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コロナ オミクロン株BA.5 潜伏期間は?感染力や症状は

  • 2022年7月30日

新型コロナウイルスの「第7波」の爆発的な拡大で、新規感染者数が連日過去最多を更新しています。
感染拡大の主流になっているオミクロン株の1つ、BA.5。感染してから症状が出るまでの潜伏期間について調べたところ、平均は2.4日で、ことし初めに拡大したオミクロン株の「BA.1」より半日短かったとする結果を茨城県の保健所がまとめました。

BA.5に置き換わり進む

東京都が行っている7月18日までの1週間の変異ウイルスのスクリーニング検査で、オミクロン株の中でより感染力が高いとされる「BA.5」の疑いがあるウイルスが83.3%を占め、いっそう、置き換わりが進んでいることが報告されました。

また、「BA.5」の広がりを国立感染症研究所で推定したところ、すでに全国でほぼ置き換わったとみられるとしています。

潜伏期間は?

茨城県潮来保健所が、「BA.5」への置き換わりが進んだ7月4日からの3週間に発症した患者を対象に調査を行いました。
それによりますと、感染経路が分かっている72人について、ウイルスにさらされたとみられるときから発症までの潜伏期間を調べたところ、1人を除いた71人が3日以内で平均では2.4日でした。

潜伏期間は、ことし初めからの第6波で広がった「BA.1」の平均2.9日より半日短く、デルタ株の平均3.7日より1.3日短かったとしています。

また、1人が発症してから、次に感染した人が発症するまでの期間も「BA.5」では0.67日と短かったということで、短時間のうちに次々と感染が広がり、拡大のスピードが速い理由の1つとして考えられるとしています。

政府は濃厚接触者に求める待機期間を最短で3日間に短縮していますが、調査した潮来保健所の緒方剛所長は次のように指摘しています。

潮来保健所 緒方剛所長
「潜伏期間が長い人を見逃している可能性がまったくないとはいえないが、トータルで見た場合は3日の待機期間は合理的だと裏付ける結果ではないか」

免疫を逃れる特徴も

「BA.5」は、ウイルスの表面にある突起で、細胞に感染する際の足がかりとなる「スパイクたんぱく質」に「L452R」や「F486V」と呼ばれる変異が起きています。

これらの変異によって、「BA.5」は免疫を逃れる性質を持つに至ったとみられています。
WHOによりますと、「BA.5」はウイルスの働きを抑える中和抗体の効果が、当初広がった「BA.1」に比べて7分の1以下になったという実験結果があるということです。

また、アメリカ・コロンビア大学のグループが7月5日、科学雑誌「ネイチャー」で発表した論文によりますと、新型コロナのmRNAワクチンを3回接種した人などの血液を使った実験では、「BA.4」と「BA.5」は、「BA.2」に比べて中和抗体の効果が4分の1以下になっていたということです。

さらに、ワクチン接種や感染によって得られた免疫が、時間の経過とともに弱まってきていることも、感染の拡大につながっているとみられています。

7月21日の厚生労働省の専門家会合で、京都大学の西浦教授が示した試算の資料によりますと、オミクロン株の『BA.4』と『BA.5』に対する免疫を持つ人の割合はいずれの年代でも下がってきているということです。

免疫を持つ人の割合は7月20日の時点で、20代で30.1%、30代で29.2%、40代で28%、50代で28.6%、60代で25.4%、70代以上で25.1%などとなっています。

西浦教授は7月中旬の段階で、「相当な割合の人が『BA.4』や『BA.5』に感染しやすい状態になっていると考えられる。ブレイクスルー感染や再感染が起こりやすい、厳しい状況だ」とコメントしています。

重症化しやすい?

感染した場合に重症化しやすいかどうかについて、WHOは7月20日に出した週報でも「現在までに得られている科学的な研究結果では、『BA.2』と比べて重症度に差があるとは認められていない」としています。

その一方で、「BA.5」は100か国で報告されていて、感染者数や入院や集中治療室での治療に至った人の数が増えているとしています。

また、ECDC=ヨーロッパ疾病予防管理センターも「重症度が増しているという証拠はない」としたうえで、感染者数が増えると、入院者数や死亡者数が増える可能性があると指摘しています。

海外の感染症に詳しい東京医科大学 濱田篤郎特任教授
「ヨーロッパでは日本よりも少し先に『BA.5』の感染が拡大していて、フランスやイタリア、ドイツなどの西ヨーロッパの状況が日本の今後の参考になるのではないかと考えている。いまのところ、感染者数は増えているが、重症者数はそれほど増えていない。感染者全体が増えていくことによって、特に高齢者を中心に重症者が増加していくことを懸念している状況だ」

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