新型コロナで、まん延防止等重点措置が適用された12日、都内では感染力が強いとされる「N501Y」の変異があるウイルスに61人が感染していることが新たに確認されました。これは1日に発表される人数としては最も多く、これまで最多だった4月7日の2倍以上です。都は、「変異ウイルスが流行している」として警戒を呼びかけています。
東京都によりますと、12日、新たに61人が、感染力が強いとされる「N501Y」の変異があるウイルスに感染していることが確認されました。都が1日に発表する人数としては、これまでで最も多かった4月7日の30人の2倍以上となりました。
これまでで最も多い61人が確認されたことについて、都は「変異ウイルスの検査を行う民間の検査機関が1社加わり検査数が増えたことも要因だが、週単位で見るとここ最近は陽性例が増える傾向にある」と話しています。
感染が確認された61人のうち、年代と性別がわかっているのは47人で、10代から80代までの男女です。残りの14人は、年代や性別などが確認中だということです。
感染経路が分かっている人のうち、少なくとも8人は家庭内での感染でした。また、知人が感染したケースもあったということです。
また、都は、4月1日から12日までに、このウイルスへの感染が確認された202人のうち半分以上のおよそ56%の113人が、10代から30代であることを明らかにしました。
こうした状況のなか、都は12日夜、「変異ウイルスが流行している」として、副知事などが区の職員らとともに新宿・歌舞伎町周辺で警戒を呼びかけました。
このなかでは「感染力が強い変異ウイルスが流行しています。若い人も重症化するおそれがあります」などと訴え不要不急の外出を自粛し、あらゆる場面で感染リスクを抑えるなど対策の徹底を呼びかけました。
小池知事
「重要な時期だ。変異株の拡大で感染者数が増えてきている。ここで皆さんとともに抑え込まないと、病床の確保や手術を待っている方が変更を余儀なくされる。この重点措置の期間、感染しない、感染させないを徹底してほしい。ワクチンの接種はまだほんの一部だ。ワクチンがないなかでどう感染を防止するか。素手でたたかっていると何度も申し上げている。皆さまの協力が欠かせない」