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五輪招致決定から1年 “真夏の暑さ”対策は

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首都圏ネットワーク
東京
2014年9月10日

今回は、懸念されている厳しい暑さへの対応です。
オリンピックの開催期間は7月24日から8月9日までの17日間です。
この期間の東京の気温、ことしは1日を除いて30度を超える真夏日を記録しています。
日本体育協会の指針で「激しい運動を禁止する」ほどの暑さが続きました。
選手や観客に迫る危険をどう回避するのか、取材しました。

■朝7時スタート、気温は33度まで上昇

スポーツ選手たちを苦しめる、真夏のきつい日ざし。
なかでも過酷になると懸念されているのが、マラソンです。
マラソンの日本代表として活躍した尾方剛さん。
特に厳しいレースを強いられたのが、7年前の世界選手権でした。

東京と同じヒートアイランド現象に悩む大阪で行われた大会。
朝7時にスタートしたものの、気温は33度まで上昇。
尾方さんは粘って5位に入賞しましたが、実に3分の1の選手がリタイアしたのです。

尾方さんは、その時の状況について「初めてですね、あんな暑いなかを走ったのは。8時になると昼間と全然変わらなかったですね、暑さは」と、振り返っています。

尾方さんは通気性をよくしたシューズを使用したほか、後頭部を日ざしから守る帽子を用意。
しかし、暑さは想像を超えるものでした。
東京で開かれるオリンピックについても、尾方さんは「よっぽど対策をしないと死者が出かねないですよね。真夏の条件で走りたいって、オリンピックだから思うんでしょうけど、ほかの大会だったらまず走りたくないでしょうね」と心配しています。

東京オリンピックでマラソンが行われる時間は、大阪の世界選手権とほぼ同じ、午前7時半から11時を予定。
レース終盤にかけ、気温の上昇が予想されます。

■夕方スタートは可能?「容易ではない」

厳しい日ざしを避けるにはどうしたらいいのか。
9月6日、オリンピックの競技会場も整備される東京の臨海部で行われた市民ランナーのイベント。
スタート時間を、日ざしの弱くなる夕方に設定しています。

ゴールする時にはスタートの時より日も落ち、気温が下がるメリットがあります。
参加者の1人は「ちょうどこれぐらいの時間のほうが、走りやすくていいと思います」と、話してくれました。

競技の時間について、大会を運営する組織委員会は、関係機関とさまざまな調整が必要なことから変更は容易ではないとしています。
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の小林住彦戦略広報部長は「競技の時間に関しては、組織委員会だけで決められる問題でもありませんし、たとえば道路に水をまくとか水飲み場を増やすとか、そういったできる対応を考えている状況です」と現状について話しています。

■「移動式樹木」とミストの併用で高い効果

観客も含めた暑さ対策を、どう進めるのか。
今、さまざまな技術開発も進められています。
その1つが「移動式の樹木」です。

東京都農林総合研究センターの佐藤澄仁主任研究員は「樹木を置くことで日陰を作ります。その“緑陰効果”によって温度を下げることができます」と、説明してくれました。

選手が走る沿道や、競技施設周辺への設置を計画。
持ち運びができ、植えるよりもコストを抑えられます。
群馬大学と東京都の研究機関などが行った実験では、ミストも組み合わせることで、高い効果を得られることが確認できました。

佐藤さんは「体感温度で44度のものが、緑陰とミストによって32度まで下げられるというのは、非常に大きな効果があったと思います」と、移動式の樹木の有効性を語ってくれました。

■専門家も注目、日よけの熱中症予防効果

暑さをしのぐ技術開発のなかには、実用化されているものもあります。
住宅メーカーが開発した「日よけ」。
風が通りやすい穴が空いていて、熱がこもりにくいのが特徴です。
熱中症を予防する取り組みを進めている専門家も、その効果に注目しています。

環境情報科学センターの石丸泰調査研究室長は「従来のテントと比べると、表面温度が10度から15度ぐらいこちらの方が低くなっていますね」と、効果を認めています。
さらに、石丸さんは「暑さ対策に向けて、産学官が一丸となって商品開発などを進めていく必要があると思います」と指摘していました。

オリンピックの運営に避けては通れない、真夏の暑さ対策。
新たな技術によって暑さを克服できるかどうかが、大会成功のカギになりそうです。
6年後の大会に向けて、国は、マラソンのコースになっている道路に保水性の高い素材を敷いて体感温度を下げることなどを行う方針です。
今後、東京都とも協議してさまざまな対策を検討することにしています。

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