1. NHK
  2. 首都圏ナビ
  3. もっとニュース
  4. コロナ後遺症相談 オミクロン株はせきやけん怠感 デルタ株などと違う点

コロナ後遺症相談 オミクロン株はせきやけん怠感 デルタ株などと違う点

  • 2022年6月3日

オミクロン株に感染した人からの後遺症の相談内容は、デルタ株などのケースと違いがありました。東京都に寄せられた相談内容を分析した結果、オミクロン株では「せき」や「けん怠感」が多い一方で、「嗅覚障害」や「味覚障害」は少なかったということです。
このほか国の研究班の後遺症についての調査、さらに支援の情報などとあわせてまとめました。
(6月3日更新)

都立病院などコロナ後遺症相談窓口 2039件を分析

都は、都立病院などに新型コロナの後遺症に関する相談窓口を設置しています。ことしに入って4月末までに、オミクロン株に感染したとみられる人が寄せた相談、あわせて2039件を分析しました。その結果、デルタ株が流行の主体だった去年10月までの半年あまりに寄せられた相談と違いがみられました。

オミクロン株の後遺症 多い「せき」「けん怠感」

オミクロン株に感染したとみられる相談者が訴えている具体的な症状は、複数回答で、最も多いのが「せき」で38.6%、次いで「けん怠感」が34.0%でした。
デルタ株が流行の主体だった去年10月までの半年あまりに寄せられた相談と比べると、「せき」はおよそ16ポイント、「けん怠感」は8ポイント多くなっています。

また、デルタ株のころは30.4%と最も多かった「嗅覚障害」は9.5%、23.3%だった「味覚障害」は10.6%と、いずれも相談が少なくなりました。
一方、相談を寄せた人の年代にはデルタ株のころと目立った差はなかったということです。

都の専門家
「相談は高い水準で推移している。後遺症を予防する観点からも、感染しないよう対策の徹底が必要だ」

後遺症 “中等症以上では14%に何らかの症状”

〇中等症以上では
高知大学を中心とする国の研究班は、新型コロナで中等症以上になり2021年9月までの1年間あまりの間に入院した全国の1000人あまりに行った後遺症の調査結果を厚生労働省の専門家会合に報告しました。

研究班で医師の問診やアンケート調査をもとにまとめたところ、1年後でも、9.3%の人が「筋力の低下」、6.0%の人が「呼吸困難」、4.9%の人が「けん怠感」があるとし、全体で13.6%の人が「何らかの症状」を訴えたということです。

研究班代表 高知大学 横山彰仁教授
「呼吸器の症状が重かった人は後遺症が残る傾向がみられた。今後は症状が長引く因子などを調べることが大事だ」

〇軽症から重症では
また、慶応大学を中心とする国の研究班も去年2月までに軽症から重症になった1000人あまりについて、後遺症の程度をアンケートで調べた結果を厚生労働省の専門家会合に報告しました。

それによりますと1年後でも、「けん怠感」を訴えた人が12.8%、「呼吸困難」が8.6%、「筋力の低下」と「集中力の低下」がそれぞれ7.5%だったということです。

オミクロン株 後遺症に悩む人は多いおそれ

一方、国立国際医療研究センターなどの研究グループは、ことし2月初めまでにオミクロン株に感染して入院した20代から80代の患者53人からその後の症状を詳しく聞き取りました。そして、アルファ株やデルタ株など以前に広がったウイルスに感染した人と比較しました。

その結果、研究グループでは、オミクロン株で後遺症とみられる症状が出るのは、それ以前に比べ、10分の1ほどと考えられると分析していますが、感染者数は格段に多いため、後遺症に悩む人は多くなるおそれがあるとしています。

コロナ後遺症 労災認定のケースも

正社員や非正規雇用で働く人が新型コロナウイルスに感染し労災を申請した場合、厚生労働省は感染の経路を特定できなくても業務との関連性が認められれば原則、労災と認定しています。
この中には感染後のいわゆる「後遺症」で労災認定されたケースも含まれているということで、厚生労働省は「後遺症」の症状が続く場合は労災を申請してほしいとしています。

労災と認められれば、指定された医療機関で原則として無料で治療を受けられるほか、仕事を休んだ時には1日あたりの平均賃金の8割が「休業補償」として給付されます。
また、亡くなった場合は遺族が労災を申請することができ認定されると遺族補償年金などを受け取ることができます。

ページトップに戻る