り上げが1週間前は1日に5個程度でしたが、最近は1日におよそ20個のペースで売れているということです。

 

旅行で人との接触もあるので、念には念を入れて検査をしようと思います。

この薬局では、感染の第7波では1日におよそ120個のキットが売れる日もあったうえ、発注しても新しいキットが届かずに品切れが1週間以上続くこともあったということです。このため薬局では早めの在庫確保を進めていて、15日時点で300個以上のキットを用意しているということです。

「くすりの福太郎千葉ニュータウン店」 薬剤師 津田奈央子さん
「先週末から販売数が急に増え始めているので、早めに在庫を確保して、品切れでご迷惑をおかけしないようにしたい」

厚労省 検査キット事前購入推奨

厚生労働省は、コロナの感染がさらに拡大した場合やインフルエンザとの同時流行が起きた場合、発熱外来のひっ迫を避けるため重症化リスクが低い人は抗原検査キットで検査して自宅療養するよう求めていて、キットを薬局やネット通販などで事前に購入しておくことを推奨しています。

医薬品の表示確認を

厚生労働省が性能を確認して承認したキットは「第1類医薬品」や「体外診断用医薬品」と表示されていますが、大手のネット通販などでは性能が確認されていない「研究用」のキットが数多く販売されています。

厚生労働省のウェブサイト

このため、厚生労働省は承認されたキットの製品名や取り扱っている薬局や販売サイトのリストを厚生労働省のウェブサイトで示していて、必ず確認して購入するよう呼びかけています。

政府の新型コロナ対策分科会メンバー 東邦大 舘田一博教授
「研究用キットの中には精度が低く、結果が正しく出ないものもある。薬局や通販サイトでも性能が確認されたキットを一般の人も一目で分かるように配置を工夫することが重要だ」

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