1. NHK
  2. 首都圏ナビ
  3. もっとニュース
  4. オミクロン株の症状 軽症8割で発熱やせき 2割は無症状 東京都

オミクロン株の症状 軽症8割で発熱やせき 2割は無症状 東京都

  • 2022年1月11日

新型コロナウイルスの感染者は、全国的に急拡大が続いています。この中で、変異ウイルス・オミクロン株の具体的な症状が、徐々にわかってきました。
東京都によりますと、1月7日までに感染が確認された115人のうちおよそ20%は、感染が確認された時点で無症状。およそ80%の91人は、発熱やせき、それにのどの痛みなどの症状がありましたが、いずれも軽症です。オミクロン株の具体的な症状について、今わかっている情報です。

東京都 79%が軽症 重症・中等症はなし

東京都内では、7日までに115人が、新型コロナの変異ウイルス、オミクロン株に感染していることが確認されています。

都によりますと、この115人のうち、21%にあたる24人は、感染が確認された時点で無症状だったということです。残りの79%にあたる91人は、発熱やせき、それにのどの痛みなどの症状がありましたがいずれも軽症です。
これまでに中等症、または重症となった人はいないということです。

具体的な症状 発熱・せきなど

症状があった91人についての具体的な症状は次の通りです。

主な症状は次の通り(※各症状は、「発熱」など他症状も含む)
発熱 76%(69人)
咽頭痛 12%(11人)
せき 8%(7人)
鼻水 2%(2人)
倦怠感 1%(1人)
頭痛 1%(1人)

また、6日に開かれた厚生労働省の専門家会合では、沖縄県でことし1月1日までに診断されたオミクロン株の感染者、50人の症状が報告されました。
具体的な症状は、複数回答で次の通りです。

37.5度以上発熱 72%
せき 58%
全身の倦怠感 50%
のどの痛み 44%
鼻水や鼻づまり 36%
頭痛 32%
関節痛 24%
嘔吐・吐き気 8%
呼吸困難 6%
嗅覚・味覚障害 2%
無症状 4%

専門家会合座長 国立感染症研究所 脇田隆字所長
「新型コロナウイルスでは、消化器症状や嗅覚・味覚障害がかなりあると言われているが、沖縄からの報告をみるとオミクロン株ではこうした症状は比較的少なく、かぜに近い症状が多い」

重症化率低いが社会的影響は大

一方で、オミクロン株の感染が急拡大すると、重症化する割合が低くても重症者数が一定程度増えたり、医療従事者を含めた社会や暮らしを支える「エッセンシャルワーカー」で出勤できない人々が増えたりするなど、専門家は大きな影響が出ると指摘しています。

6日の専門家会合では、感染者の特徴として、次のことが指摘されました。

多くの人は軽症で、オミクロン株では比較的重症化率が低い可能性があり、潜伏期間が短いとしていて、急速な感染拡大が続くと、若者では重症化率が低くても早い段階で高齢者に感染が広がって重症の患者が生じる可能性があり、軽症者が急増して地域の医療や濃厚接触者を調査する保健所への負荷が増加し、医療従事者を含めた社会や暮らしを支える「エッセンシャルワーカー」で出勤できない人が増え、社会機能を維持することが難しくなると指摘しました。

ワクチン・医療・企業 必要な対策は

その上で、医療のひっ迫を防ぎ、社会機能を維持するために効果的な対策をとる必要があるとしています。

具体的には、感染から高齢者を守るために、高齢者へのワクチンの追加接種を前倒しすることや医療機関や高齢者施設の従業員について、追加接種を行い、定期的な検査を再開するよう求めています。

医療体制のひっ迫を防ぐために、診療所や医師会などが自宅や宿泊施設で療養する患者への対応に協力すること、新たに承認された新型コロナの飲み薬を処方する際に必要な医療機関の登録を加速させるなど、無症状の感染者や軽症者への対応を弾力的に行うことを求めています。

さらに、企業などに対して感染が広がった場合に備えて「事業継続計画」の準備を求め、染拡大で欠勤者が増える事態を想定し、業務の優先順位をつけることやテレワークの推進が必要だとしています。

また、少しでも具合が悪い場合は外出を控えて速やかに検査を受け、医療機関を受診すること、飲み会や食事会は認証を受けた店で短時間、少人数で行うこと、マスクの着用や換気、密を避けるなどの対策を続けるなど、基本的な感染対策の徹底が必要だとしています。

ページトップに戻る