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時代をひらく 発達障害に向き合い 夢をつかむ・栗原類さん

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まちの未来
ともに生きる
ひるまえほっと
東京
2018年3月9日

左から武内陶子アナウンサー、後藤佑季リポーター

(武内アナウンサー)
誰もが暮らしやすい社会になることを目指して、自ら時代を切り開いてきた方々たちにインタビューすることで、2020年へのヒントを探ります。聞き手はリポーターの後藤佑季さんです。後藤さんは現役の大学生で、リポーターになったばかりの大型新人です。みなさんに伝えたいことがあるんですよね?

(後藤リポーター)
私は聴覚障害があって、一見してはわかりづらい障害なので、そういう障害のある人がいるんだよということ。そして、障害がある人とない人の橋渡し役として、誰もが暮らしやすい社会にするための情報を伝えていきたいと思います。

(武内アナウンサー)
そんな後藤さんが今回お話を聞いてきたのは?

(後藤リポーター)
はい、モデル・俳優の栗原類さんです。

(武内アナウンサー)
栗原さんといえば、テレビ番組で発達障害を公表して話題になりましたよね。

(後藤リポーター)
やはりまだ発達障害というものが知られていないので、多くの人に知ってもらおうと、様々なメディアで情報を発信しています。発達障害とどう向き合い俳優という夢を手にしたのか、その秘けつを聞いてきました。

■発達障害の症状に悩まされた成長期

モデルや俳優として活躍する栗原類さん。独特な存在感で人気を集めています。

発達障害について、自身の経験をつづったエッセイとマンガは合わせて16万部以上発行され大きな反響を呼んでいます。

(C)栗原類/酒井だんごむし/KADOKAWA

後藤:発達障害を公表することに葛藤や不安はなかったですか?

栗原さん:全くなかったですね。言わないよりも言った方が周りにかける迷惑は少ないですし、周りも自分が働きやすい環境を作ることに協力してくれることはすごくあると思うので。

小学生時代をアメリカですごした栗原さん。8歳の時に検査を受け、発達障害と診断されました。いったいどんな障害なのか。マンガには、栗原さんが悩まされてきた症状が描かれています。

(C)栗原類/酒井だんごむし/KADOKAWA

記憶力が弱く、言われたことをすぐ忘れてしまう。手先が不器用で、靴ひもを結ぶのが苦手。文字を書くのも大の苦手です。人の気持ちを読み取ることができない。学校でも周囲になじめず、心ない言葉をかけられ、不登校になったこともありました。

栗原さん:例えば相手の人が怒っている顔をしたとしてもそれは「怒っている」っていうのはすぐにわかったりはしなくて、それを言葉で強く言われてやっと気づくっていうことがすごく多かったですね。みんなから嫌われていたので、それだったら逆にこっちもみんなを嫌うっていう、誰も信じない。中学時代は自分にとってまさに地獄のような感じだったので。

■“俳優になりたい” 身近に心の支えが

そんな栗原さんを救ってくれたのが、アメリカのコメディ番組や映画でした。身ぶりや表情1つで人々を楽しませる俳優の魅力にとりつかれていきました。

「自分も俳優になりたい」その夢を誰よりも応援してくれたのが、母親の泉さんでした。

栗原さん:母親は、わりと僕の仕事に関してはサポートしてくれましたね。ただ母親が言っていたのは通常の人の何十倍も努力しないとスタートラインには立つことができないから。それだけは絶対忘れるなとか、それをちゃんと意識しろって言ってはいましたね。

後藤:感情を読みとるのが苦手とか、短期記憶が弱いとおっしゃっていましたけど、役者さんってその2つって結構大事なんじゃないかって思うんですけれども。

栗原さん:とても大事だと思いますね。

後藤:そうですよね。それをどう、乗り越えるというか、工夫しているのかなって。

(C)栗原類/酒井だんごむし/KADOKAWA

栗原さん:ドラマとかよく母親と一緒に家でみたりしている時は、毎回「この役者さんは何でこの表情をしていると思う?」っていうふうに急に問いかけてきて。「この人は今こういうふうに思ったからこういう表情をしている」っていうふうに解説してくれたりとか。

後藤:栗原さんの個性を認めて、個性をのばす子育ての仕方なのかなって思うんですけども。

栗原さん:(人と)比べられることはなかったですね。早くできるのが偉いんじゃなくて、できることがいいっていう。そういう人が身近にいるっていうのがすごい自分の心の支えには今なっていますね。

■最初から完璧にできなくても

栗原さんは、発達障害と正面から向き合うことで、俳優になるチャンスをつかみとってきました。

舞台「テイクミーアウト」

3月から上演された舞台の稽古場です。場面ごとに立ち位置や動きを細かく覚えなくてはいけません。メモは苦手な手書きをやめ、より短い時間で済むスマートフォンに。忘れないうちに記録します。さらに、台本にも工夫が。

「自分の場面をいろいろとすぐに見やすいように貼ったりしているんです。色分けをしているのは、1幕2幕3幕があるので。カラー分けもしています」

焦らず、一歩ずつ。地道な努力が、夢を後押しします。

栗原さん:たぶんですけど役者という仕事をやって、ある程度、相手の人の表情を読み取ったうえで自分がリアクションするので、少しずつ分かってきたような気がしますね。どんな役でもやり遂げて、なおかつシリアスな芝居もできつつ、コメディでもすごい存在感を発揮するような役者さんになりたいなってふうに思いますね。

最後に、誰もが生きやすい社会に向けて大切にしたい言葉を書いてもらいました。

栗原さん:失敗をすることです。それこそ本当、最初の段階から完璧にできるっていうのはほぼ無理に近いと思うので。失敗とか悪かった点を自分で考えながら、今後どうすればより効率良くやっていけるのかなってふうに考えるってのがすごい重要なのかなと思いますね。

(後藤リポーター)
実際にお会いしたときに、すごく丁寧な受け答えをされるのが印象的だったんですね。というのも栗原さんも気持ちを表情で表すのが苦手なので、そこの部分を例えば、感謝の気持ちであったら、言葉だったり態度で示すことを意識しているそうです。

(武内キャスター)
一生懸命努力して、わかってもらおう、わかりあおうという気持ちがあるんですね。そしてもうひとつ。とても素敵な言葉を書いてくださいましたね。

(後藤リポーター)
こちら「失敗をする」という言葉をいただきました。私、リポーターになってまだ短いのですが、いろんな失敗をして学ぶことばかりなんですが、栗原さんのように失敗を恐れずにどんどんチャレンジしていきたいと思いました。

(武内キャスター)
みんながいろんな失敗を受け入れて、わかりあっていく社会になっていくと、私たちが目指す誰もが暮らしやすい社会になっていくんじゃないかなあと。とても素敵なヒントをいただいた気がします。

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