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オミクロン株 子どもの症状は 基礎疾患なしでも重症・中等症に

  • 2022年8月31日

オミクロン株が感染の主流となっていたことし3月以降に新型コロナウイルスに感染し、中等症や重症とされた主に高校生以下の患者220人を調べた結果、基礎疾患のない人がおよそ3分の2に上ることが日本集中治療医学会の調査で明らかになりました。
子どもの症状やワクチンをめぐる動きをまとめました。

中等症・重症 3分の2が基礎疾患なし

日本集中治療医学会は、子どもの入院病床がある全国の医療機関を対象に、オミクロン株が感染の主流となっていたことし3月10日から8月15日までの間に新型コロナに感染した20歳未満の、主に高校生以下の患者の症状や基礎疾患の有無を調べました。

その結果、酸素の投与を受けたり、人工呼吸器を装着したりして中等症や重症として登録された患者はあわせて220人でした。

このうち、重症化のリスクが高いとされる基礎疾患があったのは70人で、全体の3分の1以下にとどまり、およそ3分の2は、基礎疾患のない人だったということです。

また、220人の内訳は、次の通りとなっています。

1歳未満が15%、1歳以上の未就学児が43.6%、小学生が32.7%、中学生が4.1%、高校生以上が4.5%となっていて、小学生以下の子どもが90%以上を占めています。

急性脳症が最多

また、患者の具体的な症状を感染の第7波とされる、ことし6月26日以降から28日までに中等症や重症として登録された131人で調べた結果、最も多いのは急性脳症で26%、次いで肺炎が20.6%、けいれんが16.8%などとなっています。

また、およそ60%にあたる79人が集中治療室での治療が必要な状態だったということです。

日本集中治療医学会小児集中治療委員会は、「以前と比べ、オミクロン株の流行以降は重症化する子どもの数が増えている。適切な感染対策をとって感染のリスクを下げてほしい」としています。

今回の調査について、専門家は次のように指摘しています。

日本小児科学会理事 新潟大 齋藤昭彦教授
「オミクロン株の流行によって、感染者の数が増えたことで重症化する子どもの数も増え、臨床現場での大きな問題となっている。
重症化を防ぐ上で、最も効果的なのはワクチンの接種だ。接種可能な年齢の子どもはワクチンを接種してほしい」

子どものワクチンは

5歳から11歳を対象にした子どものワクチンについて8月8日、厚生労働省の専門家で作る分科会は、子どもでのオミクロン株への効果や安全性に関するデータが集まってきたとして、接種を受けるよう保護者が努めなければならない「努力義務」とする方針を決めました。

また、日本小児科学会も8月「接種を推奨する」と発表しています。

一方で、8月29日時点で、5歳から11歳用のワクチンを2回、接種した人は19.6%と、ほかの世代より低くなっています。

日本小児科学会理事 新潟大 齋藤昭彦教授
「新型コロナの流行が始まった当時、子どもは感染しにくく、感染したとしても無症状か軽症なのでワクチンは必要ないという印象があったことが大きな影響を与えているのではないか。
子どもをめぐる状況は大きく変わっている。子どもでもワクチンが重症化を防ぐ効果が確認されているほか、世界中で接種され、安全性に関する膨大なデータが集まっている。これまでのデータを見ても安心して接種できるワクチンなので、重症化を防ぎ、命を落とさないためにも接種が重要だ」

5~11歳 ファイザー3回目承認

5歳から11歳の子どものワクチン接種は、ことし2月から、ファイザーのワクチンを使って1回目と2回目が行われています。
厚生労働省は29日開いた専門家の部会で、5歳から11歳までの3回目の接種でファイザー製のワクチンを使用することを了承し、30日正式に承認しました。

会社によりますと、海外で2回目の接種からおよそ6か月たった5歳から11歳の子どもに3回目の接種を行ったところ、ウイルスの働きを抑える中和抗体の値がおよそ6倍に増えたということです。

厚生労働省は3回目の接種について、大人と同様に2回目を打って以降、少なくとも5か月以上間隔を開けることとする方針で、接種を開始する時期などについて今後、議論を行う予定です。

5歳から11歳までの子どもの3回目接種のワクチンが承認されるのは、国内では初めてです。

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