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埼玉 AEDで小6女児を救命 バスケ中に突然…チームや保護者が連携

  • 2022年5月18日

埼玉県所沢市で、ことし2月にバスケットボールの練習中に突然、意識を失った小学生にAEDを使ったり心臓マッサージをしたりして命を救ったとして、チームの関係者などに消防から感謝状が贈られました。
一方で、気になるデータも。AEDで電気ショックの処置を受けた割合を示す「使用率」の低下です。背景の1つとしてコロナによる影響が指摘されています。

バスケの練習中 突然意識が…

ことし2月、所沢市の市民体育館で行われていたバスケットボールの練習中に、6年生の女子児童が突然倒れました。
居合わせたコーチや保護者がかけつけ、すぐに救急車を呼びました。

救命にあたった5人のうち1人の保護者は看護師で、女子児童の脈を確認しましたが確認できません。

コーチの後藤崇志さんはみずからの経験から、電気ショック心臓の動きを正常に戻すAEDを取りに行きました。
後藤さんは、体育館の受け付け近くのAEDの設置場所を事前に把握していたということです。

コーチ
後藤さん

これはもう大変なことだなと思った。私もちょっと心臓の手術を受けたことがあったので、まずはAEDだけは持ってこようと思いました。119番通報していたので、救急隊と連絡を取り合い指示を仰ぎながらAEDをすぐ使いましょうと。

AEDのボタンを押したのは、都内の病院に勤務する看護師の青木紀江さん。ボタンを押すのは初めてだったといいます。

看護師
青木さん

人工呼吸を2回して、(意識が)戻ってこなかった。(AEDで)解析したら、『ショックが必要です』となったので、ショックボタンを押しました。

周りが協力してAEDのボタンを押したり心臓マッサージや人工呼吸を行ったりした結果、救急隊の到着前に心拍と呼吸が再開し、女子児童はその後、元気になったということです。

“勇気ある行動”で救命 5人に感謝状

17日、所沢市の埼玉西部消防局で感謝状の贈呈式が行われ、岸文隆消防局長からバスケットボールチームのコーチや保護者などあわせて5人に感謝状が手渡されました。

岸消防局長

みなさんの勇気ある迅速な行動で尊い命を救うことができた。感謝します。

コーチ
後藤さん

その場に居合わせた人たちの協力のおかげで、命を助けることができひと安心しました。同じようなことがあったときに備えて、チームでAEDの使用方法を確認していくことにしました。

看護師
青木さん

女の子が回復して流れる涙を見た時に本当によかったと思いました。医療に携わっている自分でもAEDのボタンを押すのは怖いという思いがありました。AEDの使用方法を周知させていくことが必要だと思いました。

AED使用率が減 背景にコロナか

一方で、気になるデータもあります。使用率の減少です。

AEDの普及を進めている「日本AED財団」によりますと、毎年、7万人を超える人が心筋梗塞など心臓の異常で突然死していて、救急車が駆けつけるまでの間の処置が重要だということです。
この際の救命処置に用いるAEDは、普及が進んで全国でおよそ60万台以上が設置されています。

総務省消防庁によると、誰かの目の前で倒れた人がAEDで電気ショックの処置を受けた割合を示す「使用率」は、年々上昇し、3年前の2019年は5.1%でしたが、おととしは4.2%と減少に転じ、減少幅はこれまでで最も大きくなりました。

救命率の指標となる、心停止から1か月後に社会復帰できた人の割合も、おととしは7.5%で、2019年の9%から低下しています。

日本AED財団は、突然の心停止から命を救うには次の注意点をあげています。

(1) まず119番通報
(2) 胸骨を圧迫する心臓マッサージ
(3) AEDによる電気ショック

救急隊の到着を待つだけでは8.2%の人しか救命できないのに対し、心臓マッサージも行うことで12.2%の人を、さらにAEDも用いると53.2%の人を救うことができるということです。

「日本AED財団」理事長 三田村秀雄医師
「AEDの使用率が下がった背景として、コロナ禍で感染リスクを心配して、目の前にAEDの使用が必要な人がいても手を貸していいのかちゅうちょするケースがあったのではないか。
コロナ禍であっても、AEDの使用自体は感染リスクはほとんどなく、胸骨圧迫の際には患者の口や鼻から息が漏れるので、患者がマスクをしていれば取る必要はないししていない場合は患者の口と鼻に布やハンカチをかけて胸骨圧迫を行えばリスクは下げられる。
AEDを使うことで貴重な命を救える可能性がかなりの確率で高まるので、ぜひオンラインの講習会などにも参加して、コロナ禍であっても目の前の人が倒れた際は、勇気を出してその人を救うことに専念してもらいたい」

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