豊洲市場から旬の食材を紹介します。これからの時期、身がふっくらしておいしくなる「赤貝」と、秋の味覚「ぶどう」です。
宮城県の閖上のほか、山口県、大阪湾などが主な産地。
■新鮮な赤貝の見極め方
・口がしっかり閉まっているもの。鮮度のよいものは口が開いていても触ると閉じる。
・スーパーなどでトレーに入っている場合は、同じ大きさでも身が薄いものもあるので、トレーを何個か手に取ってみて、ずっしりと重たいものを選ぶとよい。
・身が見える状態で売っているものは、身に厚みがあるものを選ぶ。なるべく色がはっきりしているものがおすすめ。色が白っぽかったり、黄色っぽかったり、薄いものは、味が薄いことが多いので、あまりおすすめしない。
■おすすめの食べ方
『赤貝の刺身』
身が厚い貝なので、縦に包丁を入れて、開くように切るのがおすすめ。
ヌメリがあり、ぬるぬるしているので、塩でもむときれいに取れる。
塩でもんだら、水で洗い流して、水けをしっかりと取る。
あとは盛り付けて完成。
『赤貝のしぐれ煮』
鍋に酒、しょうゆ、砂糖、みりんを入れて煮立たせ、風味付けにしょうがを刻んで入れます。
赤貝は歯ごたえを楽しむ意味でも、少し大きめにカットするのがおすすめ。ヒモと貝柱を一緒に煮るとよいだしが出る。
『赤貝の酢みそあえ』
一緒にあえるのは、わけぎ(なければ長ねぎ、九条ねぎなども代用可)。
わけぎは、少ししんなりするまでゆでる。
赤貝は一口大に切るのがおすすめ。酢みそでわけぎと赤貝をあえれば完成。
■赤貝の紹介
豊洲水産市場 仲卸 渡邉玄太さん
「夏の産卵期が終わって、身の部分に栄養が蓄えられます。これからの時期は、身がふっくらしておいしいです。コロナ禍、飲食店での需要が減り、家庭でも食べやすい価格で出回っています。これから本格的な旬を迎える赤貝!ぜひ、食べてみてください!」ぶどうは数千年前から栽培されてきたといわれる歴史のある果物で、現在では品種改良によって、風味豊かで甘いぶどうが栽培されている。ぶどうは、大きく分けて「黒系」「赤系」「白系(緑)」の3つ種類がある。
・黒系 … 代表的な品種はナガノパープル、ピオーネなどがあり、コクがあって風味が豊かなものが多い。山梨県や長野県が主な産地。
・赤系 … デラウェアが有名。小粒ながら、ジューシーさと甘さがあり、キレのよい酸味が特徴。大阪府や山形県が主な産地。
・白系(緑) … シャインマスカットや瀬戸ジャイアンツが有名。爽やかな香りと甘さが特徴的なものが多い。山梨県や長野県、岡山県が主な産地。
■旬
主な出回り期 ※産地や品種によっても異なる。
ハウス栽培 5~7月頃
露地栽培 7~10月頃
■新鮮なぶどうの見極め方
・粒に張りがあり、房の軸が太く緑色のものを選ぶ。
・黒系と赤系のぶどう → 色が濃いものがよい。
・白系(緑)のぶどう → 鮮やかな緑色をしているものがよい。
・種なしぶどうは、脱粒(だつりゅう)といって、ヘタから実が比較的とれやすい傾向があるので、実がしっかりと付いているものを選ぶとよい。
・皮に付着している白い粉のようなものは「ブルーム」というもの。このブルームがまんべんなく付いているぶどうは鮮度がよい。
鮮度を保つために、生産者もブルームをなるべく落とさないように出荷している。
無理に落とす必要もないので、ぶどうを水で洗ったらそのまま食べられる。
■ぶどう そのままをおいしく食べるコツ
・ぶどうは冷えすぎると甘みを感じにくくなるので、食べる30分から1時間ほど前から冷蔵庫で冷やして食べるのがおすすめ。
■おすすめの食べ方
『2色のぶどうのクリームチーズサラダ』
<材料>
・シャインマスカット … 3粒
・ナガノパープル … 3粒
・クリームチーズ … 100g
・オリーブオイル … 小さじ1
・塩 … 適量
・黒こしょう … 適量
・レモン汁 … 適量
・レモン … 適宜
・サニーレタス … 適宜
<つくり方>
1.ぶどうを洗い、半分にカットする。
2.クリームチーズは一口サイズにする。
3.ボウルにマスカットとチーズを入れ調味料で合わせる。
4.カットしたレモンとサニーレタスとともに(3)を盛り付けて完成。
『カラフルぶどうゼリー』
<材料>
・シャインマスカット … 4粒
・ナガノパープル … 4粒
・サイダー … 160ml
・水 … 160ml
・グラニュー糖 … 30g
・ゼラチン … 4.5g
<トッピング用>※お好みで
・生クリーム … 100ml
・グラニュー糖 … 10g
<つくり方>
1.ゼラチンは水で戻しておきます。
2.ぶどうは半分にカットし、容器へ入れます。
3.サイダーと水とグラニュー糖を一煮立ちさせ、ゼラチンを入れ、粗熱を取った後、容器へ流し込み、冷蔵庫へ入れて冷やし固めます。お好みで生クリームをのせてもおいしい。
■ぶどうの紹介
豊洲青果市場 卸 渡瀬智彦さん
「これから年末にかけて、野菜も果物もラインナップに変化がでてくるシーズンになります。秋の味覚、ぶどうの甘みや風味を味わってください♪」