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東京五輪ウクライナ人メダリスト「何が起きているか伝えたい」

  • 2022年3月14日

ウクライナへの軍事侵攻は、東京オリンピックで活躍したアスリートにも大きな影響を与えています。東京オリンピックの空手の男子組手75キロ級で銅メダルを獲得したウクライナのホルナ・スタニスラフ選手は、ロシアの侵攻を受けて軍に入り、現在は西部の都市リビウでパトロールにあたっています。「生活は一変し、空手のトレーニングのことすら考えられない。戦争が長引くならキャリアが終わるかもしれない」といち早い収束を願っています。

“何が起きているのか多くの人に伝えたい”

ウクライナのリビウ出身のホルナ・スタニスラフ選手(33)は、東京オリンピックの空手の男子組手75キロ級で銅メダルを獲得しました。ホルナ選手は「何が起きているのか日本の多くの人に伝えたい」と、NHKのインタビューにオンラインで応じました。

軍事侵攻を受けて、妻と2歳の子どもはハンガリーに避難させましたが、みずからはリビウに残って軍に入ることを選びました。ロシア軍が潜んでいないかパトロールをしているほか、避難してきた人たちに温かい食事や寝場所を提供しているということです。

ホルナ・スタニスラフ選手
「『ウクライナを離れてトレーニング合宿に参加することもできる』と言われたが、私は『みなさんと一緒にいる。どんなことでも準備はできている』と答えました。ウクライナに残る以外の選択肢はなかった。人々を守ることが私たちの義務で、逃げずに抵抗しなければならない」

“私のキャリアが終わるかもしれない”

空襲警報が鳴ればすぐにシェルターに逃げ込む必要があり、十分な睡眠も取れない状態で、空手のことを考える余裕はないといいます。

ホルナ・スタニスラフ選手
「罪のない市民が殺されている。この2週間は終わりのない長い長い1日のようだ。これまでの生活は一変し、空手のトレーニングのことすら考えられない。互いに助け合い、侵攻に立ち向かうのか。それしか考えられない。戦争が長引くなら、ヨーロッパ選手権や世界選手権に出られず、私のキャリアが終わるかもしれない。この状況がいつ終わるのか分からないが、ウクライナが負ければロシアはほかの地域にも侵攻するだろう。これは世界全体の問題だ。すべてがよい方向に向かってほしい」

ホストタウンの東京 日野市が応援動画を発信

ホルナ選手などウクライナの空手選手団を去年の東京オリンピックの時ホストタウンとして受け入れた東京 日野市。当時、選手と交流した空手道場の子どもたちなどが、ウクライナの人たちが平穏な日々を取り戻せるよう願いを込め、応援動画を作成しました。

撮影は事前キャンプで利用した市内のスポーツ施設で行われ、全員で突きや組手を一斉に披露しました。そして、黄色や水色の手拭いやカードを掲げて平和を訴え、全員で「いつもあなたを思っています」と英語で呼びかけました。

日野市空手道連盟 日野正剛会長
「心を一つにして、応援の演武をできた。ウクライナの選手たちには、けがをせず、元気でいてほしいし、空手をできる環境が早く整ってほしい」

 
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