1. NHK
  2. 首都圏ナビ
  3. もっとニュース
  4. カメが旅客機止めた成田空港 滑走路脇の池 調べてみると多数繁殖

カメが旅客機止めた成田空港 滑走路脇の池 調べてみると多数繁殖

  • 2021年11月2日

ことし9月、成田空港の滑走路でカメが歩いているのが見つかり、安全な運航に支障が出るおそれがあるとして、一時、滑走路が閉鎖された問題。NHKが滑走路脇にある池を取材したところ、外来種とみられるカメが多数繁殖していることがわかりました。
専門家は、航空機の安全な運航に影響を及ぼしかねないとして早急な対策を求めています。

カメが滑走路に・・・一時閉鎖

ことし9月、成田空港の滑走路でカメが歩いているのが見つかり、滑走路が閉鎖されました。

滑走路でカメが歩いているのを見つけた日本航空の副操縦士、橋重利さん。
離陸する直前に滑走路に異物がないか確認したところ、左前方にカメを発見したということです。

その後、カメが滑走路の中央に向かって歩いてきたため、あとに続く航空機のエンジンに吸い込まれると事故につながりかねないとして管制官に報告し、滑走路が閉鎖されました。

日本航空の副操縦士 橋重利さん
「飛行機が近づいてきたからだと思うのですが、走っているぐらいの速いスピードで滑走路の真ん中に向かっていった。エンジンが吸い込んでしまったら危険だと思って急いで報告をした」

成田空港会社によりますと、捕獲されたこのカメは全長およそ30センチ、重さが2キロほど。
繁殖力の強い外来種のミシシッピアカミミガメ、通称「ミドリガメ」とみられ、滑走路脇にある調整池で生息していた可能性があるということです。

滑走路脇の調整池 調べてみると・・・

 

そこで今回、NHKは成田空港会社に許可を得て、滑走路のすぐ脇、およそ150メートル離れたところにある池に行きました。
この日はあいにくの雨。
カメの姿は見えず、カメラを水中に沈めて撮影してみましたが、その姿は確認できませんでした。

しかし、晴れた日に改めて池を訪れてみると・・・
同じ外来種とみられるカメが多数、甲羅干しをしていて、繁殖していることが確認されました。

池の生物調査は未実施 生態把握できず

外来種とみられるカメが多数見つかった成田空港の敷地内にある調整池は、A滑走路のすぐ脇の一般の人は立ち入れない制限エリアにあります。

昭和53年の開港前に造成されたこの池は、大きさおよそ10ヘクタール、深さおよそ3メートルあり、空港内に降った雨水を川に流す量を調整する役割があります。

成田空港会社によりますと、池の中にいる生物の調査は行われておらず、今回見つかったカメの生態は把握できていないということです。

成田空港会社滑走路保全部 白井聡マネージャー
「滑走路へのカメの侵入について現時点で経路は特定できていないが、従来からの滑走路の点検に加えてほかにできる対策がないか検討したい」

専門家 安全な運航へ早急な対策を

池と滑走路の間にフェンスなどはなく、これまで成田空港でカメが見つかるケースは年間1、2件でしたが、今年度はすでに4件相次いでいるということです。
専門家は、航空機の安全な運航に影響を及ぼしかねないとして早急な対策を求めています。

元パイロットで航空評論家 小林宏之さん
「鳥が航空機に衝突する『バードストライク』は時々あるが、カメは甲羅が硬いためバードストライクよりも危険性が高まるとみられる。夜間は見つけられないおそれがあり、航空機の安全運航を考えると侵入防止の対策を早急にとる必要がある」

ページトップに戻る