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まん防=「まん延防止等重点措置」って何をするの?

  • 2021年4月1日

新型コロナウイルスの感染再拡大を受けて、政府は「まん延防止等重点措置」を、4月5日から1か月間、大阪府、兵庫県、宮城県に適用する方針です。会見などで「まん防」と言われている「まん延防止等重点措置」は、緊急事態宣言が出されていなくても集中的な新型コロナウイルス対策を可能にするものですが、具体的にどのような対策を行うのでしょうか?

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まん延防止等重点措置と緊急事態宣言の違いは

「まん延防止等重点措置」は、新型コロナウイルス対策の改正特別措置法で新設し、2月13日から施行されました。緊急事態宣言が出されていなくても集中的な対策を可能にするものです。では、「緊急事態宣言」とどう違うのでしょうか?

●対象地域
緊急事態宣言は、都道府県単位で出されます。
一方、重点措置は、政府が対象とした都道府県の知事が、市区町村など特定の地域を限定することができます。

●適用の目安
宣言は感染状況が最も深刻な「ステージ4」に相当するかどうかが目安になります。
重点措置は、「ステージ3」が想定されていますが、感染が局地的に、急速に広がっている場合は、「ステージ2」での適用もありえるとしています。

●「まん延防止等重点措置」を講じる要件は
要件については、新規陽性者数などの状況を踏まえ、都道府県で感染の拡大のおそれがあり、医療の提供に支障が生じるおそれがあると認められることと定めています。

●都道府県が飲食店などに行うことができる措置

「まん延防止等重点措置」のもとで、都道府県が飲食店などの店舗や施設に対して行うことができる措置としては、以下のことが定められています。
・従業員への検査受診の勧奨
・入場者の整理
・発熱などの症状がある人の入場の禁止
・入場者へ感染防止のための措置の周知と、それを行わない人の入場禁止など

対象地域で求められる対策は

「まん延防止等重点措置」の対象地域で求められる対策が示された政府の「基本的対処方針」の案が判明し、この中では全般的な方針として都道府県が定める期間や地域において感染拡大の起点となっている飲食を伴う場面などに効果的な対策を徹底するとしています。

●対象地域での具体的な対策
・飲食店に対して営業時間を午後8時までに短縮するよう要請
・対象地域以外でも知事の判断で営業時間の短縮要請を行う
・昼カラオケでクラスターが多発していることを受けて飲食店でのカラオケ設備の利用を自粛する
・感染防止対策をしない人の入場の禁止などを知事の判断で飲食店に要請する
・感染の有無を調べる検査を高齢者施設の従業員などに週1回程度、歓楽街などで感染者が出た際には重点的に行う
・患者をすぐに受け入れられる病床などを計画上の最大数まで確保する など

この内容は1日に開かれる「基本的対処方針分科会」で議論されたあと政府の対策本部で正式に決定される見込みです。

大阪府 会食の際のマスク着用を義務化したい考え

大阪府では遅くとも4月5日から3週間程度の期間で集中的な対策を講じたい考えです。そして、国が決定すれば改めて対策本部会議を開いて、感染が急拡大している大阪市を対象地域としたうえで、市内の飲食店などに対し、現在、夜9時までとしている営業時間の短縮要請を1時間早め、夜8時までとするよう改めて要請する方針です。

また、吉村知事は会食の際のマスク着用を義務化したい考えで「事業者に対しても、府民に対してもお願いすることになると思う。事業者には命令ができるので、入場禁止にしたり、退室をさせたりする義務が生じると思っている」と述べました。

府では国の対応を踏まえた上で、府民や事業者に要請する具体的な措置を決めることにしています。

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