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ポリファーマシー 本当に必要な薬は?

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ひるまえほっと
東京
千葉
2018年10月11日

複数の薬を服用している状態は、ポリファーマシーと呼ばれ、副作用を引き起こす可能性があると指摘されています。患者にとって本当に必要な薬はどれなのか。ポリファーマシーの問題に取り組む現場を取材しました。《浅岡理紗リポーター》

■その薬 必要ですか?

千葉県の印西総合病院では、入院するときが薬を減らす絶好の機会だと考え、4年前から本格的に入院の際に薬を見直す取り組みを始めました。

この日入院した70代の女性は、自宅から、飲んでいる薬を全て持参してきました。それを薬剤師が、女性の健康状態の聞き取りを行いながらチェックします。

■医療スタッフが協力し服用薬を見直し

女性が持参した薬は9種類。この女性の場合、リハビリを行うために入院しましたが、持参した薬の中に、筋肉に力が入りにくくなる筋しかん薬があることがわかりました。薬剤師は、それを医師に報告し検討します。

薬剤師「筋しかん薬は、リハビリの時に転倒のリスクがあるので、必要性がなければ中止したほうがいい」

検討の結果、9種類のうち筋しかん薬、と便秘薬は中止に。さらに症状がないにもかかわらず飲み続けていためまいと耳鳴りの薬も中止し、薬を5種類減らしました。

しかし、女性は長年飲んでいた薬をやめることに、抵抗を感じているようです。

患者「減らされると心配になっちゃう。飲まないと命に関わる、お薬信じているから」

中止して終わりではなく、その後の経過を見ながら決定していくと伝え、納得してもらうことができました。

■見直しで体調が改善した人も

この病院で薬を減らし体調が改善した人がいます。元入院患者の佐藤さんは、ことし7月の入院時に、それまで10種類飲んでいた薬を4種類に減らしました。その結果、それまであった脱力感や胃のむかつきが、すぐになくなったといいます。

「入院して1週間から20日くらいで薬が減った。(結果が出たので)安心、納得性が高い」

印西総合病院・薬剤部の入間川寿々可課長は「本当にその患者に必要な薬か見極めながら、不要な薬を切っていければと思います」と話しています。

■ポリファーマシーが財政を圧迫

一方、ポリファーマシーは、別の問題も引き起こしています。年間およそ500億円もの「残薬」、つまり「飲み残しの薬」が発生し、医療費増加の一因となっているのです。

これに頭を悩ませているのは自治体です。東京国分寺では、薬剤費が増加し、市の国民健康保険の財政が年々厳しくなっています。

■飲み残しの薬を把握 投薬に活用

そこで市と薬剤師会が協力して考えたのがこちらの袋です。専用の袋に残薬をいれて薬局にいくと、薬剤師が無料でチェックしてくれます。

薬剤師の笠原徳子さんです。この日は、自宅で在宅医療を受けている80代の女性の家から残薬を預かってきました。その数およそ7000錠。この女性は12種類の薬を1日6回飲んでいましたが、毎回違う種類、違う数を飲まなければならないため、分からなくなり薬を溜め込んでいました。

処方箋を出している病院と連絡を取り、複数の残薬があることを伝えました。そしてポリファーマシーになっていないか?飲みやすい処方にできないか、再検討をお願いしました。

別の80代の女性は、定期的に笠原さんに残薬のチェックをしてもらっています。

笠原さんはお薬手帳に、薬が何日分残っているかを書き込みます。次の診察時に医師にこれを見てもらい、薬の処方を調整してもらうためです。

笠原さん「すべてのお薬手帳を見られるので、(適切に)薬がなくなったり、減ったりするように、そういうサポートができるのが薬局だと思います」

国分寺では、この運動を始める前と後の年の調剤費を比較すると、ジェネリック医薬品を推奨したり、国民健康保険の被保険者数が減ったり、さまざまな要因が考えられるため、この効果だけとは言えませんが、およそ1億円減少したということです。

ポリファーマシーについて気になる方は、自己判断で薬を減らすことはしないで、必ず医師や薬剤師に相談してください。

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