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オミクロン株の症状 約90%無症状や軽症 高齢者に広がると重症増

  • 2022年1月13日

新型コロナウイルスの新たな変異ウイルス、オミクロン株について、感染した場合に重症化する割合について、低いという可能性が高まっています。
海外の感染状況に詳しい専門家は、「今は感染した人は若者が多いが高齢者に広がるとより重症化しやすい可能性がある。重症化リスクが低いといっても注意が必要な状況であることに変わりはない」として対策を怠らないよう訴えています。

重症化リスク低いが感染者は若者多い

WHOは1月11日の週報で、オミクロン株による入院と重症化のリスクは「下がっていると見られる」とまとめました。

オミクロン株による重症化リスクについて、国内では、沖縄県での初期段階のデータが示されています。
療養者の数が650人に達した時点での症状の分析です。

従来株が流行していた2021年4月1日では、重症が0.6%、無症状や軽症が84.8%、主にアルファ株が流行していた2021年7月18日では、重症が0.9%、無症状や軽症が72.8%だったのに対し、オミクロン株が中心の2022年1月4日では、重症は0%、無症状や軽症が92.3%でした。

ただ、専門家は、現時点で沖縄でのオミクロン株の感染者は若者が圧倒的に多く、今後、高齢者にも感染が広がった場合、重症者数が増える可能性があるとしています。

高齢者の重症化リスク高

厚生労働省が示しているデータでは、重症化のしやすさを30代を1として年代別に示したものです。年齢が上がるにつれて高くなっています。

10代:0.2倍
20代:0.3倍
30代:1
40代:4倍
50代:10倍
60代:25倍
70代:47倍
80代:71倍
90代:78倍

WHOの報告でも、オミクロン株は、重症化する割合がデルタ株などと比べて低いとされる一方、WHOは「年齢が上がる、基礎疾患がある、ワクチンを打っていない人ではオミクロン株でも重症化する割合は上がる」としています。

日本国内では、オミクロン株による感染拡大が本格化したのは、今年に入ってからで、厚生労働省の専門家会合で示された資料によりますと、最も感染が拡大している沖縄県では、1月11日までの1週間で感染者のおよそ75%が30代以下で、12日の時点では感染者の95%以上が無症状か軽症と報告されています。
今回の感染拡大でもこれまでと同様、今後、高齢者に感染が広がり、重症者が増えることが懸念されています。

海外の感染症に詳しい東京医科大 濱田篤郎特任教授
「今は感染した人は若者が多いが高齢者に広がるとより重症化しやすい可能性がある。重症化リスクが低いといっても注意が必要な状況であることに変わりはない」

3回目接種60%超のイギリス 日本は0.8%

また、イギリスの保健当局によりますと、オミクロン株に感染して入院に至るリスクは、デルタ株の場合に比べて3分の1になっているとしています。

さらに、2回目のワクチン接種を終えてから14日以上の人では、ワクチンを接種していない人に比べて、入院するケースは65%低く、3回目の追加接種を受けてから14日以上の人では81%低くなっていました。

ただし、このデータを見る際には注意が必要です。
3回目の追加接種を行うと、オミクロン株に対しても重症化を防ぐ効果が上がるとされていますが、イギリスと日本では、3回目の接種率が大きく異なります。

3回目の追加接種
イギリス:62.3%(1月10日時点)
日本:0.8%(1月12日時点)

イギリスでは、新規の感染者数はデルタ株の感染が広がった去年夏以降のピークの3倍以上となる1日20万人を超える日もあり、保健当局によりますと、連日2000人以上が新たに入院し、1月11日時点の入院患者数は2万人近くに上るなど、医療体制がひっ迫してきています。

小児科医師 かぜと見分けつきにくい

新型コロナウイルスの感染が全国で拡大する中、東京都内の小児科医院でもオミクロン株の感染者が相次いで確認されています。
診察した医師は「私が診た中ではかぜと見分けがつきにくく症状はいずれも軽いが、家庭内で一気に広がるなど、感染力が強い」として基本的な感染対策の徹底を訴えています。

東京・港区の小児科医院では去年9月以降、感染者がいない状態が続いていましたが、ことしに入ってから患者が出始め、12日も午前中、微熱とのどの痛みを訴えて訪れた11歳の小学生の感染が確認されました。
これまでの感染者はいずれも軽症だということですが、中には家族5人の家庭内感染も発生しているということです。

家族5人の家族内感染も

1月4日に小学生の子どもが38度台後半の発熱を訴え、検査で陽性になります。
その日の夜から下のきょうだい2人が39度の発熱、母親も37度台の微熱が出始めました。

翌日、症状がなかった祖母も含めて検査したところ、全員陽性となり、2日後にオミクロン株に感染していることが確認されました。

感染経路は発症の2日前に家族で屋内の遊戯施設で遊んだ以外に心当たりはないということです。
母親と60代の祖母は2回のワクチンを接種済みでしたが、祖母は基礎疾患があったため、医師が年末に承認された飲み薬を投与しました。

子ども2人と母親は発熱以外の症状はなく、一番下の子どもは熱とせき、当初、症状がなかった祖母は鼻水と喉の痛みがでましたが、全員が軽症だったということです。

発熱はいずれも1日から3日で下がり、発症5日目には全員すべての症状がなくなりましたが、6日目に検査したところ、ウイルス量が比較的多く、人に感染させる可能性がある結果となったということです。
家族5人はいずれも1月14日まで自宅で療養を続けることになっています。

時田章史院長
「私が診た中では患者はいずれも症状が軽く、かぜと見分けがつきにくい。一方で家庭内で一気に広がるなど感染力が強いことが示唆されるため、高齢者や基礎疾患のある人がいる家庭では、かぜのような症状があったら市販の簡易キットなども活用して早めに感染を発見することが必要だ。症状が比較的軽いケースが多いため、基本的な感染対策を徹底しながら、子どもたちの学校生活や社会生活が維持できるように検討することも必要ではないか」

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