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かんたんごはんお悩み解決スペシャル “おにぎりのレパートリーを増やしたい!”

  • 2023年4月19日

「ひるまえほっと」では「かんたんごはん 料理のお悩み大募集」と題して、視聴者のみなさんから日々の料理のお悩みを募集しています(投稿はこちらから)。
その中から、今回は“おにぎり”についてのお悩みを解決します!

<教えていただいた先生>

料理研究家・管理栄養士 藤井 恵(ふじい・めぐみ)さん
娘さん2人のお弁当を15年間作り続け、身近な材料で簡単においしく作れるレシピが人気を集めています。

今回のお悩みはこちらです。

おにぎりのレパートリーを増やしたい!

東京都の「むう」さんからいただきました。

「高校生の昼食のおにぎりの具材がマンネリ化してしまう。栄養価が高く、簡単な具材を教えてほしい」

というお悩みです。

藤井さん

どうしてもおにぎりって、定番の具材ですと限られてきてしまうとは思うんですけれども、その具材に、汁けが出ないように工夫すれば、どんなものでも実は合うんです。ただ、握り方にコツがありますので、是非そのコツを覚えて頂ければ、いろんな種類のおにぎりが作れます!

今回は藤井さんに、「手軽に栄養価をとれて、簡単に、バリエーションが増えるおにぎりレシピ」を、3品教えて頂きました!
「おにぎりをおいしく握るコツ」もあわせて、ご紹介します。

教えて頂いた3品は、こちら。

(写真左から)
「さけのごまみそマヨネーズおにぎり」
「干しえびと小松菜の甘辛おにぎり」
「ポーク卵ほうれんそうおにぎり」

八木
リポーター

藤井さん、まずは「おにぎりの良さ」というと、どんな点でしょうか?

 

どんな所でも片手で手軽に頂けるところや、おなかのもちがいいところです。やっぱり、自分で作ったおにぎりとか、誰かが作ってくれたおにぎりっておいしい。そして、携帯にすごく便利というのもあります。

 

おにぎりにどんなものを具材として入れると栄養価が高くなりますか?

 

乾物です。干した小エビですとか、切り干し大根、そしてわかめにひじきにきくらげ、それぞれ乾物ですので長期保存もできますし、食物繊維やカルシウム、ビタミンDをたっぷりとれるので、乾物は特におすすめです!

さらに、ごはんの炊き方についても伺いました。

 

ごはんの炊き方なんですが、どれくらいのかたさで炊くといいのでしょうか?

 

具材がすごく多くなると、どうしても水っぽくなりがちなんですね。なので具材がすごく多い場合にはほんの少し、いつもより水を少なめにして、ほんの少しかために炊く方がおすすめです。

ただ、もう1つポイントがあって、お米を洗ってからの浸水時間を、1時間から2時間ぐらいしっかり浸水させた方が、ふっくらと炊き上がって、おにぎりにしてもすごくおいしいです!

 

おにぎりをおいしく握るコツはありますか?

 

おにぎりを握る時のポイントは、おにぎりの周りをかためるだけで、ふんわりと握ることです。そして、中はふんわりとさせるように、リズムよく握ります。ふんわりと握ることで、お米の中に空気が入り、ほろっとした優しい食感を味わえるんです。またおにぎりは、時間を置くとおにぎりの中の空気が抜けてかたくなるので、その分よりふんわりと握った方がおいしいです。

さらに、よりいたみにくくするため、ラップで握るのがおすすめだといいます。

 

お弁当でおにぎりを持っていくときに、のりをパリッとした状態で持ち運ぶコツはありますか?

 

ちょっとした工夫で、パリパリになりますよ!

藤井さん流!のりがパリッとしている状態を保つコツ

1.のりを横向きに置き、ラップの余白部分をのりの半分と同じ長さだけ作る。

2.反対側も同じように残す。

3.のりの端の部分に合わせてラップを半分におり、おにぎりをラップの上に乗せる。

4.上下の部分もラップをおり返す。

5.ちょうど中央のところをしっかりおさえて、反対側へたおし、のりの部分をおり込むようにしてかぶせる。

 

最後はピタッと止めて、出来上がりです。

 

ラップ1枚で、できるんですね!

「干しえびと小松菜の甘辛おにぎり」

<材料>(2~3個分)
・干しえび(小) … 15g
・きくらげ(乾) … 4g(水でもどしておく)
・小松菜 … 100g
・サラダ油 … 小さじ1/2
・温かいごはん … 200~250g
・塩 … 少々
・しょうゆ … 小さじ1
・砂糖 … 小さじ1/2

<つくり方>
1.小松菜は茎の部分に十字に切り目を入れ、よく水に浸してからふり洗いをし、土をよく落とす。葉の部分まで全て、小口から薄切りにする。

2.きくらげは水でもどし、千切り(細め)にする。
細切りタイプの場合は、水でもどして洗ってから使う。

3.フライパンにサラダ油を入れて熱し、強めの中火で小松菜を炒める。
しっかりと水けを飛ばすことで、いたみにくくなる。

4.水けがしっかりと飛び、茎の部分もやわらかくなり、全体のかさが減ったら、(2)のきくらげを加えて炒め合わせる。全体が混ざったら砂糖、しょうゆを入れ、水分をとばすように炒りつける。
きくらげには、カルシウムの吸収をサポートしてくれるビタミンDという栄養素が含まれている。

5.ボウルに温かいごはん、(4)の炒めた具材、干しえびを入れて混ぜ合わせる。
ごはんに混ざりやすいよう、小さめの干しえびがおすすめ。ごはんを切るようにして、具材がなじむまで優しく混ぜ合わせる。

6.まな板の上にラップをしき、2~3等分にしたごはんを1個分のせて、外側からラップで全体を包み、軽くふんわりとまとめる。
握り方のコツは、ごはんのまわりをかためるだけにし、ふんわりと握る。そうすることで空気が入り、ほろっとした優しい食感に仕上がる。

7.一度ラップの外側をはがし、塩少々をごはんの周りにふる。

8.再びラップで包み、おにぎりの中に空気を含ませるようにして、周りだけ優しく握ったら、出来上がり。
ごはんに直接塩をつけて握るときは、お湯でといた塩(少し濃い目)を手につけて握ると、濃度が均一になって味にムラがなくなるのでよい。

<POINT>
※お好みでのりをつけても、おいしく頂けます。
※干しえびはカルシウムが豊富で栄養価が高く、おにぎりの具材におすすめです。

「さけのごまみそマヨネーズおにぎり」

<材料>(2個分)
・さけの中骨(缶詰) … 1/2缶分(85g)
・温かいごはん … 200~250g
・焼きのり(全型) … 1枚(半分に切る。長方形2枚分)
・みそ … 小さじ1
・マヨネーズ … 大さじ1/2
・おろししょうが … 小さじ1
・すりごま(白) … 大さじ1
・青じそ … 10枚(ちぎる)
・塩 … 少々

<つくり方>
1.ボウルにみそ、マヨネーズ、おろししょうがを入れて一度混ぜ、白すりごま、さけの中骨を加えてよく混ぜる。青じそをちぎりながら入れてさらによく混ぜ合わせる。
白すりごまを入れることで、具材から水分が出にくくなる。
さけの中骨の骨をしっかりつぶすようにしてほぐして混ぜると、より食べやすくなる。
さけの中骨にはたんぱく質が含まれ、骨を丸ごとやわらかくいただけるのでカルシウムも豊富!
青じそはちぎりながら入れることで、風味が増す。

2.まな板の上にラップをしき、その上に温かいごはんの1/4の量を広げ、(1)で混ぜた具材の半量だけのせる。その上から挟むように、さらにごはんの1/4の量をのせる。

3.(2)のごはんをラップで包み、周りをかためるように、力をいれずにふんわりと握る。
ごはんをつぶさないよう形を整えるくらいに、ふんわりとやわらかく、リズミカルに握る。

4.ラップの外側をはずし、ごはんの両面に、上から塩を少々ふりかけ、再びラップをし、さらに軽く握る。

5.のりをまな板の上にのせ、(4)のおにぎりを中央にのせて、両端からのりで包む。(のりを立てるようにして包む)
すぐに食べる時は、のりを立てたまま食べるとパリッとした食感を味わえる。

<POINT>
※フライパンなしで作れます!
※お好みで七味とうがらしを加えてもおいしいです。
※さけとごまみそマヨネーズを合わせたものを、パンにのせてもおいしく頂けます。

「ポーク卵ほうれんそうおにぎり」

<材料>(1個分)
・ポークランチョンミート(1.5cm厚さ) … 1枚
・ほうれんそう … 100g
・卵 … 1個
・塩 … 少々(ほうれんそう用)
・サラダ油 … 少々(ほうれんそう用)
・塩 … 少々(卵焼き用)
・サラダ油 … 少々(卵焼き用)
・温かいごはん … 150~200g
・焼きのり(全型) … 1/2枚
・しょうゆ … 小さじ1
・みりん … 小さじ1
・塩 … 少々(ごはんにかける用)

<つくり方>
1.ほうれん草は根元を十字に切り目を入れ、水の中でふり洗いし、3~4cm長さに切る。

2.卵焼き用フライパン(普通のフライパンでも可)に湯(1カップ)をわかし、塩とサラダ油を入れ、(1)のほうれん草の根元、葉の順に加える。時々上下を返しながらゆでる。全体がしんなりとして、根元が柔らかくなったらざるにあげ、しっかりと湯を押し切り、さましておく。
油を入れてゆでることで、アクを感じにくくなり、薄味でもほうれんそうのコクが引き立つ。
しっかりと水けを押し切ることで、いたみにくくなる。

3.ボウルに卵を入れてときほぐし、塩少々を入れる。同じフライパンにサラダ油を入れて中火で熱し、卵液を入れて焼く。上面が少し焼けたら半分に折って焼く。さらに裏返して焼く。生の部分があればさらに裏返して焼き、火をしっかりと通す。火が通ったら一度取り出す。
卵焼きを半分に折ることで、あとでおさまりやすくする。

4.同じフライパンにポークランチョンミートを入れ、油はひかずに、両面に薄く焼き色がつくくらいまで焼く。弱火にし、しょうゆとみりんを加えてしっかりとからめる。器などに取りだす。
しょうゆとみりんをいれると焦げやすいので、火加減に注意する。

5.まな板の上にラップをしき、その上にのりをのせ、塩少々をふる。全面にごはんを広げるようにしてのせ、手前側の半分の部分に、卵焼きをのせる。その上にほうれん草をのせ、ポークランチョンミートをのせたら、奥側の半分の部分(ごはんだけのっている部分)を、ラップごと、のりと一緒にパタンと半分に折り、形を整える。
力はあまり加えずに、パタンと折るだけ。

6.ラップで周りを包み、形を整えたら出来上がり。

<POINT>
※一度に野菜、肉、卵を食べられる、栄養価抜群の一品。食べごたえも抜群です!
※ラップごと包丁で切れば半分の大きさになり、片手でも食べやすくなります。
※油はお好みのものを使って頂いて大丈夫です。

 

【編集後記】
おにぎりというと“具材は1品”というイメージがありましたが、今回藤井さんに教えていただいた具材たっぷりのおにぎりは、どれも食べごたえがある上に栄養も満点!

藤井さんはほかにも、『ゴーヤーチャンプルーと卵が入ったおにぎりもおすすめですよ』と教えてくださいました。お好みの具材を組み合わせれば、アレンジも自由自在に広がります。

そんなおにぎりのルーツをたどると、なんと古墳時代にはつくられていたかもしれないという研究も!携帯食としても便利なおにぎり。ぜひ、自分好みの味をお試しください。

リポーター 八木菜月

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