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マケドニアと日本のかけ橋に 駐日大使 ツヴェトコビッチさん

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仕事と子育て
おんなの選択
ひるまえほっと
東京
2018年1月22日

今回は、国の代表として日本にやって来た「大使」をご紹介します。東ヨーロッパの国・マケドニアの駐日大使、アンドリヤナ・ツヴェトコビッチさん(36)。3年前、33歳で大使になりました。現在日本にいる各国の大使の中で最年少です。マケドニアでは、日本の映画やアニメが放映されるなど日本に親しみを感じている人も多いそうです。

世界を舞台に活躍する女性として、注目を集めるツヴェトコビッチ大使。実は、大使になるまでは、全く別の世界を歩んできました。様々な経験を経て、活躍する大使の人生の選択とは。

■33歳でマケドニアの駐日大使に就任

「I hope You can really become bridge between Japan your country」
(皆さんが日本とそれぞれの国のかけ橋になることを期待しています)

アンドリヤナ・ツヴェトコビッチさん、36歳。3年前、マケドニアの駐日大使に就任。マケドニアと日本の交流に、力を尽くしています。

「マケドニアと日本をもっと近づけることができたらうれしい」

東京・五反田駅から、歩いておよそ10分。閑静な住宅街にマケドニアの大使館がありました。

「こんにちは マケドニアへようこそ」

マケドニア語で大使が迎えてくれました。

まずマケドニア大使館に入って目をひいたのは、鮮やかな衣装です。

「これはマケドニアの伝統的な衣装です。100年くらい古いものです。日本と違ってマケドニアは伝統的な衣装は博物館や、民族音楽のダンスをやっている人たちだけ着るものです。日本で結婚式などお祝いのときに着物を着ることはとてもすてきな習慣だと思います。マケドニアにもこういう習慣を広げたいと思います」

大使の執務室にも、マケドニアを紹介するものがあります。マケドニア出身のマザー・テレサを紹介するコーナーや世界中で高く評価されているワインなど、特産品も展示されています。

■“熱心で我慢強い” マケドニア人と日本人の共通点

マケドニアはバルカン半島の真ん中にある、ギリシャ・ブルガリア・アルバニア・コソボ・セルビアの間の国です。首都はスコピエです。

九州の2/3ほどの大きさの国土に、およそ200万人が暮らしています。伝統的な石造りの建物が並ぶ美しい町並みに、それを取り囲む山々。自然豊かな国です。

「マケドニア人も日本人も恥ずかしがり屋。熱心で我慢強い。我慢強いから親切。そういう共通点があると思う」

■日本に興味を持ったきっかけは黒澤明監督の映画

ツヴェトコビッチさんが日本に興味をもったのは、幼い頃に黒澤明監督の映画「羅生門」をテレビで見たことがきっかけでした。

「森の音、雨の音、太陽の光、自然のパワーを感じてとても感動的で神秘的な雰囲気でした」

黒澤監督の映画を見て以来、夢だった映画監督をめざそうと、大学の映像学部に進学を希望します。しかし重い機材を扱ったり撮影が深夜まで及ぶ事から、女性には難しいと周囲から反対を受けました。

「『監督になるのは難しい、やめたほうがいい』『あなたは女性ですよ』そういう話は何回も聞きました。それをちょっと無視して自分の夢をフォロー(追いかける)したほうがいい。なぜなら人生は一度です」

■日本に留学し映画監督に、制作した作品は20本以上

粘り強く周囲を説得し、大学に入学。そして2005年。映画作りを学ぶため、あこがれの黒澤監督の国、日本に留学しました。ところが実際に映画作りに取り組んでみると、スタッフとの意思疎通が難しく、ベテランスタッフから怒られるなど、辛い経験もしました。

「ミスコミュニケーション、それが一番問題でした。私がしたい事、1つのビジョン。一緒に仕事している方たちにはほかのアイデアがあって、どうしたらうまく説明できるのか。それが一番問題でした」

悪戦苦闘の末、京都の撮影所で撮った時代劇。スタッフの意見に耳を傾け、敬意を表すことで、気持ちを一つにまとめました。以来、映画監督として、20本以上を制作してきました。

「何を選択しても どんな選択をしても難しい。難しいことだとわかっているけど 心の中はワクワクしている。だからその難しさはすぐ忘れちゃうんです」

■生まれ育った国と日本に恩返ししたいと大使に

順調にキャリアを重ねる中で、大きな転機が訪れます。マケドニアが、初めて日本に大使館を置くことになり、その大使を公募することになりました。映画のほかにも大学で日本文化を教えるなどしていたツヴェトコビッチさん。大使にふさわしいと、周囲から応募を勧められました。大好きな映画から離れなければならないと悩みましたが、生まれ育った国と日本のためにと、決意を固めたのです。

「今までの経験、そして今までの日本の私のネットワークを国のために生かしたい。“恩返し”したい。すごくいい言葉ですね、日本の“恩返し”」

大使に就任してからは、連日、各国の要人との会議や集まりに出席。市民との文化交流やイベントでマケドニアを積極的にPR。日本からの観光客を倍に増やすことに成功しました。

そんな忙しい公務の合間を縫って大切にしているのは、街に繰り出すこと。趣味のカメラを手に、何気ない街の風景や人々の表情を撮っています。

「Hello」
「写真を撮っても良いですか?」
「どうぞ」

自分が知らない、新しい発見はないか。声をかけ、街の人と触れ合うこともしばしばです。マケドニアでは、まだまだ知られていない、日本の日常の姿。それを伝えていきたいと考えています。

「マケドニアと日本がもっと近づくようにしたいです。いろいろな方法があるけどめざしたい方法は人間と人間の関係。人間関係がもっと深くなるように、色々なイベント、アイデアを考えています」

■各国と連携、子育てする女性が働きやすい環境に

そんなツヴェトコビッチさんが、いまもう一つ力を注いでいるのが、女性の働き方。自身も子育てをする母親でもあるからです。

「今の社会で日本もマケドニアもそうですけど。働いてキャリアを持つか母親になるか、選択しないといけない。両方やるのはすごく難しい。私も母親として、キャリアウーマンとして、どうしたらバランスをうまくとれるか考えています」

世界中で子育てをする女性が働きやすい環境にするために、各国の女性大使と連携し、互いの国の取り組みを自分たちの政府に取り入れるよう働きかけるなど取り組んでいます。

「もう少し社会が女性に優しくなって二つの役目をうまく生かせるように サポートしてくれたらいいなと思います。今こそ、私の女性大使としての力を使って努力したいと思います」

映画監督になるときは幼いころからの自分の信念を貫き通して。そして大使になるときは、周りからのこれまでの感謝の気持ちを恩返ししたいという気持ちで取り組んで、一人の女性の生き方としてとてもかっこいいし、すてきだと思いました。

マケドニアでは、議会で女性議員の割合を30%以上になるよう法律で定めています。「日本もマケドニアも、女性の働き方について、いろいろな選択ができるようになってきていますが、それを支える社会、周囲の人の意識をより良いものにしていきたい」と話していました。

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