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ワクチン4回目接種 対象となる基礎疾患とは?「BMI」30以上も

  • 2022年4月28日

新型コロナウイルスワクチンの4回目の接種について、厚生労働省は対象を当面、60歳以上の人や18歳以上の基礎疾患のある人などに限定することを決めました。肥満の程度を示す「BMI」が30以上の人も重症化リスクが高いとして対象です。
「基礎疾患がある人」、具体的にどういう人が対象かまとめました。

4回目の接種

厚生労働省は27日、専門家でつくる分科会を開き、3回目の接種から5か月たった人に4回目の接種を行うことを決めました。
使用するのはファイザーとモデルナのワクチンで、対象は当面、60歳以上の人に加え、18歳以上の基礎疾患のある人か医師が重症化リスクが高いと判断した人に限定するとしています。
これらに当てはまらない人は接種を受けられないということです。

対象を絞った理由は、重症化を防ぐ効果が報告されている海外のデータが60歳以上に限られていることや、多くの国が高齢者などに対象を限定しているためなどとしています。

厚生労働省はすでに会場の手配や接種券を送付するための準備を進めるよう自治体に求めていて、5月末から全国で接種を始めることにしています。

ただ、基礎疾患がある人については自治体が把握していないことから個別に接種券などを送るのが難しく、分科会の委員からは周知の方法を国が示すべきだとか接種券が届かなくても速やかに接種できる仕組みを作るべきだといった意見が相次ぎました。

厚生労働省は基礎疾患のある人への周知をどう徹底するかについて、今後、自治体と協議を進めるとしています。

対象となる基礎疾患は?

厚生労働省によりますと、4回目接種の対象となる基礎疾患などは以下の通りです。

・慢性の呼吸器の病気
・高血圧など慢性の心臓病
・慢性の腎臓病
・肝硬変など慢性の肝臓病
・インスリンや飲み薬で治療中の糖尿病またはほかの病気を併発している糖尿病
・鉄欠乏性貧血を除く血液の病気
・がんなど免疫の機能が低下する病気
・ステロイドなど免疫の機能を低下させる治療を受けている人
・免疫の異常に伴う神経疾患や神経筋疾患
・神経疾患や神経筋疾患が原因で身体の機能が衰えて呼吸障害などになった人
・染色体異常
・重度の身体と知的の障害が重複した状態の重症心身障害
・睡眠時無呼吸症候群
・重い精神疾患

また、肥満の程度を示す「BMI」が30以上の人も重症化リスクが高いとして対象になります。
このほか、医師が重症化リスクが高いと判断した人も対象になるとしています。

患者団体「患者迷わないように」

4回目のワクチン接種で基礎疾患のある人が対象となったことについて、がん患者の団体は次のように指摘しています。

全国がん患者団体連合会 天野慎介理事長
「これまで基礎疾患のある人は優先接種の対象に含まれないこともあったのでリスクが非常に高い患者を救うという意味でもよかった。そもそも患者自身が対象の基礎疾患なのか分からなかったり、同じような症状の患者でも医療機関や地域によって対象かどうかの判断が分かれたりすることもあった。国はガイドラインなどを作って患者などが迷わないようにしてもらいたい。
4回目ともなると、中にはまた接種しなくてはいけないのかという患者も増えてきているように感じる。接種の必要性について科学的な根拠に基づいてわかりやすく示してほしい」

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