2年続けて緊急事態宣言下の大型連休となった東京。神奈川・埼玉・千葉では「まん延防止等重点措置」の対象地域が拡大されました。
県外ナンバーが訪れているアウトレット、閑散とする別荘地の商店街。
連休初日の首都圏各地の人出はどうだったのでしょうか?各地の様子です。
木更津市にあるアウトレットモールは、東京湾アクアラインのインターチェンジからおよそ1キロの立地にあることから、ふだんから都内など県外から多くの客が訪れます。大型連休初日の29日も駐車場には東京や神奈川などのナンバーの車が数多く見られました。
このアウトレットモールでは感染防止対策として混雑状況によっては店や駐車場への入場を制限することがあるとしています。
訪れた男性
「ことしは遠出ができず、ステイホームの連休ですが初日のアウトレットモールのにぎわいが気になって来ました。気をつけながら楽しみたいです」
従業員
「ふだん勤務する都内の店舗が休業中なので、応援で千葉まで来ました。例年の大型連休より少し客が減っているように感じます」
全国有数の焼き物の産地、茨城県笠間市で毎年開かれている陶器市「笠間の陶炎祭」は、去年は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止となりました。主催した笠間焼協同組合によりますと、陶芸作家の中にはこの陶器市で収入の半分ほどを賄っている人もいることから、陶芸作家の生活のため、ことしは検温や手の消毒など、感染対策をとって開催することにしたということです。
会場では、およそ200人の作家が食器や花瓶などを販売していて、訪れた人は品定めしながらお気に入りの作品を見つけていました。
「笠間の陶炎祭」は5月5日まで開かれますが、茨城県は感染が拡大していることから大型連休中は県外から茨城県に来ないよう呼びかけています。
笠間焼協同組合 大津廣司理事長
「絶対ここから感染者をださない。県のガイドラインに沿った形できちんとやっていますので、来場者も主催者もそれを守っていただいて、楽しくなるような催しにしたいと思っています」
多くの飲食店や商店が並ぶ「旧軽井沢銀座通り」は、例年、大勢の観光客でにぎわいますが、29日は雨が降るなか、通りを歩く人は少なく、閑散としていました。町によりますと、おととしの大型連休の期間中はおよそ61万人が町を訪れたのに対し、1回目の緊急事態宣言が出された去年の大型連休はおよそ2万人まで激減したということです。
精肉店の男性店主
「きょうの⼈出はふだんの週末以下です。緊急事態宣⾔が出る前は多くの⼈が訪れ、この連休に期待していましたが、宣⾔が出されたあとはまったく⼈が来なくて困っています」
化粧品店の女性店長
「連休は続くので感染対策を徹底して客が来てくれることを期待したいです」
群馬県から訪れた大学生
「コロナで遊びにいけず、ストレスがたまっています。本当は東京に⾏きたかったのですが感染が⼼配で軽井沢にしました。早く感染がおさまって⾃由に遊びにいきたいです」
長野県は、大型連休中、感染拡大地域との往来は、できるだけ控えることや、人との接触機会をできるだけ減らすことなどを呼びかけています。
千葉市中央区の市立公園で毎年開催されてきた野外音楽フェスティバル「JAPAN JAM」は去年、中止となりましたが、ことしは来月2日から4日間の日程で開催を予定し3月から1日1万人規模でチケットの販売を始めていました。その後、今月20日に、千葉県に「まん延防止等重点措置」が適用され、県内で開催されるイベントの入場制限はそれまでの1万人から5000人以下と厳しくなりました。
しかし、国が措置の周知期間として20日までに販売したチケットについてはそのまま入場を認めてよいとしていることから感染対策を徹底した上で予定どおり開催することを決めました。
具体的には、スタッフ全員に抗原検査を行うほか、出演者の検温や消毒の徹底、観客の声援や酒類の販売・持ち込みの禁止、さらにステージの前で観客が密にならないよう対策を取ることにしています。
イベントの企画・制作を行う「ロッキング・オン・ジャパン」は、「難しい状況ではありますが『音楽を止めない』という思いを持って、市や県の指導を受けながら対策を徹底し安全に開催したい」としています。
このイベントを後援している千葉市は、「県との間で感染防止策を十分検討したと聞いており開催に問題はないと考えているが主催者には最寄りの駅でも密を避けるなど対策の徹底を呼びかけるよう伝えている」と話しています。