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コロナ 行動制限ない夏休み 子どもの過ごし方で気をつけたい点

  • 2022年7月21日

東京都内で21日、新型コロナウイルスに感染していることが新たに確認された人は初めて3万人を超えて、過去最多となりました。
こうした中、始まった子どもたちの夏休み。専門家は、「旅行やイベントなど出かける機会が多くなるだろうが、今のような感染状況だと出かけた先で周りの誰かは感染者の可能性がある。家族以外のふだん会わない人たちと集まっての会話や接触は慎重になってほしい」と指摘しています。夏休みの過ごし方、気をつけたい点をまとめました。

東京都が夏休みチェックリスト

東京都は、感染症と熱中症に注意して夏休みを過ごしてもらうための子ども向けのチェックリストを作成しました。

チェックリストでは、マスクの着用について、熱中症になる危険が高まるとして、屋外で周りに人がいないときや、屋内でも人と会話せず読書などをするときは外すことを呼びかけています。

一方で、感染症対策として、外出するときには、電車やバスなどの公共交通機関や混雑した場所でのマスクの着用徹底などを呼びかけています。
さらに、毎日体温を測り、のどの痛みやせきなどがないか確かめること、外から帰ったら手洗いをすることなど、基本的な対策の継続も大切だとしています。

熱中症にも注意を

この時期、コロナとともに注意が必要な熱中症。
子どもがいる母親などで作る団体が、20日都内で会見を開き、子どもたちが熱中症にならないように状況に応じてマスクを適切に外すよう呼びかけました。
呼びかけを行ったのは、子どもがいる親などで作る「ママ エンジェルス首都圏チーム」のメンバーです。

この中で、学校などで、ほかの人と十分な距離が確保できている時などでも子どもたちの中には、「周りがマスクを着けているので外せない」とか、「運動会などで『外してよい』と言われても恥ずかしいから外さない」といったケースがあるという保護者の声が紹介されました。

団体では、子どもが熱中症にならないようにほかの人との距離が保てる場合などは状況に応じてマスクを適切に外すよう呼びかけました。

「ママ エンジェルス首都圏チーム」代表 吉田久美子さん
「夏休みは保護者が子どもと過ごす時間が長くなると思うので、気温や湿度、子どもの状態によって臨機応変に子どもを導いてあげて、子どもたちがマスクを外していい場面でちゃんと外せるような環境作りが大事だと思います」

子どもの感染対策 専門家は

国際医療福祉大学の松本哲哉主任教授は子どもの感染対策について、次のように指摘しています。

国際医療福祉大学 松本哲哉主任教授
「夏休みは旅行やイベントなど出かける機会が多くなるだろうが、今のような感染状況だと出かけた先で周りの誰かは感染者の可能性がある。家族以外のふだん会わない人たちと集まっての会話や接触は慎重になってほしい。

一方で、周囲に人がいないオープンスペースでならマスクを外して熱中症リスクを減らすことも重要な判断だ。

子どもは遊んでいて体力が落ちることもある。ふだんより食欲がなかったりだるそうだったり子どもの小さなサインを親が見逃さないことが大切だ。また、ワクチン接種をしてない場合は今の感染の流行を考えて、接種の上で夏休みを迎えるということも改めて検討してみてほしい。

プール熱や手足口病などコロナ以外の感染症も広がっていて小児科の外来が非常にひっ迫している。子どもの体調が悪くてもすぐに受診できない場合があると理解した上で、かかりつけ医や相談窓口に問い合わせるなど早め早めに対応することが大事だ」

「一律の行動制限は行わない」尾身会長は

国は「いまのところ一律の行動制限をしない」と先週表明しています。
こうした方針の背景には何があるのでしょうか。
政府の新型コロナウイルス対策分科会の尾身茂会長に聞きました。(取材19日)

尾身会長
多くの人がこの感染症について学んで、どうしたら感染するか、どうしたら感染を防げるかがわかってきたということがあります。感染しても多くの人が軽症で終わることもわかってきた。ワクチン接種率が徐々に上昇し、検査のキャパシティーも今までに比べて強化されてきた。医療の体制も前回の経験もあって、少しずつ強化されてきている。
そうしたなかで、社会全体が少しずつ社会経済を普通に戻そうという意向が強くなっていることも関係していると思います。

Q 対策の必要がないとも受け止められています。

尾身会長
国が先週の時点で「今のところ行動制限が必要ない」としたのは、これまで出してきたような緊急事態宣言やまん延防止等重点措置を出す時期ではまだないということだと思います。
しかし、出さないかわりに、私は、感染のレベルを一定程度に抑えるために必要な対策はすべてやる必要があると思っています。

5つの対策(7月15日緊急提言)
(1)ワクチン接種の加速化
(2)検査のさらなる活用
(3)効率的な換気
(4)国・自治体による効率的な医療機能の確保
(5)基本的な感染対策の再点検と徹底


前回行われた分科会でも5つの対策を徹底して実行していただきたいと申し上げました。いくつかの都道府県では「感染リスクの高い場面、大声を出す、3密、たくさんの人数が集まる混雑する場面は、なるべく避けてください」「特に高齢者、高齢者の家族などは注意してください」ということは知事などが県民に要請している。私はそういう対応が重要だと思います。
重点措置、緊急事態宣言を出さないのであれば、その代わりに、基本的な対策の5つの柱を中心に、しっかりやっていただくことが社会全体で求められると考えています。

Q「行動制限の必要はない」とされる中で、夏休みをどう過ごせばいいかと思っている人も多くいます。旅行や帰省、何に気をつければいいのでしょうか。

尾身会長
今回「BA.5」という非常に感染力の強いウイルスに直面しているわけですが、感染がしやすい場面、状況は今までと変わらない。3密、あるいは多くの人が集まる混雑する場面、大声を出す場面、こういう場面にはなるべく行かないようにしてください。おじいちゃん、おばあちゃんに会う場合にはなるべく検査をしてください。

われわれは今までいろんなことを学んできたので、学んだ知見を活用して、それぞれの人が工夫していただくことが一番求められているのではないかと思います。

検査の体制を充実させるとか、ワクチン接種を促進する、これらは政府や自治体がやることです。市民もいろいろ学んできたので、学んだものをもとにそれぞれが工夫することで、自分を守り、人を守る、ここが強調されるべきだと思います。

人々の判断工夫がいま非常に求められている。それを国や自治体がサポートする。医療機関も弾力的に機能的なキャパシティーを増やしていくということではないかと思います。

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