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表現することでポジティブになる パラカルチャーの挑戦 森田かずよ×香取慎吾 #2

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五輪・パラ
パラスポーツ
金曜イチからスペシャル
2017年11月24日

踊りの練習をする森田かずよさんと定行夏海さん

■「障害者」と「健常者」の間は“揺らげる線”

香取:森田さんに、僕、今、きょう来てぱっと聞きたいなと思ったのは、「障害者」という言い方と「健常者」という言い方って、そこってどういうふうに。
森田:ああ…難しいなと思うんですよ。どういう、いわゆる、なんか…
香取:僕、そこって、それこそ、その言葉があるから、今もこういうふうに言うけど、でも、言わなくてもって思うんだけど、でも、あるじゃないですか。
森田:あります。それは、どうしてもあると思います、私は。それは、なんかね、なんか越えられない一線みたいなものはあるとは思うんですよ。ただ、それが、すごく揺らげる線だと思ってるんです。いろんなやり方で。いろんな立場というか、場所が変われば、このボーダーがすごく揺らぐんですよ。
例えば、私は聴覚障害の人の世界では言葉は通じないし、手話の世界では、手話できないから通じないしとか、なんかすごく場所が変わったら、このボーダーというのはすごく変わるんだろうなと思うし、で、障害者、健常者、私はたぶん障害者のゾーンにいる人間ですけど、かといってほかの障害者のことが理解できるかというと、決して理解できないと。
香取:うん。きょうの、だってリハーサルでも…
森田:もう、ぜんぜん違うでしょう。いろんな人がいるでしょう。
香取:そう。
森田:そうでしょう。だからそういう事なので、なんか、その区切りっていうのがもっと本当はあいまいになっていくんだと思うし、もっと、もしかしたら細分化されていくのかもしれないし。
香取:踊りという、ダンスの中で障害というのは個性だと思ってるんですか。
森田:うーん…個性、うーん、どうでしょうね。それも、なんというか、何でとるかだと思います。さっきのきっちりとした振付をするというダンスの世界では、この体はもしかしたらとても不利かもしれないけど、こっちの、今やってるダンスでは、もしかしたら個性に見えるのかもしれないです。それは社会と同じだと思うんですよ。この社会ではこう見えるし、ダンスもたぶん同じだと思います。そのダンスの中で、どうその人の体を生かしてあげるかということによって、たぶん変わってくるんだと思うんです。で、個性ってその人が思えるかで、一緒に踊る人が個性って思えるかどうかっていうことも…によっても変わってくると思います。

■違いを知ることで社会はたぶん変わってく

香取:こうやって番組とかで、僕が、こうやってきっと話さなきゃいけない時に「障害者」って言うじゃないですか。だけど、ふだんの僕はあまり…あんまりそこを、どっちかというと言いたくないんですけど。
森田:そうですね。私もあまり言いたくない。障害のある人、障害のない人って、よくそういうくくりのイベント系によく私もやってるというか、そういう公演に出させてもらったりするので。
香取:でも、それを言いたくないというのもどうなのっていうのとか。
森田:ただ、なんかね、それが、私は障害のある人の見方でいうと、特に障害のある人、ない人の舞台芸術とか、ワークショップとか公演とかになると、その言葉があることによって、障害のある人が参加しやすいというメリットもあるんですよ。そこだけなんです、私の中でその区別をするというのは。私は区別がないほうがいいとは思うけど、書くことによって障害のある人のボーダーがちょっと楽になるというか…

香取:そうなんですね。
森田:自分に向けられてるんだって思ってもらえるという。パラリンピックもそこだと思うんですよ。やっと自分の、障害のある人に光が一応向けられてるじゃないですか。私はそこだけ、その利点しかないです、私の中では。それ以外は、私もあんまりその言葉を使いたくはないなと思って、あとは名前とか、その人それぞれに向き合うしか、もうないので。
香取:そうですね。そう…ほんとに、ほんとにそうですね。何かその気持ちはね、僕も少しでも広がってくれて、みんなが同じになったらいいなとは思うんだけど、そこってやっぱり結構難しいところなんですね。
森田:たぶん同じっていうのは難しいんだろうなと思います。違うということを、たぶん、認識することで、こんなに社会は大変なのに、同じだって思ったらたぶん難しいと思います。あんまり同じって思わないほうが私はいいと思います。
香取:同じって思わないほうが良い?
森田:というか、だって同じじゃないの。違う事を認めるほうが私はいいと思います。
香取:ああ…なるほど。
森田:その違いの差がそれぞれあるし、合わないとかもあるかもしれないけれど、でも、その違いに向き合うというか、違いを知っていくことで、たぶん社会は変わっていくんだろうなと思うので。
同じだって思ったら、私たちしんどいです。
香取:そうなんですね。
森田:ふふふ。だってやっぱり違うでしょう。体も違うし。それこそ障害とかって問題になるじゃないですか。私はあまり平等とか同じだとか思わないようにしてます。

■アートだとポジティブにとらえられるのに

香取:障害者の方と健常者の方でひとつのアート、作品を作り上げることというのは、1人で何かを作ることとは違うおもしろさだったり苦労だったり、いかがですか。
森田:ああ、それはとてもあると思います。やっぱり、違うということに、ちゃんと向き合える。
それはポジティブな意味で、ネガティブではなくて。アートってやっぱりそこが楽しいと思うので、社会では障害があるってどうしてもネガティブに捉えがちだけど、アートの世界ではとてもポジティブに捉えられると思うんですよね。なので、そこはやっぱりいいところだなって思っています。
香取:そこですね、そこもそうですよね。…というか、ずるいですよね、なんか。
森田:ずるいですか。
香取:アート…いやいや。アートだと、やっぱりポジティブにとらえられるのに。
森田:社会だと…
香取:そう。そこがね。
森田:でも、たぶん、そのポジティブに、障害者自身もポジティブに捉える、なんか訓練というか、思考にやっぱりたどり着いてほしいと思うんですよ。だからアートに触れてほしいし、競争じゃなくて、いろんな、楽しんで体を動かすことだったり表現することには、どんな形でも携わっていってほしいなと、携わる機会が増えてほしいなと思ってるんです。
香取:僕は、いまの話を聞くと、アートだとすごいポジティブに思う僕もいるし、でも、社会ではとなると、僕の中でも少しネガティブに思っちゃう、接し方どうしたらいいんだろうとか、というところはやっぱりありますもんね。
森田:よく聞かれます。どうやって接したらいいですかって。
香取:そう。だけど、アートになったら、さっきの見させていただたのとかも、すごいきれいだな、すばらしいなって見えるのに、そのままの気持ちで社会もいれたらいいのに。
森田:ああ、私とも、ですよね。
香取:そう。そこなんだよね。アートがきっかけになるといいですね。
森田:そうですね。
香取:そこの何かスイッチが。
森田:そうですね。なるといいと思います。
香取:そうですね。じゃあ、森田さんが踊っている姿をよりたくさんの人に見てほしいですよね。
森田:はい。
香取:そうしたら、みんなも、いま僕が思った、答えまでいかなくても、自分の中での疑問が生まれるかもしれない。
森田:そうですね。きっかけになれたらいいなと思います。

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