詐欺：“ひと言”が詐欺を防ぐきっかけに

 「積極的かつ親切・丁寧な声かけを行いオレオレ詐欺の被害を未然に防止しました」。
横浜市の瀬谷警察署から感謝状を贈られたのは石川満千子さんです。

ことし1月、仕事帰りに相鉄線の瀬谷駅の売店で買い物をしていたところ、高齢の女性が電話番号が書かれた紙を手にして困った様子で店員に何かを尋ねていました。それを見た石川さんは女性に声をかけたということです。

「『どうされましたか』と声をかけたら、女性が『電話がつながらない』と説明したので、駅の公衆電話で紙に書かれた電話番号にかけました。でもつながりませんでした」。石川さんが電話をかけたい相手は誰か確認したところ、女性は「息子だ」と説明したということです。

石川さんは、「息子に連絡するのにわざわざ駅まで来て、公衆電話を使うのはおかしい」と不審に思い、機転を利かせて「近くに交番があるから電話を借りに行きましょう」と伝えました。

駅近くの交番で女性から経緯を聞きとったところ、女性の自宅に息子を名乗る男から「妊娠させてしまったのでお金を用意してほしい」といううその電話があったことが判明。
電話を信じてしまった女性は多額の現金を用意して駅まで来たところで、ぎりぎりのところで被害を免れました。

皆さんへのお願いです。「“ひと言”が詐欺を防ぐきっかけに」

駅や金融機関、コンビニのATMなどで困っている高齢者がいたら声をかけてみてください。
その勇気ある一言がきっかけで詐欺を防げるかもしれません。
私たち社会全体で詐欺の被害を防いでいきましょう。