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体力・運動能力調査 あなたの体力や運動習慣は?40代女性は落ち込み

  • 2022年10月13日

スポーツ庁が毎年行っている「体力・運動能力調査」で、40代女性の体力テストの合計点や運動実施率の落ち込みが顕著になっていることがわかりました。日常的に運動しようと思っても、時間を確保することだけでも簡単ではありませんが、この調査や分析の内容に加え、自分の体力の状態を知ることができる施設の情報などについてまとめました。

40代女性の体力テスト合計点など落ち込み

「体力・運動能力調査」は、全国の6歳から79歳までを対象に、スポーツ庁が毎年行っている調査です。
握力や上体起こしなど6項目から8項目の体力テストのほか、運動習慣なども調べていて、昨年度は、およそ4万8000人が対象となりました。

体力・運動能力調査(令和3年度)  
調査対象 全国の6歳~79歳  4万8000人 
内容   体力テスト・運動習慣  
体力合計点
10年前比
40代女性 顕著な落ち込み
(多くの年代 横ばいか向上)
週1日
運動実施率
40代後半の女性 39.9%
(10年前比 6.9ポイント低下)

 

〇体力合計点
体力テストの各項目を数値化して合計した「体力合計点」では、10年前の平成24年度を100%とした場合、多くの年代で男女ともに横ばいか向上する結果となりました。
その一方で、40代前半の女性は95.6%、40代後半の女性は95.7%と、顕著な落ち込みが見られたということです。

〇運動の実施率
週1日以上の運動の実施率は、女性は20代から50代までのすべての年代で10年前より低下していて、特に40代後半は39.9%と6.9ポイント低くなっています。

“運動やスポーツを行う時間や場所が十分に整っていない”

運動する時間を設けるのも簡単ではありません。ふだん、どうからだを動かすようにしているのか聞いてみました。

 

時間があれば、ラジオ体操の第1と第2はやります。

子どもと遊んでいて結構疲れますが、ぜんぜん歩数いってなくて。動いているようで動いてないと思います。

調査結果を分析した順天堂大学大学院の内藤久士教授は「40代は働く女性の中心で、子育てもある世代だが、運動やスポーツを行う時間や場所が十分に整っていないと感じている」と話していました。

その上で、新型コロナの感染拡大の調査への影響については「数値が上がっているところもあれば、下がっているところもあり、長い期間を見て、どう影響したかを判断すべきだ」と述べ、影響の有無は現段階では判断できないとしました。

運動を体験して年代別の標準値と比較

運動不足から体力が落ちると健康不安につながるケースもあります。神奈川県は、県民などに「健康」と「病気」の間の「未病」と呼ばれる状態を改善し、できるだけ「健康」に生活してもらおうと、4年前、大井町に体験型の施設をオープンしました。

施設では、「未病」に関する説明の展示のほか、画面を見ながら、いすに座ったり立ち上がったりの動作を30秒間で何回できるかを計測し、年代別の標準的な回数と比較できたり、1分間、片足でバランスを保って立ち続けられるか挑戦したりする、運動の体験コーナーが設けられています。

83歳の女性
「実際に体験して自分の今の欠点などスタッフの方に親切に説明してもらえるので、とてもありがたいです。3年前に大たい骨を骨折したのですが、ゆっくりで大丈夫と励ましてもらって、今では筋肉もついて薬も減りました」

“自分の体の状態について楽しみながら知って”

県によりますと、オープンした2018年度から昨年度までの4年間の来場者数は、合計でおよそ40万人ですが、コロナ禍以降は減少傾向にあります。一方で、コロナ禍での運動不足から健康を気にして訪れたという人もしばしば見られるということです。

神奈川県地域政策課地域活性化グループ 樋口健志グループリーダー
「コロナ禍で健康意識が高まった側面もあると思います。この施設などを通して、あらためて自分の体の状態について楽しみながら知ってもらい、ふだんの生活から改善に取り組んでいただくのが大事だと考えています」

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