新型コロナウイルスの感染者数が急増。東京都の小池知事は、「感染は急速に拡大していて、第7波に入ったとも考えられる。強い警戒感を持って、改めて感染防止対策の徹底をお願いしたい」と述べました。
新型コロナウイルスに感染したり、濃厚接触者になったりした場合に国が求めている自宅待機の期間などについて改めて整理しました。
最新情報はこちら 濃厚接触者の待機期間が短縮
東京都は7日のモニタリング会議で、急激な感染拡大を受けて現在、およそ5000床ある新型コロナの患者用の病床を増やすための準備に入るほか、家庭内での感染を防ぐための宿泊療養施設を今より3000室多いおよそ1万2000室に拡充する方針を明らかにしました。
東京都医師会の猪口正孝副会長
○今の都内の感染状況について
BA.5を中心とした感染の拡大だと思われるが、第6波のときと非常に似ていると思う。
○病床拡充など医療提供体制強化について
第6波の当時は数に圧倒されていろいろ混乱が起きたが、医療の提供が必要な人たちにきちんと提供できるよう運用面をブラッシュアップする必要がある。熱中症に代表されるような新型コロナ以外の通常医療の需要が高まっているので、慎重に行いたい。
東京都 小池知事
「感染は急速に拡大していて、第7波に入ったとも考えられる。強い警戒感を持って、改めて感染防止対策の徹底をお願いしたい。若い人たちには3回目のワクチン接種を行ってほしい。国には、通知が来た人や医療従事者が4回目の接種を受けられる環境を整えてほしい」
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検査で陽性(症状あり)
厚生労働省は発症日を0日目として10日目が終わるまでは入院するか自宅やホテルなどで待機してもらうことにしています。
10日たっても症状が続く場合は軽快してから72時間が経過するまで入院や待機を求めます。
この間、通院や選挙などやむをえない場合を除いて不要不急の外出は控えてほしいとしています。
検査で陽性(無症状)
検体の採取日を0日目として7日目が終わるまで待機が続きます。発症した場合は、さらに10日間の待機となります。
感染者と濃厚接触した人も引き続き自宅待機などが求められます。
濃厚接触者にあたるかどうかは原則として保健所が判断しますが、感染者と同居する家族のほか、マスクなどの感染対策をせずにおよそ1メートル以内で15分以上接触した人などが該当します。
濃厚接触した場合の対応 | |
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濃厚接触者の対象 | ・感染者と同居の家族 ・感染対策せず 約1m以内で15分以上接触 |
会社や中学・高校・大学 | 感染者が接触者に連絡 |
保育所・幼稚園・小学校 | 濃厚接触者特定し、待機求めるかは自治体が判断 |
医療機関や高齢者施設など | 保健所が濃厚接触者特定 →入院・自宅待機求める |
一方、厚生労働省はオミクロン株の感染拡大を受け、社会経済活動を維持するためにことしに入って濃厚接触者への対応を見直しました。
以前は、会社や事業所、それに中学校や高校、大学などで感染者が出た場合、会社などが濃厚接触者を特定して自宅待機などを求めていましたが、今は原則として感染者が自分で接触した人に連絡してリスクのある行動を控えるよう伝えることになっています。
一方、医療機関や高齢者施設などで感染者が出た場合は保健所が濃厚接触者を特定し、入院や自宅待機などを求めます。
保育所や幼稚園、小学校で感染者が出た場合に濃厚接触者を特定して自宅待機などを求めるかは各自治体の判断に任されています。
自宅待機などの期間も以前は14日間でしたが今は7日間に短縮されています。
具体的には接触があった感染者の発症日か検体を採取した日、または感染が判明して家庭などで感染対策を取り始めた日の中で最も遅い日を0日目とし、7日目が終わって症状がなければ待機が解除されます。
さらに、4日目と5日目に抗原定性検査キットを使っていずれも陰性であれば、その時点で待機が解除されます。
ただし、その場合も7日目が終わるまでは自分で検温などをして体調を確認し、高齢者との接触を控えることなどが求められます。
医療従事者のほか、高齢者施設や保育所の職員などのいわゆる「エッセンシャルワーカー」は、毎日検査をして陰性と確認されれば、無症状でかつ3回目のワクチン接種を受けていることなどを条件に出勤して勤務を続けられることになっています。