新年度の4月1日から首都高速道路では新たな料金体系が導入されます。上限額がこれまでの1.5倍の1950円に引き上げられるなど、値上げとなるケースもあります。
新料金体系でどう変わるのでしょうか?
一方、「東京湾アクアライン」のETCを使った普通車の通行料金は、新年度から3年間、現在の800円のまま値下げが維持されることが决まりました。
新たな料金体系で大きく変わるのが「上限額」です。
首都高速道路では現在、走行距離に応じた料金を設定し、車種ごとに上限を定めています。ただ、現行の料金体系では長距離を走るほど割安となるため、東京外かく環状道路や圏央道などを避け首都高速道路を経由して目的地へ向かう車が多く、都心部の渋滞につながっているということです。
このため首都高速道路は国土交通省の作業部会の答申をふまえ、1日からETCをつけた普通車の場合、料金の上限額を現在の1320円から1950円に引き上げます。
新たな料金体系では走行距離が35.7キロを超えると従来よりも料金が上がり、55キロを超えると上限額が適用されます。
一方、混雑している昼間から交通量の少ない深夜に利用を促すため、ETC車を対象に深夜割引も導入されます。
深夜0時~4時 首都高速の入り口を通過した場合 料金20%割引
このほか、トラックやタクシーなど長距離を利用する事業者に対しては、割引き率を拡大するとしています。
首都高速道路
「渋滞緩和に向けご理解いただきたい。あらかじめホームページなどで料金を確認してほしい」
一方、千葉県木更津市と川崎市を結ぶ「東京湾アクアライン」のETCを使った普通車の通行料金は、新年度から3年間、現在の800円のまま値下げが維持されることが决まりました。
「東京湾アクアライン」の普通車の通行料金は平成9年の開通当初は4000円でしたが、平成21年にETCを使った通行料金が2320円から800円に大幅に値下げされています。
この通行料金について、国と千葉県、東日本高速道路は、首都圏の地域経済を活性化させるため、普通車について新年度からの3年間も現在の800円のまま値下げを維持することを発表しました。
値下げに必要な費用は、国と千葉県が毎年およそ5億円ずつ負担するということです。
「東京湾アクアライン」は現在、交通量が800円に値下げされる前と比べて2倍以上に増加しているほか、ことし6月には全国で展開する会員制大型スーパー本社の木更津市への移転が予定されています。
千葉県 熊谷知事
「値下げの継続によって、千葉県や首都圏全体にもたらしている大きな経済効果をさらに高めたい」