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BA.5に既存治療薬は? “抗ウイルス薬 増殖抑える効果高い” 東大など

  • 2022年7月21日

新型コロナウイルスのオミクロン株のひとつ「BA.5」が国内でも広がっています。この「BA.5」に対する治療薬の効果について、東京大学などのグループが、培養細胞の実験で調べた結果を公表しました。現在使われている抗ウイルス薬が高い効果を示したということです。その内容をまとめました。

拡大するBA.5 国内でも置き換わり

新型コロナウイルスのオミクロン株の一種、「BA.5」は、世界的に拡大していて、国内でも「第7波」の感染の急拡大に大きく関わっていると考えられています。
「BA.5」は免疫を逃れる性質を持ち、感染力が強いとされ、国立感染症研究所の分析では、国内で「BA.5」の占める割合は、8月の第1週には全国でほぼ100%になると推定されるということです。

BA.5への治療薬効果 培養細胞の実験では

「BA.5」に対する治療薬の効果について、東京大学医科学研究所の河岡義裕特任教授らのグループは、培養細胞の実験で調べた結果を国際的な医学雑誌の「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」で発表しました。

グループは、オミクロン株の「BA.5」の実際のウイルスを培養細胞に感染させ、さまざまな治療薬を投与してウイルスの増殖がどの程度、抑えられるのかを調べました。

その結果、国内で承認されている「レムデシビル」、「ラゲブリオ」、それに「パキロビッド」の3種類の抗ウイルス薬の成分については、いずれも「BA.2」に対してよりもウイルスの増殖を抑える効果が高かったということです。

一方、抗体を使った治療薬については今回の実験では、当初のウイルスへの効果と比べると大幅に効果が下がっているものがあったということです。

東京大学医科学研究所の河岡義裕特任教授
「『BA.5』の病原性はまだ十分、分かっていないが、実験では日本で使える薬でも高い効果がみられたため、その点で安心ではないか」

承認申請中の「ゾコーバ」 BA.5に対しては

新型コロナウイルスの飲み薬では、塩野義製薬が軽症の段階で使える飲み薬「ゾコーバ」の承認を申請しています。塩野義製薬によりますと、最終段階の治験も並行して進めているということで、7月14日には、実験ではオミクロン株の一種でより感染力が強いとされる「BA.4」や「BA.5」に対しても、「高い抗ウイルス活性を有することを確認した」としています。
この飲み薬はことし11月以降に示される新たな治験の結果などを踏まえて改めて審査が行われる見通しです。

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