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活用法広がる 災害用ダンボール ~東日本大震災5年

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防災減災
避難・備蓄
まるごと山梨
山梨
2016年3月10日

東日本大震災から5年。
震災を教訓とした対策や被災者への支援の動きなどをお伝えしています。

岩野吉樹アナウンサー

東日本大震災発生直後、多くの避難所で活躍したのが、こういったダンボ-ルです。
プライバシーを守る間仕切りとして活用されたり、また床が冷たかったので断熱材代わりに敷いて使われたりということもありました。

このダンボールが、震災から5年を経まして、用途や開発の動きが広がっているんです。
山梨県内の事情を取材しました。

■幼稚園や学校で災害用ダンボールを普段使い

東日本大震災で、福島から避難してきた人たちを受け入れるため、甲府市内に開設された避難所です。

この避難所でも、間仕切りとして使われていたダンボール。
災害時に避難所で使用するためにと開発された災害用ダンボールです。

「その災害用ダンボール、いまはこんなところでも使われています」

幼稚園で、子どもたちの遊び道具になっているんです。
いま、幼稚園や学校などで災害用ダンボールを普段から使う所が増えているのです。

災害の時、そのまま避難所に持ち込めます。
そして普段から慣れ親しんでいるため、子どもたちの心理的ストレスも減らせると考えられています。

この幼稚園では4年ほど前から、ままごとやお遊戯会のセットとして使っています。

荻原ひろみ 副園長(山梨大学附属幼稚園)
「非常時に、使い慣れている物がそこにひとつあるだけでも、ずいぶん違うと思いますので。
 本当にこういう物が災害のときなどは応用できるといいかもしれないですね。ずっと子どもの気持ちは和らいでいくんじゃないかと思います」。

■ダンボール製のリクライニングベッドを開発

災害に備え、かつ普段使いもできる災害用ダンボール。
大月市にある看板やオブジェなどを作る工房では…。

岩野アナウンサー
「これ、職場にあったら楽だな」

ダンボールのリクライニングベッドを作りました。
この製品は、オフィスでの普段使いを想定しています。

小さく収納でき、簡単に組み立てることができます。
ですから、疲れた時にはオフィスで組み立てて、ひと休みできます。
そして、災害時には帰宅困難者が体を休めるベッドとして活用できるのです。

■小部屋として使えるダンボールハウス

さらに…。

岩野アナウンサー
「こちらの工房では、ダンボールハウスを作りました」

小部屋として使えるこのダンボールハウス。
強化ダンボールを組み合わせ、10分ほどで作れます。

代表の一級建築士、窪田良富さんが開発しました。

岩野アナウンサー
「これ、いま中はベッドですか?」

窪田さん
「そうです。二段ベッドで、なおかつ下でも寝られると」

岩野アナウンサー
「ぼく、80キロあるんですけれど」

窪田さん
「大丈夫です。120キロぐらいまでは、十分耐えられます」

岩野アナウンサー
「本当だ、けっこうしっかりしていますね。ぼく正直いま怖かったんですけれど。しかも大きさも、ぼく177センチありますけれど、ゆったりですね」

窪田さん
「そうですね、180センチありますから」

機能性と強度を両立させたこのハウス。
ベッドが側面の壁を支える梁の役目も果たしているんです。

大人2人と子ども2人、最大で一家4人が一緒に寝られます。

岩野アナウンサー
「これちょっと閉めさせていただくと、完全に自分の部屋ですよね」

窪田さん
「そうですね。個室になりますので」

岩野アナウンサー
「ですから、お子様がいる方とか、授乳とか、泣いてしまうときとかいいですね」

■内装をモデルチェンジすることで診察室などにも

そのほか、モデルチェンジもできるんです。
上段のベッドを外していすを入れると…。

体調を崩した人のための休養室としても利用できます。

さらには…。

岩野アナウンサー
「えっ! これなんですか?」

屋根などの部品を加えると、本格的な診察室になります。

岩野アナウンサー
「これもダンボールですか?」

窪田さん
「そうです。触ってもらえると」

岩野アナウンサー
「ダンボールだ。たしかに」

災害時に現地ですぐに開設できる診療所としての活用が期待されているほか、被災地で流行しやすい感染症への対策もとられています。

窪田さん
「向こう側は医療関係者が入って、問診とか聴診器とか診察ができて、なおかつ飛まつ感染しませんので」

■イベントの物販ブースとしての活用も可能

さらに、こんな使い方だってできるんです。

窪田さん
「この開口部がカウンターになります」

岩野アナウンサー
「ここがカウンターになるんですか?」

なんと、イベントなどの販売ブースにも変身。
おととし、実際に都内のイベントで使用されました。

窪田さん
「部材として足したり引いたりしていけば、いろんなものに変えられます」

窪田さん
「小さな家として簡単に作れますので、楽しんでもらえる形のものを作っていこうと。
 軽くて誰でも何の道具もなしに組み立てられますので、なにかあったときにこういうものを使われるというのは、非常に良いと思いますね」

■これまでの概念を覆すほど進化したダンボール

(キャスター)
避難所での利用は、もちろんニュースで見て知っていましてけれども、これだけいろんなものが出てきますと、ダンボールの概念が覆されましたよね。ダンボールで小さな家まで作るとは、かなり進化していますよね。

(岩野アナウンサー)
特に私はこちらの診察室の方に驚いたんですけれども、防水強化ダンボールを使っていますので、雨にも耐えられると、そして20分ほどで造ることができるということです。
災害のときはもちろんなんですが、新型感染症などが出てきてしまって病院内で診察ができない、そんなときにも活用ができると、病院からも問い合わせが来ているということです。

そして、前半でご紹介した普段使いできるダンボールについて、あるメーカーに聞きましたら、間仕切りのダンボールにかわいらしい動物のデザインなんかを入れて、家でも使ってもらえるようにできないかと開発をしているところもありました。

■日頃から使えるもので災害時への備えを

(キャスター)
あの震災の避難所の様子を思い出すと、ダンボールも用意したいなとは思いますけど、これまで普段から使う物ではなかったですから、そのためにお金をかけたり場所を取って保管したりというのは、少しハードルが高いような気もしますよね。

(岩野アナウンサー)
まさに自治体でも、大切なのは分かっているけれども、それになかなかお金をかけるのは、という声もあるそうなんですね。
ただ、一度大災害が起こってしまうと、需要が大きくなりすぎてしまって、なかなか供給が追いつかないということがあるんだそうです。
実際に窪田さんの工房でも、東日本大震災のときにたくさん問い合わせがあったそうなんですが、部材が手に入らなかったりして、十分に供給ができなかったそうで、そうした反省を生かして、いろいろな用途を広げたり改良を続けたりしているということですね。

こうした「備蓄」ということを考えた場合、たしかにハードルが高いかもしれないんですが、いつも使っている物が避難所でも使えるんだ、という考え方をしますと、普段から「何かあったら、こんなことができるね」とか、いろいろなアイデアを積み重ねることもできるんじゃないか、そんなふうに感じました。

(キャスター)
今回はダンボールの取材をしてくれましたけれども、同じことが非常食の備蓄もみなさんなさっているかもしれませんけれども、非常食もなかなか普段食べませんもんね。普段から開けて「こういうふうに温めるんだ」って分かっていないと、いざというときに食べられなかったりして、食べたら思っていたのと違う味だったということもあるかもしれませんから、やっぱり日頃から備えておきたいですね。

あとこの幼稚園は「壁には落書きできないけど、ダンボールにはできる」というメリットがあって、やせ我慢して使うのではなくて、メリットとして使うこともあるんじゃないかと思って。
メーカーさんにはどんどん頑張ってもらって、僕らも使い続けるという意識を持ちたいと思いますね。

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