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東京・狛江市 知的障害者の投票を支援 参議院選挙前に研修

  • 2022年7月1日

知的障害がある人は、自分の意思や気持ちを伝えるのに少し時間がかかり、選挙でどうサポートしていくかは行政にとっての課題の一つです。
東京・狛江市では、選挙を前に知的障害のある人と話をするなどしてコミュニケーションをとり、投票の際のサポートに役立ててもらおうと研修を行っています。

投票所でサポートにあたる職員は

東京・狛江市の職員、金築宏美さんです。今回の参議院選挙では、投票所で障害がある人などのサポートにあたります。

金築さんには、以前、投票所で障害がある人の対応をしたときにどのように声をかけてよいかわからず、障害がある人が満足する支援ができなかったのではないかという思いがあり、研修に参加しました。

狛江市職員 金築宏美さん
「(上司の)あとからついていったという感じ。投票を終えられて送り出したときに、これでよかったのかという不安がありました」

コミュニケーションを学ぶ

研修のメインは福祉作業所での実習で、投票でのサポートには欠かせないコミュニケーションをどうすればとりやすくなるか学びます。

左:金築さん 右:斎藤さん

隣になったのは斎藤秋彦さん。

金築さん

いつもこの作業は斎藤さんがされているのですか?
このお仕事以外で難しいお仕事ありますか?

斎藤さん

ないです。

 

ないんですね

 

そうです。

相手のことを知ろうと一生懸命質問しますが、斎藤さんとの距離がなかなか縮まらないと感じていました。

 

黙々と作業する感じです、一生懸命ね。

 

ええ…

どうしたらよいか悩んでいると。

 

何人きょうだいですか?

 

3人きょうだいの1番上です。斎藤さんは?

斎藤さんが初めて質問をしてくれた時に金築さんは、はっとしたといいます。

金築さん
「あ、話しかけるばかりではないのだと。ここで話しかけることが心地よいことなのか、そういうことを私はもう少し考えたほうがいいと途中で気がつきました」

重要なのは相手のペースを考えること。そうすると相手の表情やしぐさが見えて、心に余裕が生まれました。

狛江市職員 金築宏美さん
「(知的障害のある人が)いらっしゃったときに案内係の私たちがドギマギしていたら、投票まで結びつかなくなることがある。はじめからこちらが落ち着いたかたちですぐに対応ができるように、あらかじめ心の準備をしておくべきだと思いました」

狛江市は、障害がある人たちが投票しやすい環境を整えるため、参議院選挙の投票日までにさらに研修を行うことにしているということです。

これまで障害があって投票に行けなかった、行きづらかったという人や、障害のある人をサポートする人たちに役立つ選挙の情報を掲載します。
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